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Festspiel Openair : 祝祭劇場下 Festspielparkで野外コンサート [コンサート]

 祝祭劇場への上り坂が始まるFestspielpark入口すぐ左手に、野外コンサートのステージが設営され、椅子や敷物持参の、ピクニックコンサートが指揮者7/27 Oksana Lyniv 8/2 Constantin Trinks、祝祭管弦楽団、ソリストKristiane Kaiser, Okka von der Damerau, Stephen Gould und Jens-Erik Aasbo、テーマは、 Glaube, Liebe, Hoffnung“
 指揮者、歌手へのインタビューを交えながら、20時から22時まで、R.Wagner だけでなく、世界のオペラの抜粋をきかせくれた。企画運営は、 die BF Medien GmbH Taff 。
 オケはさすがに上手だった。タンホイザー序曲など、何の苦もなく弾いていた。グールド始め歌手も楽しんでいたようだ。
 グールドは、インタビューでワーグナーの役で何が一番好きかと訊かれて、タンホイザーと答えていた。ザイフェルトの話と少し違うような……
https://gruen.blog.ss-blog.jp/2019-04-08
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ベルリン・シュターツカペレ ティーレマン初登場 [コンサート]

 土曜日にブロムシュテットが転倒したとのことで、指揮者交代し、何とティーレマンになった。ベルリン・シュターツカペレを振るのは初めてとのことで、それもびっくりだった。バレンボイムの後任を狙っているのではないかとか、その試験ではないかとか憶測が飛んだ。午前中に一度練習しただけで本番とのこと、ティーレマンはものすごく丁寧に振っていた。モーツアルトの34番の予定だった演目をトリスタンとイゾルデ前奏曲と愛の死に変更してしまった。私は3階席だったので全体の響きを楽しむことができた。冒頭のピチカートの前のためがものすごく、体を捻ってエネルギーを込めていた。愛の死に移るところも殆ど聞こえ無いほどのピアニッシモで、やはり盛り上がりがすごかった。
 ブルックナー7番の方は出来上がっていて、とても美しかった。音楽の流れもテンポも良い感じだったと思う。
 せっかくなのでもう一度聞こうかと思い、帰宅してからチケットの残り状況を検索した。すると2日目の会場はフィルハーモニーだった。あーそうだ、忘れていた。これを聞かねばならぬと思い残り席を買った。
 さて翌日のフィルハーモニーではどうだったかと言うと、トリスタンの出だしから音が濁っていた。初日ほど美しいと感じなかった。やはり付け焼き刃の感じはあるのだろうか。しかしブルックナーは初日同様素晴らしかった。大ホールに響き渡りリンデンではちょっと音が大きすぎる感じがしたが、フィルハーモニーでは自然に聞こえた。ただ、ベルリンフィルの透明な音色とは、全く違う。
 観客にやはり観光客が入ってしまうので、指揮棒が下りないうちに、即ブラボーと言う人がいたりすぐ拍手する人もいて、さすがにティーレマンも、昔のようには怒らず、苦笑いをしていた。
 この日は客席にバレンボイムが来ていて、開演前のインテンダントの舞台挨拶の時軽く紹介された。やはり試験なのだろうか。フィルハーモニーは予定になかったので、ティーレマンを2度も聞けて今回は青天の霹靂だった。やっぱりベルリンはすごい。ワクワクする。
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バレンボイム 右端うしろから3列目 白マスク女性
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モルゴーア・カルテット第53回定期演奏会 [コンサート]

 日中大変暑かったが、ホールの中は肌寒いほど空調が効いている。選曲のせい(モルゴーアの曲はいつも特殊だが)か、前の方の指定席以外は結構空席が目立つ。
 今回はユダヤ特集ということで、内容については、いつもながら簡潔かつ的確な池辺先生のプログラム解説に全て書いてあるが、前半2曲はごく短い曲、後半のブロッホは会場に張り出された予定時間だと60分(実際には55分くらいか)の大曲、長いが一挙に聴かせた。
 全体的に暗く重い曲想だが、特に2と4楽章は急速で激しい。最後は静かに終わるが、それまでの20分間これでもかの激奏、圧倒された。
 いつもの荒井先生のお話は、上機嫌で来年30周年演奏会のことから、プログラムに載っていない再来年の予定(これまで取り上げた曲のリクエストで構成)までご披露。まだまだ元気に頑張って欲しい。
曲目
ジョン・ゾーン/コル・ニドレ(1996)
ジョセフ・アクロン/エレジー Op.62(1927)
エルネスト・ブロッホ/弦楽四重奏曲 第1番 B.40(1916)
出演
第1ヴァイオリン:荒井英治、第2ヴァイオリン:戸澤哲夫、ヴィオラ:小野富士、チェロ:藤森亮一
浜離宮朝日ホール
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ライプツィヒ トーマス教会 ロ短調ミサ [コンサート]

 午後1時頃ICEでベルリンからライプツィヒに来た。実はREを一度乗り換えれば、9ユーロチケットで行くこともできたが、ベルリン中央駅のREホームに溢れんばかりに人が立っているニュースなどを見て、馬鹿な考えは捨てた。
 6/19は、バッハフェスティバル最終日、演目はロ短調ミサ。演奏はゲヴァントハウスではなく、イタリアに近いスイスからのゲスト団体のようだ。何だかとても明るい演奏で音符が弾んでいる。歌う表情も豊かで、イタリアオペラのような感じがする。指揮者もとても情熱的に指揮するので、今はこういうバッハもあるんだなぁと新しい体験だった。
 会場に入ったのが開演寸前になってしまい自分の席に行き着くと女性が座っていた。どうやら確信犯であなたの席ですかとすっと立ち上がり移動していった。その際各座席に置いてあるプログラムを持っていかれてしまったので、帰りがけに係の人に尋ねるとプログラムはもうないと言われてしまった。すると、若い男性が、出口で自分のをあげるからとすっと渡してくれた。ドイツの若い30代ぐらいの男性は皆親切で、駅の階段でもすっと荷物を運んでくれたり、とてもスマートだ。ドイツ人と接するのは3年振りだが、日本人ほどコロナによる人との接触嫌悪みたいなものは無いようだ。
 とにかく日が長くて21時すぎても明るいので、帰り道も安心だ。
J. S. Bach: Messe in h-Moll, BWV 232
KÜNSTLER: Dorothee Mields (Sopran), Lucia Cirillo (Sopran), Margot Oitzinger (Alt), Bernhard Berchtold (Tenor), Klaus Mertens (Bass),
Coro della Radiotelevisione svizzera,
Barocchisti,
Leitung: Diego Fasolis

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ドレスデンシュターツカペレ ゾル・ガベッタ(Sol Gabetta) [コンサート]

