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「ガウディとサグラダファミリア展」と NHK放送博物館 [美術・博物館]

 愛宕山にあるNHK放送博物館で、ガウディの工房の中を歩くVR体験ができるとのことで、当日の午前10時から配布される整理券をもらうため、9時半に御成門へ行った。上映は一回15分で一日12回、各回6人。整理券を求めての行列は無かった。
 上映スタジオに入ると、面接会場のように1~6の番号のついた椅子が並び、整理番号ごとに仕切られた荷物置き場があり、手ぶらでゴーグルを装着する。担当の方が一人ずつ説明しながら、まず、ゴーグルが直接肌に触れないよう、目の部分だけ穴のあいたアイマスクを付けてからヘッドセットを装着してくれる。万人に視力が合うヘッドセットがあるのかどうか、ゴーグルを当てて首を左右に振ると視点(焦点)が合うというのだが、機能は果たしているが、それほどはっきり見えるわけではなく、リアリティ感は今一つだと思う。両手に短い棒を持つよう促される。
 用意ができると音声が入り、立ち上がって、部屋の中を自由に歩き回るよう案内される。映像に近づきすぎると金網が現れ、もうこれ以上進めないと注意喚起される。参加者6名は、中世の職人服のような身なりの、顔なしの木製の人形に変身させられ、誰だかは全くわからないが、他人とぶつからないので、人形の動きは本人のものだと思う。
 ガウディは路面電車にはねられ、この事故が命取りになったそうだ。最期ベッドに横たわり、後進に夢を託すと話すガウディの枕元に立つことができたのは、VRならではの体験だった。終了後にアンケートを書く。
 放送博物館では、スタジオ機材の歴史展示や、過去の放送番組映像なども見られる。殆ど撮影禁止だが、テレビの始まりの「イ」の字を久しぶりに見た。また、のど自慢大会の鐘があり、係の方がいて、叩かせてくれる。いきなり叩きに行った若者たちは、先に展示を見てからお願いしますと言われていた。金属棒には音程がアルファベットで記されており、合格の鐘を鳴らすとおめでとうございます!というような声が聞こえる。私は番組冒頭のテーマを叩かせてもらった。ここでもアンケート記入。
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 御成門から竹橋の東京国立近代美術館(ガウディとサグラダファミリア展)に着いたのは11半ごろ、程々の混みようだった。ここも撮影できる部屋は限られていた。若い頃のガウディの詳細なデザイン画など見ると、肉眼で見えないほどの線の細かさに驚かされる。
 今回の展示はガウディの様々な作品を紹介するものではなく、サグラダファミリアが完成間近であると実感し、興味を持って現地を訪ねて欲しいというお誘いのような印象だ。
 昨年の夏バルセロナで、ガウディの建築物はかなり見て衝撃をうけたが、サグラダファミリアの資料館は見ていない。改めて、日本国内にもかなりの資料があることを知り、日本人の著名な建築家が、ガウディに多大な影響を受けていることも認識した。
私ごときが、ガウディを語る必要は無いが、ガウディが、人間は無からは創造できず、自然界に理想の形があるという考えで、構造物を設計したことは、心底天才だと感じる。自然界の物を科学的に創造するというアプローチが100年以上続いており、その偉業が達成される時に立ち会えるのは、素晴らしいことだ。2026年完成予定。
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Rijksアムステルダム国立美術館 フェルメール展2023 [美術・博物館]

 開催期間2023年2月20日から6月4日まで、フェルメール全37作品の中から、28点が世界中から集められ公開された。ちょうどBDLOと重なる時期なので行けないことは無いと思っているうちに、予約制の入場券は完売した。追加販売があり、公開時間が夜10時までとなり、私は3/17に5/31夕方16:45の入場券を購入出来た。この時期のアムステルダムは、22時まで明るいので、何の不安もない。
今回、ロンドン・ナショナルギャラリーにある「ヴァージナルの前に立つ女」を初めて見ることができた。他は日本や旅先でじっくり観てきた作品だが、今回まとめて28作品を見られることに意味があると思う。まだ見ていない作品はバッキンガム宮殿所蔵のものと、ボストンで盗難中のもの。今後お目に掛かるチャンスは無いと思うので、これでコンプリートだ。
 Rijksで最も印象に残ったのは、展示の仕方だ。一つ一つの絵画への光の当たり方が調整されているようで、絵が最も明るく生き生きとみえるように、少し下向きに掛かっている。今回の展示の前に綿密な調査をし、例えば、「窓辺で手紙を読む女」は無地の背景から、キューピッドの絵が復元され、昨年、真っ先に日本に来てくれた。
 入り口付近に展示されている、牛乳を注ぐ女、デルフトの眺望など、何度も観ている作品も、まるで画面の埃を取り除いたかのように、絵に光が当たり、色彩が輝いていた。
 今回見て印象がかわっったのが、フルートを持つ女と赤い帽子の女だ。小さな作品で、地味な女性の表情なので、気づかなかったが、これらはレンブラントのように光を意識した作品で、正しく光を当てると、とても美しいことに気付かせてもらった。
 真珠の耳飾りの少女は、すでに、デン・ハーグのマウリッツハイス美術館へ戻てしまったそうなので、折角なので午前中に会いに行った。18年前にアムステルダムに来たとき観に行き、日本にも来てくれて、今回で3回目、少女の美しさは何年たっても、衰える事はない。
 Rijksでは、フェルメール展の後、同じチケットで昼間の一般展示(17:00まで)も見られることになっているが、夕方以降のチケットでは無理。最初の絵に戻り、もう一度見て約2時間、22時まで居るつもりだったが、集中力が続かず、退散した。
 アムステルダムは18年ぶりで、交通機関の乗降が全てタッチ式になっていた。
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広島市郷土資料館 [美術・博物館]

 最終日は冬の雨、酷く寒い。
 旧陸軍で使用していた、明治の煉瓦造りの建物が郷土資料館になっているので、広電で行った。地場産業の歴史展示と、書籍類があるが、地味な施設だ。
 広島の産業といえば、牡蠣の養殖が頭に浮かぶが、それだけではなく、筆づくり、縫い針の歴史的産地であったとは、全く知らなかった。江戸時代の国替えが、地域の産業の交流や発達の原動力にもなっていた。昔の殿様たちは産業による領民の生活向上を本気で考えていたのかと認識した。
 近代では、カルビーとアヲハタが広島の企業だった。これも知らなかった。
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広島駅
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往路新幹線車窓から見えた
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プラド美術館 [美術・博物館]

 マドリッドの空港から、バスでホテルに向かった。ホテルはプラドと言う名前で、プラド美術館の近く。改装されたばかりのきれいなホテルだったが、シャワールームが独立しておらず、二人では音がうるさく、早朝は使いづらい。
 近くのサンタナ広場で食事をして、16時くらいから美術館へ行った。予約なしだったが、すぐに入れた。噂通りに広い美術館で、見るべきものは最初から印が付いているので解りやすい。ガイドブックには全部見たら3日かかると書いてあるが、重要な部屋を探すのは結構大変だった。
 ベラスケス、ゴヤ、エル・グレコなどのスペインの名画からイタリア、フランドルの名画も多数ある。
 4時から閉館間際までいた。6時から閉館8時までは入場料無料になるが、2時間では十分見られないだろう。写真撮影は禁止。チケットは、プラド、ソフィア、ティッセン3箇所のセット券を買い、翌日残りの2舘を回った。
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メトロポリタン美術館展―国立新美術館 [美術・博物館]