 フランクフルト6時発のLHで、7時にドレスデンに着いた。ドレスデン空港からは、今話題のドイツ全土1ヵ月9ユーロの市内交通チケット(9-euro-ticket)を早速利用した。車内で検札があった。空港駅なので券売機の前で買い方も教えてくれる。私は既に日本でインターネットで買って行った。
https://www.bahn.de/angebot/regio/9-euro-ticket
 ホテルは中央駅裏のHotel Kipping、駅近で便利だが、ドレスデン大空襲で焼け残った数少ない建物だそうだ。
 到着が、ちょうど料理人の休憩時間だったようで、午前中なのに部屋にチェックインできた。経営者が変わったそうだが、変わらず親切だ。ビジネス用の社員証など提示すると、宿泊時の市民税が掛からない。市民税も値上がりし、最低2ユーロ、ここは少し上等な宿なので、1ユーロの追加だった。
 現在日本から国際小荷物が発送できないこともあり、とにかく荷物が重いので、お土産を相手に郵送するのが、最初の案件だったが、ネットで郵便局の場所が上手く見つからなかった。町中の小さなPOSTは合理化され各都市の本局以外の店舗はどんどん閉鎖している。まず、ホテルで調べてくれた場所には、無かった。探しながら駅前の商店街に来ると、ちょうどDHLのトラックが止まっており、お兄さんが作業していた。そこで、聞いてみると、そこはもう無いと。肩に担いだ荷物を見て、自分が預かるからこちらへよこせという。しかし、伝票をまだ書いていないので、他のPostを教えて欲しいというと、また、地図に印を付けてくれた。さて、そこにもPostは無かった。そして、名前からして、絶対あるだろう、Postplatzまで歩き。無事発送できた。ドイツ国内、二つの荷物は翌日無事届いたそうだ。
 今回ガベッタのチェロを一度聞いてみたかったので、無理して13日に出国した。彼女は細身で筋肉質だが、指は細いのに、全身がバネのようにしなやかだ。かなりダイナミックな弾き方で、全身を使って筋肉痛なのか、背中の開いた服を着ていたが脇のほうにテーピングが見えた。
 まさかゼンパー・オーパーでチャイコフスキーの悲愴を聞くと思わなかった。チョン・ミョンフンはまだ70才になっていないはずだが、少し猫背で随分年取った感じだ。彼は感情を表現する指揮者だと思う。大まかに振るので結構ずれたりするけれど、最後に残った感情は悲愴感そのものだった。途中何度も美しいメロディーが現れるが、まるで願いのように聞こえる。こんな日が来ればいいなぁと言う今の悲惨な現状を訴えているような感じだった。
 客席がまばらだったのは、敢えて空席を作って距離を取っているからで、二人連れは、二人おきに座っていた。私の左右3席空席だった
 ネットでのチケット購入は、Best Platz お任せで座席が当てがわれる。同じプログラムを3回演奏しているのもその為だろう。この日最終公演がこれで完売だったとは驚いた。ドレスデンは、コロナが酷かった地区なので、念が入っているのかもしれない。コロナ前のように、大型バスで乗りつける団体客は見当たらなかった
 暑かったせいもあり街中ではほとんどマスクをしていない。劇場でも一切チェックは無かった。消毒液が置いてあっただけだ。私は一応FFP2ドイツ公認マスクを5枚入り4.9ユーロでdmで買った。

Myung-Whun Chung DIRIGENT
Sol Gabetta VIOLONCELLO
Robert Schumann
Violoncellokonzert a-Moll op. 129
Pjotr I. Tschaikowsky
Symphonie Nr. 6 h-Moll op. 74 »Pathétique«

20時開演、終演22時でも、僅かに明るかった。ドイツの6月。
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FBより
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東京ハルモニア室内ケストラ第一64回定期演奏会 [コンサート]

 演奏者皆が好きな曲なのだろう。今回の演奏会は一人ひとりがとても楽しそうに、満足気に演奏されていて、指揮者なしの演奏で、自由さと集中力があり、生き生きとした音楽を聴かせてもらった。
 女性が多いオーケストラの雰囲気も今回は好かった。ブラームスは特に私自身が学生時代好きだった曲でもあり、その頃の音楽に対する熱意を思い出して、一瞬気持ちが若返る感じがした。たまに聴く曲には、昔の記憶を呼び起こす力があり不思議だ。
J.ブラームス     弦楽六重奏曲 第1番 作品18 (弦楽合奏版)
P.I.チャイコフスキー 弦楽六重奏曲「フィレンツェの思い出」(弦楽合奏版)
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土肥 敬 チェロリサイタル ルーテル市ヶ谷センター [コンサート]

 ようやくコロナ禍を乗り越えたところで発生した、ウクライナ問題。しかし、音楽家、芸術家にとっては、別な見方では、ロシア問題なのだと思う。ロシアの指揮者がオケを辞職したり、ロシア人歌手がキャンセルされたりと、聴衆への影響とともに、演奏家としては、演奏するプログラムの問題が関わってくるのだ。
 土肥氏は、ロシアを理解するために、ロシアの芸術、学問を排除するべきではないという考えのもと、今日のプログラムを組んだとのこと。
 ほぼ毎年一回、リサイタルを聴きに来ているが、今年は印象が変わり、心に訴えかけてくるものがあった。いつもはじっくり思考しながら演奏している印象だったが、今日は、聴衆へ訴えかけてくる旋律があった。
 自分が、コロナ禍で、所属のアマチュアオケが休止していたため、春になって再開したら、楽譜を見ても頭に入ってこない感覚を体験した。一方ネット配信された有名歌手ですら、コロナ前のようにはパフォーマンスを維持できなかったのを目の当たりにした。そう思うとプロであっても、舞台の仕事無しでコンディションをキープし、コロナを克服し、またプログラムに気を使いながら演奏活動をするのは、さぞ大変なことだと思う。せめて、自分のポリシーに従い演奏できるのは、土肥氏のような個人アーティストならではの利点かもしれない。

チェロ 土肥 敬
ピアノ 田代 慎之介
曲目
バッハ       無伴奏チェロ組曲第2番 ニ短調 BWV1008
ベートーヴェン   チェロソナタ第2番 ト短調 Op.5-2
ショスタコーヴィチ チェロソナタ ニ短調 Op.40
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モルゴーア・クァルテット かつしかシンフォニーヒルズ [コンサート]

 モルゴーアは、すごく上手なのに、皆さん率直で屈託がない感じがして、身近な音楽として、また聴きたくなる。クラシックだけでなく、1970年のプログレ、ロックを得意とし、お客さんの層も広いのだ。どんなジャンルでもの音楽の魅力を感じれば、モルゴーア用に編曲して演奏するようだ。
 ハイドンは舞台袖でのチューニングが合っていなかったようで、ちょっと調子が出なかった。でも曲の面白みは十分伝わり、ハイドンの実験的な曲の一つを体験した。
 ショスタコーヴィッチはとても素晴らしかった。6番は軽めで明るく、聞いていて苦しくならない。
 後半のプログレも、どれも美しいと感じた。イエス:同志全曲がライヴ演奏がされたことがないらしい。貴重な体験だとのこと。私はどれも原曲を知らないが、編曲は弦楽でも違和感なく、聞いていて美しい。
 荒井先生のお考えは、プログレや1970年代のロックは現代のロックとは違うので、当時の美しい作品を1970年代の音楽と括ってもよいのではないかと。
 いつも、次のチケット発売近辺に演奏会を開き宣伝するところは、さすがだ。
第1ヴァイオリン:荒井英治
第2ヴァイオリン:戸澤哲夫
ヴィオラ:小野富士
チェロ:藤森亮一

ハイドン:弦楽四重奏曲 ト短調Op.74-3 『騎士』
ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲第6番 Op.101
ジェネシス:月影の騎士
イエス:同志(全4パート)
エマーソン、レイク&パーマー:トリロジー
アンコール エマーソン、レイク&パーマー:聖地エルサレム
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N響-第1954回 定期公演 池袋Aプログラム エッシェンバッハ [コンサート]

 N響を東京芸術劇場で聴いた記憶がなく、ポピュラーなプログラムを落ち着いて聞く、特別な午後となった。コンマスのマロ先生が醸し出す雰囲気は、いかにも前世代のN響で、私にとっては懐かしい。前半のアンコールが終わると瞬時に立ちあがり、舞台袖に戻ろうとする姿は、相変わらずだった。
 ホールは満席で、指揮者に対する敬意の拍手がものすごい。エッシェンバッハは昔ピアノを聴いていて、指揮者としてもルバートが気になり、あまり好きではなかった。でも何年ぶりかで聴くと、すっかり変わって、音楽が流れ、心地よく、気になることは何もなかった。多分こちらも変化したのだろう。
 https://gruen.blog.ss-blog.jp/2008-04-05-2
さらさら進みながらメリハリのあるベト7は、爽やかだった。フルートのカラパノス 氏とは度々共演しているそうで、フルートは、モーツアルトの旋律を、多彩に音色を変えながらなめらかに演奏し、全く音が途切れず素晴らしかった。あんな小さな音をよく美しく吹けるものだ。指揮者とソリスト二人の目指す音楽には共感する。アンコールでは、カラパノス 氏が、自然界のすべての音を表現できるのではないかというほど、美しい音の世界を披露してくれた。
 最後、オーケストラがはけても拍手が鳴り止まなず、エッシェンバッハがコンマスを連れて、再度舞台に登場し、熱烈な観客の思いに応えてくれた。エッシェンバッハ 82歳、先週聴いたヤノフスキーは83歳、共にまだまだ活躍して頂きたいマエストロだ。
指揮:クリストフ・エッシェンバッハ
フルート:スタティス・カラパノス
ドヴォルザーク/序曲「謝肉祭」作品92
モーツァルト/フルート協奏曲 第1番 ト長調 K. 313
ベートーヴェン/交響曲 第7番 イ長調 作品92
【前半アンコール曲】久石 譲/となりのトトロから「風のとおり道」、ドビュッシー/パンの笛(シランクス)(フルート独奏/スタティス・カラパノス)
コンサートマスター:篠崎史紀
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岡本侑也(チェロ) & 河村尚子(ピアノ)東京・春・音楽祭 2022 [コンサート]

 聴いてみたかったお二人の共演、こんな理想的音楽空間に身を置くことができて幸せだ。
 何年か前、NHKBS番組で河村さんの存在を知り、素晴らしいピアニストだと感嘆した。その後もメディアを通じてしか聴く機会がなかったが、岡本さんと共演されると知ってから、とても楽しみにしていた。
 相乗効果は期待以上で、お二人の世界観が融合し、岡本さんもピアニストに気兼ねせず、心のままに演奏されているようだ。お互いの共感に基づく信頼感が、解き放たれた自由な表現を生むのだろう。音楽の一体感は一つの楽器のような、一つの言語のような特別な世界だった。
 奏者の息づかいが感じとれる理想的な空間で、岡本さんは、思うまま、在るがままに音楽に没入している感じがする。熱い思いを客観的に表現できるからなのだろうか、ピアノがチェロに呼応し、チェロの声を優しく包み込んでくれるようで、ピアノの音色にも耳を傾けたくなる。
 ブーランジェという名は聞き慣れないが、3つの小品はお姉さん、アンコールの方は妹さんの作品だ。プログラムのブラームス2番以外はフランスの曲だが、各作品をこんなに詩情豊かに語り分けるのはさすがだ。ブラームスは、むき出しの情熱でなく、またも、コントロールされたテクニックの下での激情であるからこそ、惹き込まれるのか。
 演奏家にとって、表現したい理想の音楽を100%表現することはさぞ難しいだろう。一流の人が妥協無く高みを目指す姿勢は、あらゆる分野に共通していて、昨今では、オリンピックメダリストなど、世界のトップの人を身近に感じ、次世代の若者が理想の自分を体現してきた。岡本さんのチェロも、真似できないけれど、目指したいような存在なのだと思う。
 お二人の演奏に、会場はコロナ禍でブラボーを発せられない感動の気持ちを込めて、密度の高い細かい拍手を送っているように聞こえた。
 後で調べたら、河村さんの御主人はドイツ人の有名なチェリストだった。アンサンブルにも慣れていらして、共演者として、本当に得難い方だと思う。
 
チェロ:岡本侑也 ピアノ:河村尚子
〔曲目〕
ドビュッシー:チェロ・ソナタ ニ短調
N.ブーランジェ:チェロとピアノのための3つの小品
プーランク:チェロ・ソナタ FP143
ブラームス:チェロ・ソナタ 第2番 ヘ長調 op.99
[ アンコール曲 ]
リリ・ブーランジェ:ヴァイオリンとピアノのための2つの小品 第1番 夜想曲(チェロ版)
シューマン:ミルテの花より 献呈
ドビュッシー:美しき夕暮れ
(東京文化会館小ホール)
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岡本侑也 デュオリサイタル ミューザ川崎 [コンサート]

 共演者のピアニスト北村朋幹さんが、帰国の飛行機の中でコロナの濃厚接触者になってしまい、本番2日前に出演不可能となった。ドイツからの帰り、ウクライナ問題で、アメリカ経由のルートを選んだ結果の悲劇だ。出演者交代による、チケットキャンセルも受付けされている。
 それでも、よくぞ代理のピアニストが見つかったものだ。大須賀恵里さんは以前岡本さんと共演されているので、母心のような気持ちも働き、48時間の準備期間で引き受けて下さったのかもしれないと想像している。
 曲目が変更され、ブラームス2番のソナタが無くなったことは非常に残念だった。アンコールの時、お二人がマイクを持ってお話された。大須賀さんは自分が十分に演奏できなかったことを詫び、一番気の毒なのは北村さんだと仰った。他のコンサートを聴いてあげてほしいというような、いかにも大人のお言葉だった。
 岡本さんの演奏は見た目がとても自然で、どのような難曲でも、さらさらと余裕を持って弾いているように見えてしまう。情熱的な弾きぶりが好みの方には物足りないかもしれないが、目をつぶって出て来る音楽に集中するのも好い。本当に人の歌声のように、瞬間瞬間の音が繊細に、また雄弁にその音の意味を語っているようだ。音楽は音符の連続ではなく、音の中にある瞬間の連続だとつくづく感じる。  
 ミスのない演奏の上に、演奏中に生まれるインスピレーションが魅力的な音を創造し続ける。聴衆として指揮者の個性に心をつかまれるような感覚にも類似しているが、演奏家自身が、音楽を完璧にコントロールし、思う通り表現できるのは、素晴らしいことだ。
 今回は大きなホールの中でピアノの音量が勝っていたようで、2階の私の席からはチェロの音が隠れてしまった。しかし無伴奏のBUNRAKUでは、時とともに益々磨きぬかれた多彩な音色が、ミューザのホールに響き渡り、むしろその自然な音の表現力に驚いてしまった。演奏者周辺から放たれ、会場全体の空気を震わせ、耳に届く音、これこそが、岡本さんの音だと思う。昨年のトッパンホールの無伴奏のリサイタルを彷彿とさせる。ミューザ川崎の広さでも、十分無伴奏コンサートができることが証明されたような響きだった。
 次回の本番は3/25(金)19時 東京春・音楽祭で、ドイツで活躍されているピアニスト河村尚子さんと共演する。(東京文化会館小ホール)。ミューザで変更になったブラームスのチェロソナタ2番が演奏されるので、とても楽しみだ。今年の東京の春音楽祭は、コロナの影響でプログラムを小出しに発表したせいか、一般に知られていない演奏会があり、今日時点でチケットが残っていてもったいないと思う。

本来演奏予定だったプログラム
ベートーヴェン:モーツァルト「魔笛」の主題による7つの変奏曲 WoO.46
ウェーベルン:3つの小品 op.11
ブラームス:チェロ・ソナタ第2番 ヘ長調 op.99
ヤナーチェク:おとぎ話
プーランク:チェロ・ソナタ F.P.143

【3/10追記】
出演者の変更に伴い、曲目が下記のとおり変更になりました。
ピアニスト:大須賀恵里
ベートーヴェン: モーツァルト「魔笛」の主題による7つの変奏曲 WoO46
シューマン:幻想小曲集 Op.73※
黛 敏郎:BUNRAKU-無伴奏チェロのための ※
ポッパー:ハンガリー狂詩曲 Op.68 ※
ドビュッシー:チェロ・ソナタ ※
プーランク:チェロ・ソナタ Fp.143
 (※部分が変更曲目)
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藤原秀章チェロリサイタル [コンサート]

 初めて藤原さんのチェロを聴いた。ピアニスト開原さんとは10年以上共演を続けているとのことで、協演者としての二人のバランスが良く、一つの音楽を創っていたと思う。二人ともベルリン芸大に留学中とのこと。
 藤原さんのチェロはストレートな音色で、だれにも好感を持たれるタイプの音楽家だと思う。前日聴いたチェロアンサンブルと共通するような、人を癒す正直さが感じられた。
 今回のリサイタルのプログラムは藤原さんが考え抜いたものとのこと。最後自分の演奏の失敗を舞台上で話すのはどうかと思うが、はったりのない謙虚な人柄なのだと思う。お客さんは年配の方が多く、地元の応援団のような雰囲気だった。
 プログラムの表紙には横文字サインがあり、自分で作品解説を書き、曲目が、日本語、英語、両方の表記になっていて、石坂団十郎先生のコメントを貰うなど、マネジメントが良いのか、音楽家一家で自然と自身のプロデュースを出来る方なのかもしれないと思った。
チェロ:藤原秀章 *第13回東京音楽コンクール弦楽部門第2位
ピアノ:開原由紀乃 *第14回ピアノ部門第3位
シューマン:アダージョとアレグロ
ヤナーチェク:おとぎ話
プロコフィエフ:チェロ・ソナタ ハ長調 Op.119
ラフマニノフ:チェロ・ソナタ ト短調 Op.19
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Quartet Explloce 鎌倉芸術劇場 [コンサート]