 2010年ニューヨーク五番街のメトロポリタン美術館を一度だけ訪ねたことがあり、物凄く広くて驚いた。展示品ではないが今回目新しいと思うのは、出口にあるデジタル化された年表だ。メトロポリタン美術館のヨーロッパ絵画部門2500作品を、点描画の点の数とし、象徴的に絵を構成して見せる。壁一面に投影された画面は作品ごとに変化し、左半分は多分作者の年譜と、関係あるヨーロッパ地図、右側は点描画と、制作時期の歴史的出来事も現れる。画面は目まぐるしく変わるので、全情報を一度に把握することはできないが、展示出口でこれまで見てきた作品を確認できるのは面白い。展覧会では普通年表の展示があるが、こんなデジタル年表は初めてだった。
https://gruen.blog.ss-blog.jp/2010-02-28-1
 今回日本に貸し出されたのはヨーロッパ絵画65点で、フェルメールは《信仰の寓意》のみ来日した。新教の国オランダで、密にカソリックを信仰する人が依頼した作品らしい。フェルメール自身も結婚を機にカソリックに改宗したそうだ。
 ニューヨークにもフェルメールがたくさんある。
https://gruen.blog.ss-blog.jp/2010-02-28-1
https://gruen.blog.ss-blog.jp/2010-02-28-2
 残っているフェルメールの作品は37点と言われるが、観覧コンプリートまであと数歩。英国に行くことはまずないので、一点でも日本に貸し出して頂きたいものだ。
 ここ何年か、絵画を斜め前方からも距離を変えて鑑賞するようにしていたが、今回下から覗いてみると、また新しい風景が見えた。近代絵画は美術館に飾られる前は、邸宅の壁などに掛けられ、朝に晩に眺めることができたのだろうと想像する。風景画でも人物画でも斜めからみると立体的に絵の中が見渡せるが、下から覗くとさらに遠く奥深くまで、遠近感が増し、対象の裏側まで覗ける気がする。
 静かなシスレーの橋の風景、細やかなターナーの、時代を越えたヴェネチア、独特なタッチのゴッホの果樹園、ドガもルノワールの人物も、セザンヌの景色も、絵の中に入る気分を味わえるのは楽しいものだ。音楽のように、感じ方も人様々と許してほしい。
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フェルメール 修復後の「窓辺で手紙を読む女」-東京都美術館 [美術・博物館]

 2021年9月フェルメールの「窓辺で手紙を読む女」の修復が完了し、ドレスデンで公開された。その後所蔵している美術館から外に出たのは日本が最初。日本人はフェルメール好きだが、招致にどれほど支払ったのだろう。
 公開初日9:30入場の予約をし、9時に着いたが、9:30とは東京都美術館の開門時間だった。既に7〜8人並んでいたが、みぞれ降る中、外で待つのはかなり寒かった。開門前に、担当の方が出てきて、一列体制の入館の流れについて、検温から傘の処理、ロッカーの位置なども含め、丁寧に説明してくれ、準備の出来た方は自分に付いてくるようにとのことだった。
 入館前に、まず長傘は鍵付き傘立てに納めねばならない。雪予報で、大きな傘をさしている方が多かったが、私は折り畳み傘をバックに入れ、案内の方に付き従って行くと、地下入り口で2番目になっていた。展示室に入ると、先頭の方がずんずん先に進んで行くので、私も後を追って行くと、エスカレータを上がった1階にフェルメールがあった。そして日本で一般公開後、2人目の来場者になってしまった。
 目に入った瞬間、これは素晴らしい!と感じた。修復して明るい美しさが蘇ったと思う。左側の壁には、修復前の模写が飾ってある。そうだ、もう前の作品は存在しないのだ。
 17世紀のオランダ絵画は暗めの印象があり、この絵画も修復以前は全体が薄暗く、織物の柄がよくわからなかった。若い女性が部屋に閉じ込められているかのような、黄ばんだ壁が背景になっており、見る側はその時代に様々な想像をめぐらしていた。勿論それも素晴らしいのだが、キューピットの絵の塗りつぶしが、後の時代の人が行なったことが明らかになり、修復作業が始まった。
 修復の仕方として、まず、絵全体の古いニスをはがし、キューピットの絵に上塗りきされている壁の部分は顕微鏡を覗きながら、少しずつ削り、絵を復元した。
 ニスを落とすと元の壁の色も白くなり、絵全体が明るくなり、他の画中画がある作品の仲間となったようだ。こうなると、他の無地壁の絵画にも、何か下に描かれていたらいいなあと想像してしまう。
 フェルメールは2005年アムステルダムにリングチクルスを見に行ったとき、美術館巡りをしてから、旅先で探して観るようになった。2012年ドレスデンでこの作品を観たときは、窓ガラスに映る女性の姿が淋しげで、地味な悩める女性のイメージだったが、実は幸せな人だったようだ。自分が生きている時代に、名画が大規模に修復されるこんな機会に出会うとは思わなかった。
https://gruen.blog.ss-blog.jp/2005-09-30 アムステルダム
https://gruen.blog.ss-blog.jp/2005-09-29 アムステルダム
https://gruen.blog.ss-blog.jp/2012-01-06 ドレスデン ツヴィンガー宮殿
https://gruen.blog.ss-blog.jp/2005-08-21 2005年にも「窓辺で手紙を読む女」が来日 
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『巨大映像で迫る五大絵師』− 北斎・広重・宗達・光琳・若冲の世界 [美術・博物館]