 Quartet Explloceのチェロ四重奏を聴いた。読響の高木慶太さんがコロナで体調を崩し、代理でN響若手の小畑幸法さんが演奏した。
 自主興行で年一回のツアーを10年続けているだけあり、音色が揃っていて、人の心を癒す、優しさを感じる演奏だった。全員が少しずつ曲目解説をし、辻本さんが、今回特別出演の小畑さんをいじるようなコメントもあり、それぞれのお人柄が伝わってくる。全員が目立ちたいと思っているわけでも無さそうなところが安らぐ理由なのかもしれない。市さんは沢山話されたが、N響10年目、中心世代らしい落ち着きを感じた。小畑さんがN響に入団し、チェロパートの雰囲気が変わったというお話も興味深かった。大分おもしろい方らしい。 
市 寛也(N響)、小畠幸法(N響)、森山涼介(都響)、辻本 玲(N響首席)
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NHK交響楽団第1953回 定期公演 (2/16) サントリーホール [コンサート]

 昨日3回目のワクチン接種を終え、今朝から38度の熱が出た。夕方になっても下がらず、念のため接種証明書を持参したが、最寄り駅に着いても、熱がまだ下がっていない自覚があった。果たして入れて貰えるか心配だったが、カラヤン広場に着いたとき、ちょうど開場前の外のオルガンが鳴り出し、待つ間かなりの強風に吹かれ、体がすっかり冷えて、無事サーマルカメラのチェックを通過出来た。
 休憩時間に、検温の様子が気になり覗いてみると、コロナ第一波の後真っ先に検温のカメラを導入した時のままなのか、屋内でペットを監視するくらい小さなカメラだった。導入当時は、まだ他のホールでは入り口で一人ひとり検温していた時期、サントリーは検温しないのか聞いたら、カメラでチェックしていると返答されたことがある。勝手に検温して失礼しますというような目立たない配慮が、まだあった時期のものなのかなと想像した。実際小さいモニター画面に出て来る体温は20度台後半という人が何人もいて、外気に接する入り口ならではの体温なのかもしれない。サントリーの公演で助かったが、果たしてこれでチェックになっているのか?
 この公演は、パーヴォ・ヤルヴィ(指揮)、ヒラリー・ハーン(ヴァイオリン)が来日できず、プログラムを変えずに、指揮:尾高忠明、ヴァイオリン:金川真弓に引き継がれたものだ。客席は半分ほどは埋まっており、やはり作品を聴きたいという人は多いのだ。コンマス白井圭さんのリードで、極限まで駆け上がるような、勢いある演奏になった気がする。
 ピーター・グライムズは10年近く前の新国立劇場のオペラ公演を一度見ただけだ。独立して聴いても海がうねるような迫力ある間奏曲は素晴らしかった。 4つの海の間奏曲は1月にシティフィルでも演奏されている。
 バーバーも若い金川さんのエネルギーが素晴らしく、弾き切っても美しい音色に驚かされた。彼女はドイツ生まれとのこと。ドイツで貸与されたグァルネリを弾いている。素晴らしい。
 エニグマ変奏曲を全曲聴くのも久しぶりで、かつてアマオケで練習したことがあり、難しかったことを思い出した。白井さんが導くN響は素晴らしいと思う。コンマスのパワーに食らいついていく演奏は、聴く側をも熱くする。久しぶりに生で聴いたN響の印象はとても好ましかった。
ブリテン/歌劇「ピーター・グライムズ」- 4つの海の間奏曲 作品33a
バーバー/ヴァイオリン協奏曲 作品14
エルガー/変奏曲「謎」作品36
コンチェルト後のアンコール曲:アメリカ民謡:深い河(ヴァイオリン)
指揮:尾高忠明※ヴァイオリン:金川真弓※
※パーヴォ・ヤルヴィ(指揮)、ヒラリー・ハーン(ヴァイオリン)から変更
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モルゴーア・クァルテット第52回定期演奏会 [コンサート]

 今回はクラシックの曲は演奏されない。
 田中カレンさんの曲は約10分間強烈な刻みの連続で、メタル・ロックのエネルギーを表現しているという。力を使い果たし、演奏後10分休憩を入れても、筋肉痛は回復するのだろうか。演奏後の荒井先生のお話によると、時差のあるロス在住の作曲者に、オンラインでレッスンを受けたそうだ。(どうも日本は夜明け前の時間帯だったような、ご苦労された話だった)聴いた印象としては、規則正しいリズムがちょっとボレロを連想させる。
 アンドリーセンは2021年7月に亡くなったばかり。前半はジャズのリズム、後半は普通のリズムになる。本来、PAにつないで演奏する曲だったそうだ。
 キメラは2015年横浜みなとみらいホール委嘱作品で、モルゴーアが初演したとのこと。狭間美帆さんは、ジャズの方。いい感じたった。
 長生淳氏が来場されており、演奏後客席からステージに呼ばれ、喝采を浴びた。作品中にレッド・ツェッペリンの音楽がたくさん潜んでおり、知っている人にはたまらないらしい。例えば私たちがロマン派以降の音楽全般でヴァーグナーの響きや旋律に体が反応するようなものだろうか。1998年にディストラクショウンというアルバムを出しているが、当日録音は何回かに分けて行われたため、全曲通して本番で演奏するのは初めてとのこと。驚いた。
 ものすごいエネルギーを絞り出す祭礼のような、4人の集中力に圧倒された演奏会だった。
 2023年は活動開始30周年になるので、1月定演でショスタコーヴィチ、6月定演でロックの演奏を計画しているとのこと。
田中カレン:メタル・ストリングス
アンドリーセン:死へ向かって
狭間美帆:キメラ
長生淳:レッド・ツェッペリンに導かれて

弦楽四重奏:モルゴーア・クァルテット
ヴァイオリン:荒井英治、戸澤哲夫
ヴィオラ:小野富士
チェロ:藤森亮一
東京文化会館小ホール
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「わ」の会コンサートVol.7 [コンサート]

 ヴァーグナーの作品に挑戦する新たなメンバー6人が加わり、5作品の中の一場面を、じっくり聴かせる企画は、歌手にとっても聴衆にとっても貴重なもので、音楽を想像しながら、あっという間の2時間だった。
 日本で最高峰のヴァーグナー歌手池田香織さんは、「わ」の会の原点。ラインの乙女、クンドリー、イゾルデ、ブリュンヒルデ全曲などを歌い、ついにオルトルートまで来た。円熟の時代に入り、益々自由にのびのびと活躍していただきたい。
 マイスタジンガーのダーヴィット 役、伊藤達人さんは、当初この会がダーヴィットデビューの予定だったとのこと。ところが新国立劇場のマイスタージンガーで大活躍し、来年の夏には二期会でパルジファルを歌う。今後のレパートリー拡大が楽しみだ。
 友清さんのアルベルヒの演技を楽しみ、最後は片寄さんのトリスタンで、格調高く締めてもらい、会はお開きとなった。
 初参加ピアニスト、巨瀬さんの力強い音色は魅力的で、是非「 わ」の会を続けていただきたい。ピアノ伴奏が一人だとちょっと音が寂しいので、欲を言えば、以前城谷さんが連弾して下さったように、オケのような迫力あるピアノが聴ければ嬉しい。

《さまよえるオランダ人》第1幕より
オランダ人 : 河野鉄平 ダーラント : 大塚博章 
舵手 : 伊藤達人

《ローエングリン》第2幕より
オルトルート : 池田香織 テルラムント : 大沼徹

《ニュルンベルクのマイスタージンガー》 第1幕より
ダーヴィット : 伊藤達人 ヴァルター : 岸浪愛学

《ラインの黄金》第3場より
ヴォータン : 大塚博章 アルベリヒ : 友清崇 
ローゲ : 岸浪愛学

《トリスタンとイゾルテ》第1幕より
トリスタン : 片寄純也 イゾルデ : 中村真紀
ブランゲーネ : 郷家暁子 クルヴェナル : 新井健士

指揮:城谷正博 ピアノ: 木下志寿子・巨瀬励起
字幕・解説:吉田真
場所 : 渋谷区文化総合センター大和田 伝承ホール
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第27回リクルートスカラシップコンサート(岡本侑也さん出演) [コンサート]

 コロナ禍の影響ものあるのだろううか。ここでも出演者全員が、これまでになく、とても真剣だったように感じた。危機を乗り越え、エネルギー全開の感覚は聴衆を魅了する。ネット(生)配信もしている。
 いつの間にか、岡本侑也さんが最年長となり、今年で江副財団奨学生を卒業する。最後にインタヴューとソロ演奏の機会が与えられ、8年前ここのオーディションで1楽章を弾いたという、カサドの無伴奏組曲の3楽章を演奏してくれた。岡本さんのカサドはいつ聴いても新鮮で、キャリアの積み重ねの中で、共に育ってきた作品だと思う。
 初めて聴いたVn佐々木つくしさんが今年は印象に残った。繊細なテクニックで音色の変化も自由自在、ソロでも2Vnでも自身の音楽表現が光り、聴きどころ満載だった。そして、2005年生まれのVc鳥羽咲音さん。初めて聴いたが、音楽も弾く姿も美しいく、リサイタルのフライヤーから辿ると、ご両親が音楽家で、リサイタルのピアノ伴奏者者は、お母様だ。受け継いだ才能、ご本人の努力とともに、多分素晴らしいプロデューサーを得て、コンサートマネージメント、楽器製作者の宣伝、本人の社会活動まで、非の打ち所がない理想的な音楽活動をしている。新時代のスターへの階段を華麗に駆け上がっている様は美しく、16歳の未来は測り知れない。

プログラム:
・フランク ピアノ五重奏曲へ短調
吉田 南(第一ヴァイオリン)、北川 千紗(第二ヴァイオリン)、田原 綾子(ヴィオラ)、
水野 優也(チェロ)、桑原 志織(ピアノ)
・ドビュッシー ヴァイオリン・ソナタ
佐々木 つくし(ヴァイオリン)、小林 海都(ピアノ)
・シューマン ピアノ四重奏曲 変ホ長調 作品47
周防 亮介(ヴァイオリン)、石田 紗樹(ヴィオラ)、上野 通明(チェロ)、小林 愛実(ピアノ)
・ラヴェル ピアノ三重奏曲イ短調
辻 彩奈(ヴァイオリン)、鳥羽 咲音(チェロ)、藤田 真央(ピアノ)
・ヤナーチェク 弦楽四重奏曲第1番ホ短調
戸澤 采紀(第一ヴァイオリン)、佐々木 つくし(第二ヴァイオリン)、石田 紗樹(ヴィオラ)、
上野 通明(チェロ)
・ブラームス ピアノ四重奏曲第3番ハ短調 作品60
前田 妃奈(ヴァイオリン)、田原 綾子(ヴィオラ)、岡本 侑也(チェロ)、阪田 知樹(ピアノ)

紀尾井ホール
岡本 侑也(チェロ)、上野 通明(チェロ)、桑原 志織(ピアノ)、
北川 千紗(ヴァイオリン)、周防 亮介(ヴァイオリン)、吉田 南(ヴァイオリン)、
辻 彩奈(ヴァイオリン)、小林 海都(ピアノ)、戸澤 采紀(ヴァイオリン)、
前田 妃奈(ヴァイオリン)、水野 優也(チェロ)、小林愛実(ピアノ)、
藤田 真央(ピアノ)、佐々木 つくし(ヴァイオリン)、鳥羽 咲音(チェロ)
特別出演:阪田 知樹(ピアノ)、田原 綾子(ヴィオラ)、石田 紗樹(ヴィオラ)
                            計18名(敬称略)
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ARMONIA MUSICA 藤森亮一チェロリサイタル [コンサート]

 10月の池袋に続き二度目のARMONIA MUSICA。南与野駅近くにある会場、ギャラリーカフェ・ラルゴへ初めて行った。木の舞台があり、40席位椅子が置かれていて、音もなかな良かった。藤森先生は、連日超過密スケジュールの中、少し曲を変え、昼夜二回コンサートが開かれた。
 前回の池袋会場ではよく分からなかったが、この会場は音がよく聞こえ、多彩な小品一つ一つ、美しく音色を変えて、音楽の違いを聴かせて下さり、さすが正統派。個人的には小品好きではないが、N響とも、モルゴーアカルテットの世界とも異なり、優しさに溢れた、藤森先生の音楽の世界は広く奥深いと感じ入った。お人柄が醸し出す、優しくナチュラルな音を聴けるこのチャリティーコンサートは素晴らしい。
 アンコールは、情感たっぷりに、枯れ葉、メリーウイドウ、愛の賛歌。盛りだくさんに2時間半も演奏して下さった。温もりを感じる藤森先生のチェロは、心を癒してくれる。
 チャイコフスキーのノクターンの生演奏は殆ど聴いたことがない。10代の頃、人からもらった岩崎洸の小品集録音の熱演が耳に残っている。サン=サンスのソナタ2番は、メインとして熱の入った演奏で、こういうのをもっと聴きたいなぁと思う。何年後になるのか、N響卒業後時間ができたら、ソロでもたくさん演奏していただきたい。
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大阪芸術大学特別演奏会 [コンサート]

 大阪泊出張が入って、例によって何か演奏会が無いか調べたら、大友先生の第9があったので事前にチケットを手配した。当日座席指定ということで、少し早めに行ってみると、既に結構並んでいた。座席はグループ毎に1席空けるよう配慮されているようだった。
 この年令になってフェスティバルホールは初めて来たが、東京には無い豪華なホールだ。赤絨毯の正面階段やなだらかな巨大エスカレーター、ホワイエの吹き抜けの星のような照明、いかにもカネが掛かっている感じ。ホール内もイス背面まで全て木で、壁面の造形も凝っている。
 演奏は音楽大学の学生オケで、弦の人数は少なめ、管もトランペット以外は倍にしていないが、ホールが巨大なのに快く響いて、良く練習を積んであるようだ。合唱は140名とこちらは人数の割に元気が無かったが、オケとの間を巨大アクリル板で仕切られた上、全員マスク着用というハンデがあった。
 この時期に第9を生で聴けたのは幸運だった。休憩無しの演奏会なので、終演時間は早く、近くのビアパブで箕面ビール3杯堪能した。(B)
【プログラム】
モーツァルト 皇帝ティートの慈悲 序曲
ベートーヴェン 交響曲第9番 ニ短調 作品125「合唱付」
指揮:大友直人
ソプラノ:東野亜弥子、アルト:永松圭子、テノール:秋元靖仁、バリトン:三原 剛
大阪芸術大学管弦楽団・大阪芸術大学混声合唱団
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中島ゆみ子と仲間たちVol.13 [コンサート]

  中島ゆみ子さんの音楽を聴きたいという思いは、自分の音楽生活のモティベーションの一つになっていたのだが、コロナ禍で為途切れた後、再開のお知らせは嬉しかった。ご本人のプログラムご挨拶文の通り、コロナ禍の間の自粛自生活で育んだ、音楽への思い全てを表現したいという気持ちが、手に取るよに伝わってきた。
 中島先生はいつも「仲間たちと」と演奏され、その仲間たちとは、国内は勿論、ヨーロッパ各地の音楽祭などで知り合った仲間を、日本にお招きするという、素晴らしい人間関係を築いてこられた魅力的な方だ。
 今回のサン=サンスは白眉だった。日本で、これほど明るく軽やかな音色で、華やかに繰り広げられる超絶技巧は、めったに聴くことができないと思う。私のイメージとしては、ヨーロッパのコンサート会場としてよく使われる、石造りのチャペルの、高窓から差し込む光りの中で、音の粒がきらきらと空中で飛び回るような、とても感動的な音楽だった。
 最初のドヴォルザークでは涙が浮かんできた。コロナ禍を克服できた(かのように思える)心の安らぎを感じた。
 ピアニストとお二人だけの「仲間たち」の演奏会を聴くのは初めてだが、遠慮なさらず、リサイタルをもっと開いていただきたい。そして、また海外へ出て、ゆみ子先生の音楽に魅せられた仲間を、日本に連れて来ていただきたい。
ヴァイオリン:中島ゆみ子
ピアノ:佐藤裕子
音楽の友ホール
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広上淳一 京響常任指揮者ファイナルコンサート in 東京~ 「京都市交響楽団 東京公演」 [コンサート]