 大手町三井ホールという会場は初めて聞く名だったが、以前、三井物産があった場所に素晴らしいOtemachi One という39階建てのビルが昨年完成しており、フォーシーズンホテル、三井物産などが入っていた。
 五大絵師展の広告記事を読んで、珍しく連れ合いが行くと言い出した。初めの20分は映像で作品の解説がある。その後次の部屋に移り、天井までの3面巨大スクリーン(正面、両サイド)で20分主要作品が映し出される。ここまでは撮影禁止だが、その後は大画面をバックに自由に撮影ができる。自撮りせずとも、係員が撮りましょうかと近づいて来てくれる。
 最後は、4点ずつ順次映像が変化するモニター画面が横に並んでおり、歩きながら富嶽三十六景と東海道五十三次の映像を好きなだけ見て、写真も撮ることができる。
 先日、北斎づくしを見たばかりで、色彩の差はあったものの、巨大スクリーンで細部を見られるのは、とても良かった。
 どちらかというと、自分は映像より、実物を見る方が好みではあるが、巨大映像で、全国各地にある貴重な作品を一度に見ることができ、英語の解説字幕付きとうのは、世界へ発信すべく作られた企画なのだと思う。採算のほどは分からないが、海外の浮世絵ファンのために、作品数を増やして輸出または貸し出したらよいと思う。
 コロナ禍で旅の自粛を余儀なくされ、映像による世界旅行という選択肢は、もう普通に受け入れられる。オペラ、コンサート、海外の美術館も皆、映像配信している。本物を見に訪ね歩く旅は、今後減少するかもしれない。この一年で、映像配信がお手軽な現実世界となったのは誰もが認めるところだ。今回の五大絵師の世界、せっかくの巨大映像を、流すのでなく、個人的にはもう少しゆっくり、立ち止まって鑑賞している気分を味わいたかった。
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市川團十郎展 逸翁美術館 [美術・博物館]

 7月に京都へ行った時、阪急嵐山線の中で、團十郎展の黄色いつり革広告が目につき、なぜ関西で團十郎なのだろうと思ったのがきっかけで、大阪フィルのコンサートの翌日、人出が少なそうな池田市を訪ねることにした。
 池田市役所の前を通り、逸翁美術館までは徒歩10分程。入るとお客さんは一人しかおらず、展示室は一部屋なので、ゆっくりと見ていた間、多分二人しか来館しなかった。
 2020年5月、十三代目市川團十郎の襲名が延期されたが、昨年5~7月の東京歌舞伎座の襲名披露公演にあわせて、この美術館でも公開予定だったものを、一年延期したとのこと。
 市川家の家系図、初代から十二代目までの團十郎の生い立ち、芸風、役者絵、半紙本などが展示されており、本人の書もあり、歴代團十郎の波乱万丈の役者人生に思いを馳せることができる。
 初代歌川豊国、初代国貞(三代目豊国)が描いた、七代目、八代目あたりの錦絵は、舞台への想像力をかきたてられる。
 つくづく感じたのは、歴代の團十郎が本当に心血を注いで、歌舞伎の発展に尽力たこと。團十郎を継承する重みは想像を絶する。容姿も芸風も、先代、先々代と比較されつつ、個性を出し、新境地を築くのが使命だ。歌舞伎の世界を極めることが天職である重い人生が、現代も継承されていることに、改めて敬服する。
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「北斎づくし」生誕260年記念企画 特別展 [美術・博物館]