 京響/広上淳一任期最後の東京公演とのこと。広上先生の全身を使った踊るような指揮ぶりについては、人により好みがあると思う。実際アマオケで指揮していただいた経験から個人的に感じるのは、広上先生の良さは、音楽が自分たち生活の延長上にあると実感させて下さることのような気がする。世界には沢山のオーケストラがあり、私にとっての最高峰は、美しく完璧なアンサンブルを誇るベルリンフィルであるけれど、最近では、もっと色々な感覚を用いて、その時々の音楽を楽しもうという気持ちになってきている。音楽も多様性の時代、自分の好みの幅も広げていきたい。広上先生の音楽はプロに対してもアマチュアに対しても区別なく、以前NHKの番組で、京響のリハーサルが、私たちが言われたことと全く同じ風景だったことに驚いた。
 人間の味をここまでさらけ出すマラ5には、他にあまりお目にかからない。またプロオケが先生の要求に応え、弦楽器全員がマラ5をここまで熱く丁寧に、力一杯演奏してくれたことは、とても特別なことだと感じる。
 たとえ自分が弾いてよく知っている作品でも、演奏によって別世界の崇高な音楽になったり、演奏当事者の内なる思いが呼び覚まされたりする。この齢になると、そんな聞こえ方の変化をゆったり楽しんだ方がよいだろう。以前にも増して、出された料理(音楽)は残さず美味しく味わえるようになりたい。

ベートーヴェン:交響曲第5番 ハ短調 作品67 「運命」
マーラー:交響曲第5番 嬰ハ短調
サントリーホール・大ホール
広上 淳一(常任指揮者兼芸術顧問)
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第255回演奏会新交響楽団―ワーグナー&ブルックナー [コンサート]

 チケットはかなり前に手配していたが、本番二日前の夕刻、飯守先生ご病気のため指揮を高関先生が引き継がれた。練習は前日と当日ステリハだけ。飯守先生はすでに5回、練習にいらして下さっていたらしい。5回とはかなり多いと感じる。
 高関先生はブルックナーの専門家なので、引き受けて頂だけて、幸運だったと思う。楽譜は高関先生の採用されている版とは違ったそうだが、聴衆としても、引き継いで下さった方が高関さんであったことが嬉しい。
 リエンツィは、コロナ禍で流れた自分のオケの本番で弾くはずだった曲。さすが新響は上手で、気分良く聴けた。
 オケは、管楽器は補強されていたが、弦はヴァーグナーとブルックナーにしては少ない印象。率直な感想としては、前半は飯守さんのヴァーグナーだと感じた。特にタンホイザーの歌いまわしが、まるで、飯守先生が指揮されているようで、後ろ姿が目に浮かんだ。序曲だけなのに、合唱が無くて盛り上がりが足りないと感じてしまうのは、やはりヴァーグナーが枯渇している症状なのだろう。
 ブルックナー3番は、随分昔に弾いたことがあるが、アマチュアではなかなか人に聴いてもらうようになるまでには時間が掛かる作品だと思う。
 コロナが終息したような気分で、休憩時間あちこちで会話に花が咲いていた。
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ARMONIA MUSICA 藤森亮一チェロリサイタル [コンサート]

 藤森先生が10年以上、ARMONIA MUSICA のチャリティーコンサートでリサイタルを開催されていらしたとを知った。そう言えば、モルゴーアやチェロアンサンブルでなく、ソロリサイタルを聴いたことは、20年くらい前に東邦音大で聴いたバッハの無伴奏くらいだ。
 社会人になって週末オケに通っていた池袋。何十年ぶりに訪れたのだろうか、豊島区民センターと豊島公会堂があった場所に新しいビルが建ち、綺麗な街の一角になっていた。昔桜の木が植わっていた公園は広場になって、若者が集っていた。
 コロナ禍のせいか、コンサートのお客さんは少なかったが、いつもは満員御礼のようだ。
 名曲尽くしのプログラムで、雰囲気も和やか、ピアニスト(代表者)と藤森先生が、曲について説明しながら演奏が進んだ。今回気づいたことは、リサイタルにも色々あるということ。奏者の芸術性全てをさらけ出す演奏会ばかり追って来たが、このようなチャリティーコンサートで一番大切なのは、音楽の本質として、安らぎや解放感ではないだろうか。たくさんの小品の後、バッハまで休憩が無かったのには少し驚いたが、バッハで緊張しないために、続けたのかとも思う。やっぱり無伴奏は難しいのだということも良く分かったが、このような場で、動揺を表に出さず、聴衆に不安を与えない余裕は流石のキャリアだと思う。
 藤森先生が加わっているきっかけとして、ある視覚障害の方から、藤森先生の音を聴くと、かつて見た色彩を思い出すというようなお話があったそうだ。控えめなお人柄で、優しい音が人を癒しすのではないだろうか。
 コロナ禍が始まって一切の演奏活動が中止となり、今はコンサートが再開しているが、こういう癒される音楽を私は長らく聴いていなかった。
 N響の首席として、また室内楽でも、とにかく多くの難局を乗り越えて今日に至っている音楽家として、共演者に何か起こっても平然とされているのが、また聴く側の安心感になる。聴衆を包み込むような、人生の豊かさを感じる音楽会だった。また聴きに行きたい。
 アンコールに2曲のアヴェ・マリアが演奏された。最初がピアソラ作、次にバロックのカッチーニ作といわれるアヴェ・マリア。どちらも心にしみる音楽で、穏やかな気持ちで帰路に向かわせてくれるような演奏だった。お彼岸でもあり、またコロナ禍の犠牲者への追悼の意を表したいという意図で選んだという村沢さんのお話だった。

チェロ/藤森亮一 ピアノ/村沢裕子(ARMONIA MUSICA代表)
ポッパー:ハンガリアン・ラプソディ
サンサーンス:白鳥
フォーレ:エレジー
     シシリエンヌ
メンデルスゾーン:無言歌
ショパン:序奏と華麗なポロネーズ
バッハ:無伴奏組曲チェロ組曲第5番
ベートーヴェン:チェロソナタ第3番
豊島区民センター7階小ホール
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サントリーサマーフェスティヴァル2021  マティアス・ピンチャー・岡本侑也 [コンサート]

 マティアス・ピンチャーに興味があったわけではないのだが、岡本侑也さんがピンチャーのチェロコンチェルトを日本初演(世界初演は2017年ボストン)するとのことで、13日ぶりに東京へ行った。
 初演が作曲者の思う通りに演奏されることは重要だ。新しく生まれた楽譜を読み解き音にする、音楽の最もクリエイティブな行為は、表現者にとってエキサイティングなものだと思う。新作の演奏を何種類か聴くと、奏者の音楽性の違いが凄くよくわかる。ロストロポーヴィチのために作曲されたチェロ作品は沢山あるが、表現力豊かな岡本さんは、作曲家に初演を依頼されるだけでなく、岡本さんに弾いてもらいたいと、作曲される日が来るかもしれない。
 「目覚め」は最もよく表現できる楽器がチェロなのだとは思うが、チェロの男声の音域に限定されていて、かなり細かな音色の要求に応え、低音なのにクリアに鳴り、声のような刻みや、雑音にならない低音がいかに難しいか、低音域で最大限の表現を聴かせてもらった。蛇足ながら、良い弓は特殊奏法もあり破損が危険で使えないので、重量感がもっと必要ならカーボン弓だなと思った。
 ラヴェルのスペイン狂詩曲は、ラヴェルの若い頃の作品だが、初めから、音の立体感が素晴らしいと思った。指揮者が作曲家であると、楽器の音のバランスなど、とくに厳密なのではないかと想像する。
 23歳マシュー・シュルタイスの世界初演の曲は美しいと感じた。個人的には、何となく想像力をかきたてられる優しさのある音楽の第一印象が好い。強烈なものに弱い性格なのだ。現代作曲家の時は常に進んでおり、作風を変えながら進化するのか、作品が過去の記録になってしまうのか、新曲がどのように受容されていくのか、興味深い。
 せっかくCD発売コーナーがあるのに、なぜ、岡本さんの新しいソロCDが出ていないのか残念だ。録音した高崎芸術劇場のしばりでもあるのだろうか...今さら、エリザベートコンクールではないだろうに。
プログラム
マシュー・シュルタイス:『コロンビア、年老いて』 (2020) [世界初演]
マティアス・ピンチャー:『目覚め[ウン・デスペルタール]』 チェロとオーケストラのための (2016) [日本初演] * チェロ:岡本侑也
マティアス・ピンチャー:『河[ネハロート]』 オーケストラのための (2020)
[世界初演サントリーホール、ザクセン州立歌劇場・劇場、ロサンゼルス・フィルハーモニック、スイス・ロマンド管弦楽団、パリ・フェスティバル・ドートンヌ、ラジオ・フランス共同委嘱]
モーリス・ラヴェル:『スペイン狂詩曲』 (1907~08)
出演
チェロ:岡本侑也
指揮:マティアス・ピンチャー
東京交響楽団
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岡本侑也 ドヴォコン 高関健/大阪フィル [コンサート]

 大阪のザ・シンフォニーホールに初めてきた。そしてかぶりつきで、ソリストもコンマスの音色も聴いた。
 先週のロココに続き、今週、岡本さんは大阪フィルとドヴォコンを協演。この演奏会はコロナ禍で5/23から延期になり、直前になって、指揮者も高関健さんに変更になった。
 先週のロココの時初めて感じた、オケを従える醍醐味は、ドヴォコンでさらに大きく膨らみ、湧き上がる真夏の息吹は、天まで届く勢いというか、ドヴォルザーク先生も目覚めてくれそうな、端正で、美しく、広大な地面にしっかり立つような、力強い一楽章だった。大阪フィルには東京のオケとはちょっと異なる、粘りのあるエネルギーを感じる。ただ、最も美しくハモるはずの3楽章のコンマスとのデュエットのところは、コンマスに花を持たせるはずが、音色(音程も)が合わず、まさかの緊張場面だった。
 これまで国内演奏会で、生で聴いたドヴォコンの印象は様々だ。必ずしも、オケとソリストが一体になっているわけではない。ソリストが暴走したり、美しいソロにオケが音楽的についていけなかったり、お互いに無難にこなすコンチェルトもたくさん聴いてきた。
 今回の岡本さんは、例えるなら、武家の棟梁か、中世ヨーロッパの騎士団の先頭を走る英雄、慕って来る人達を束ね、鼓舞し、突進していく堂々たる勇者の姿だった。
 オケもソリストもエネルギー全開の中で見せてくれる、ソロの超絶技巧も感情表現も、あまりに自然なので、どれだけ凄いことか、気づかない人もいるかもしれない。たとえ難所の細かいパッセージでも、オブリガートであっても、留まっている音はなく、同一の音でも前の瞬間を受け継ぎ、生き生きと進んでいく。情熱的なのに爽やかな演奏はめったにないと思う。
 個人の想いではあるが、時に囁くように歌いかけ、時に力強くリードし、奏者本人がとても楽しそうで、あふれ出る感情、憧憬と歓喜ようなものを聴衆に届けてくれた。岡本さんの音楽に身を任せ、幸せに感じる体験は、これまでもあったが、醸し出す独特の雰囲気は円熟し、客席で感じる爽快感は、例えるなら、雲の上から地上を俯瞰するような、圧倒的に雄大な大地を、繊細に描写するような、そんな壮大な音楽だった。
 オケと指揮者とソリストと、観客も一体となって完全燃焼した、真夏の夜の、夢のような時間だった。
ドヴォルザーク・セクションⅠ
 序曲「自然の中で」作品91
 チェロ協奏曲 ロ短調 作品104
 交響曲 第7番 二短調 作品70
指揮:高関健、独奏:岡本侑也
ザ・シンフォニーホール
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東京都交響楽団 岡本侑也 ロココ風の主題による変奏曲 フェスタサマーミューザ [コンサート]

 京都からの帰り、新横浜で降りて川崎のミューザへ向かった。
 指揮者カーチュン・ウォンの存在を初めて知った。1986年生まれ35歳。誰もが知る名曲を、丁寧に見易い指揮で、情感を込めて振る様は爽やかで、結構古風にテンポを揺らすが、現代ギリギリの許容範囲をわきまえている印象。オケに馴染みの薄い若い方には、こういう情熱を聴いてもらいたいものだ。
 レプレは真夏に爽やかな演奏で、オケの音も透明で気持ちが良い。
 ロココは岡本さんとしてはとてもロマンティックにテンポを揺らしながら、気持ちを込めて歌い、テクニックはいつものように完璧で、これぞソリストという堂々たる演奏だった。いつもはインテンポの中で歌う感じだったが、指揮者がロマンティックな演奏を望んだのか、夏の解放感のような気分がそうさせたのか、或いは6~7月、クリスチャン・ツィメルマンとモナコ、ルガーノなど演奏旅行し、ブラームスのピアノカルテット2番、3番を演奏してリフレッシュし、心境に変化をもたらしたのか等々、何の根拠もないが、様々に想像を膨らませて楽しませてもらった。
 今回はソリスト主導で、まるで無伴奏の演奏会のように、堂々と、岡本さんがオケを従える演奏だった。こういう岡本さんのコンチェルトは初めて聴いた。ひょっとして、いつも岡本さんが指揮者やオケに気を遣っていたのだろうか。
 理由はどうであれ、これくらい自由に揺らぎ、歌心を感じるロココを演奏してくれたら、皆この曲が好きになると思う。私の周りではクラシックに造詣が深い人でも、ロコロの名演に出会っていないと言う話をよく聞く。ヴァリエーションごとに、こんなに音色の変化を引き出せるチェリストは少ない。とても素晴らしい。聴く度に変貌している演奏に本当に驚くばかりだ。
 後半の新世界を聴いて、ウォン氏がテンポを揺らし、とてもロマンティックであることを痛感した。恥ずかし気もなく、新世界でここまでやるかというのが、正直な印象。若いアマチュアオケを指導してくれたら、心を捕まれるだろう。夏休みに若者に聴いてもらいたいコンサートだった。
 岡本さんは、8/4大阪フィルとドボコンを演奏する。指揮者が高関健先生に変更になった。
指揮:カーチュン・ウォン
チェロ:岡本侑也 *
リスト:交響詩「前奏曲(レ・プレリュード)」
チャイコフスキー:ロココ風の主題による変奏曲 *
ドヴォルザーク:交響曲 第9番「新世界より」
ミューザ川崎
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東京交響第691定期演奏会 サントリーホール [コンサート]

 コロナ禍の入国制限により、指揮者ベルトラン・ド・ビリー、ハープ グザヴィエ・ドゥ・メストレが来日できなくなり、出演者が飯守泰次郎(指揮)、吉野直子(ハープ)に変更された。そして飯守先生のファンの友人に勧められ、チケットを買った。
 ハープ協奏曲を聴くのは初めてかもしれない。曲自体はちょっと練習曲風に感じたが、アンコールの曲はとてもロマンティックで、これぞハープという美しい夢のような音色だった。吉野さんは若い頃聴いて以来だが、本当に上手で今でも素敵な方だ。
 何十年も飯守先生のブルックナーを聴いたことがなく、過去の印象では指揮が分かりにくく、某プロオケでコンマスがブル4を実質引っ張っていた本番を、目の当たりにして以来だ。指揮が分かりずらいというのは、小節の中間、例えば3拍子なら、2拍目にぐるぐるっと装飾を付けるような棒をを振るので、奏者の方ではリズム感が崩れ、次の拍の入りがわからなくなるらしい。今回もハープコンチェルトの3楽章は3拍子で、管楽器とハープの一対一のアンサンブルのところで、コンマスとサイドお二方が首を△に振って拍子を示しているところを目撃してしまった。
 ブルックナーは思ったより停滞感なく、フィナーレの軽快さは意外だった。
 1楽章再現部のホルンは出を間違えたかと思ったと連れ合いが言っていたが、改訂版だったと。ブルックナーの版については専門家にお任せしたい。
 東京交響楽団は、新国立劇場のオペラで聴く機会がほとんどで、舞台上で見たのは、ジョナサン・ノットの特別な公演何回かだけだ。オケが若返ったように感じたのは、自分が歳をとったからだろうか。来てよかったと思えるコンサートだった。
 
指揮=飯守泰次郎
ハープ=吉野直子
ライネッケ:ハープ協奏曲 ホ短調 op.182
ブルックナー:交響曲第7番 ホ長調 〈ノーヴァク版(1954年版)〉
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モルゴーア・クァルテット 第51回定期演奏会 『退廃音楽』 [コンサート]

 聴き終えて感じる「清清しさ」は何なのだろう。ユダヤ人の退廃音楽として弾圧され、後に再評価された作品としては、シュレーカーのオペラを2作見たことがあるが、音楽は綺麗だが印象は薄かった。今日また3人の作曲家に出会った。
 Entartete Musikは、「退廃音楽」(仏語Musique dégénérée→英degenerate music)と訳されるが、日本語で一般に道徳的な意味で用いる「退廃的」と違い、ナチス政権が、ユダヤ人の芸術を、退化、堕落、とみなし排除した言葉。19C末キリスト教道徳的見地からの退廃的dekadent(英decadent)とは異なる。
 なぜか新鮮な風が体を吹き抜けたような、音楽の軽妙さは、以前、聴いた痕跡が残らないと感じたシュレーカー同様、今が大事で、今聴いて、今幸せなことが全てだからなのかもしれないと、思いが変化した。コロナ禍のお蔭かもしれない。
 事前にYouTubeで検索できたのは、ウールマンの作品だけだけで、強制収容所の中で作曲され演奏さ(せら)れ、氏は46歳アウシュビッツで最期を迎えた。ディストラーの曲は安らかで、とても美しく感じる。38歳で自殺した。二人ともナチス政権以前は堂々たる芸術活動をしていたのに、何という悲劇。クシェネクは、マーラーの娘との出会いから、マーラ10番の補筆を依頼されたり、後にアメリカに亡命し市民権を得て、91歳まで生き延びた。
 戦後、失われていた芸術を発掘し、演奏し、廃退音楽シリーズの音源をつくったところは、素晴らしいお国柄だと思う。自戒の意味で、ヒットラーが好んだR.Wagnerの長大な音楽の渦に飲み込まれ、現実を見失うことの方が、現代的意味では、よっぽど退廃的だろう。
 3曲の個人的印象としては、ウールマンはシェーンベルクの感じか、後半2曲はリズミックなフレーズが繰り返されるところが、誰かに似ていると思ったら、荒井先生のお話を聞いて腑に落ちた。そうだ、あまり聴かないヒンデミットだった。意外と不況和音が軽く、美しいハーモニーの中に時折現われるアクセント程度で、フーガにもメリハリがあり、聴きやすく、心が苦しくなるような音が無い。
 改めて言うまでもなく、モルゴーアのアンサンブル素晴らしい。演奏後荒井先生のお話があり、聞き取れた断片を後で調べたところ、アンコール曲は、多分1922年ヒンデミット舞曲集op19と、シュロコフ(1894年ライプチヒ生まれ、強制収容所で48歳結核で死亡)の最晩年の娯楽的音楽「SUSI」で、聴けば女性のスージーだとすぐ分かる、アメリカの甘いムード音楽のようだった。

曲目
ヴィクトル・ウールマン/弦楽四重奏曲 第3番(1943)
フーゴ・ディストラー/弦楽四重奏曲 イ短調 Op.20-2(1939)
エルンスト・クシェネク/弦楽四重奏曲 第3番 Op.20(1923)
出演
第1ヴァイオリン:荒井英治
第2ヴァイオリン:戸澤哲夫
ヴィオラ:小野富士
チェロ:藤森亮一
会場  東京文化会館 小ホール(東京・上野)
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東京シティフィル第342回定期演奏会‐ブルックナー5番 高関健 [コンサート]

 高関先生はカラヤンの弟子として、ベルリンで過去の巨匠たちの指揮を目の当たりにしてこられた。そして、世界的ブルックナーの研究者。この頃NHKにもよくご出演され、マエストロの音楽に接する機会が多い。
 楽譜を隅々まで研究しつくし、暗譜での指揮は巨匠の域。意図的な誇張や起伏は無く、楽譜に忠実で端正な演奏を目指し、オケも本気で挑んでくるので、聴いていて一緒に熱くなる。主題が何度も繰り返され、フーガが流れ、4楽章コーダでは1楽章からのテーマが重なり合い、溶け合い、ちょうど聴き分けられる絶妙な雄大さで、後の8番につながる感じが、また心地良い。
 この日は収容率50%でチケットは完売、ゆったりした座席空間は、オケの響きをさらに高め、贅沢な感じがする。
 マエストロ高関のプレトークには楽しい情報が満載だ。ブルックナー5番が完成したのは1876年1月。8月には第一回バイロイト音楽祭で、ニーベルングの指環4部作が初演されている。ブルックナーも初演を聴いており、その後5番のトロンボーンパートの下にバスチューバを書き加えたそうだ。でも作品が書き直されることはなく、5番は本人の自信作、原典版が存在する。
 プレトークを聞くと、わくわくしてくる。ヴァーグナーのバスチューバの使い方について、別なところで解説を聞いたことがあり、ブルックナーがこの効果を取り入れたのだなあと、色々イメージがふくらむ。
 偶然気づいたのだが、同年11月にはブラームス1番が完成している。ベートーヴェンから続く、ドイツ語圏の作曲家たちの偉業に対する敬意の念が深まる。時代の要求とともに演奏表現は変遷してきたが、自分もその歴史の目撃者の一人になりつつある年代だ。

ブルックナー:交響曲第5番 変ロ長調(原典版)
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東京ハルモニア室内オーケストラ 第62回定期演奏会 江口玲 [コンサート]

 東京の緊急事態宣言は延長したが、音楽活動の規制は緩和され、演奏会が開かれた。元々チケットは半数しか販売しておらず、お客さんは通路後方に集中していたような印象だ。
 今回のコンチェルトは江口玲さんのピアノ。これがとても素晴らしくて、この日のメインだったと思う。使用したピアノ、ローズウッド・スタインウェイ(1887年製)というのが魔法のような楽器だった。高音部の音は輝き、中音域は人の声のように温かく、弦楽器のようなまろやかな響きだ。ピアノの蓋を完全に外していたせいもあるかもしれないが、弦楽合奏のようなミックスした残響が美しい。楽譜はiPadを使用していた。
 初めの第一音に、まず驚いた。近くで聴いているのに、音響のよい大ホールで空間を突き抜けるときのような、クリアで太い音、日本のホールで聴くのとは違う響きのように感じた。弾き終えて振り返った江口さんの表情を拝見して、この温かみのある音は、お人柄をも表しているのかもしれない。
 アンコールは、シューマンの「献呈」、リストがピアノ独奏用に編曲した華麗な曲。独奏だったので、音の特徴がはっきり分かり、とても重い音なのに華麗なタッチで何とも言い難い優美さだった。ピアノに詳しくないので、印象でしかないが、バイロイトで聴いたシュタイングレーバーのピアノをファシル・ツァイが演奏したとき感じた、充実した密度の高い音にプラス、細かな残響が合わさった一つの残像を見るような、言葉で記憶しておくなら、そんな印象だった。
 ドニゼッティのカルテットも初めてだ。最初の和音の響きがとても美しく、イタオペのように心地よい音楽だった。
 江口玲さんは伴奏ピアニストとして有名な方なのかと思っていたが、コンサート後検索し、ホロビッツが弾いていた、ニューヨークの古いスタインウェイで録音されていることなど知り、またライヴを聴いてみたいと思う。
《曲目》
ドニゼッティ 弦楽四重奏曲第3番ハ短調(弦楽合奏による) 
 G.Donizetti Quartetto No.3 c minor
リスト メレディクション(呪い) ピアノと弦楽のための
 F.Liszt Malediction
  ※ピアノ…江口 玲 Akira Eguchi
  使用ピアノ ローズウッド・スタインウェイ(1887年製)
ヴォルフ イタリアン・セレナーデ ト長調
 H.Wolf Italian serenade
レスピーギ リュートのための古風な舞曲とアリア第3組曲
 O.Respighi Antiche arie e danze per liuto
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