 8月初め、東京ミッドタウンの「北斎づくし」を見にいった。北斎漫画のスケッチの半紙本が大量に展並び、次の部屋は富嶽三十六景の展示、最後は富嶽百景の半紙本など。一通り見終わってから、15編の北斎漫画を丁寧に見ると、下絵を見つけることができる。同じ作品で版木が修正してあるものもあり、これだけ大量に見ると、描くのも、彫るのも、刷るのも、凄い技術だとつくづく思う。北斎の絵や構図の面白さが日常身近にあった、江戸の町を訪ねてみたいものだ。北斎の全作品を集めた特別展、唯々見事だ。
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清水寺、三十三間堂、京都国立博物館、2021夏 [美術・博物館]

 この日は、京都東山方面を歩いた。朝5時にホテルを出て、タクシーで清水寺まで行き、その後は全て徒歩で回ることができる地区だ。
 清水寺の開門は6時だが、連れ合いに、開門前に周囲の写真を撮った方がよいと促された。朝焼けを背景にした坂の写真を撮った時、まだ人出は極少なかった。
 9時に京都国立博物館を予約してあったが、お向かいの三十三間堂は8:30に開く。8時過ぎると広い駐車場の門が開き、係の人が出てきて、綺麗なトイレも自動販売機もあるので、どうぞ中に入ってお待ちくださいと声をかけてくれた。親切だ。とにかく連日快晴、気温は30度超えなので、小休止できる場所は有難い。
 三十三間堂は実際に見るのは初めて。大きな千手観音座像の周囲にある千体の千手観音像は正に圧巻、とても感動した。
 京都国立博物館の特別展では京都の国宝を集めており、その数の多さに驚いた。京都では国宝は珍しいものではない。やはり歴史が違う。また大きな仏様が広い金堂に安置してある格調高いお寺が多く、その建物も国宝だということを認識した。何せ30年以上、京都に足を運んでいなかったので、コロナ禍感染の波の谷間に訪ねることが叶い、運がよかった。
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三十三間堂
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京都国立博物館
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三菱創業150周年記念 三菱の至宝展 [美術・博物館]

 世田谷区の静嘉堂文庫美術館が展示場所としては閉じ、丸の内の三菱第一美術館に展示場所を移すというので、この開催を待っていた。10年以上前、静嘉堂で曜変天目を見て、美しさに感嘆し、もう一度見たいと思った。静嘉堂最後の展示にも出展されていたのだが、二子玉川は遠く、東京駅の方で良いかと決めた。
 ところが、静嘉堂で見たときの印象とは違っていた。静嘉堂では太陽光が入る部屋での展示、鑑賞だったため、様々な色が見えたのだが、三菱は暗い部屋の中で、輝きの数が半減していた。地が黒っぽく一色に見えるのだが、外光で見るときの色はもっと複雑だった。暗い部屋でライトを当てると、ここまで違うのか。実は日本に3点ある曜変天目を見に、旅するのも良いかとコロナ禍の中で考えたのだが、こういう残念感を味わうなら、どうしたものかと思う。
 岩崎家所蔵の国宝を含む展示品の中で、東洋文庫所蔵の、各国語に翻訳された、東方見聞録(マルコポーロ)、平安時代「史記」を書写し、日本語読みや、助詞の記号を書き加えた貴重な古書など、初めて見て、改めて、収集、所蔵のあらゆる努力に敬服する。
https://gruen.blog.ss-blog.jp/2008-02-14 静嘉堂文庫美術館
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国宝 鳥獣戯画のすべて 2021 東博 [美術・博物館]

 東京の緊急事態宣言は延長されたが、6/1以降の博物館は条件付きで再開された。5/30午前10:00チケット発売開始だったことに気づいたのが10:30、普通にiPadでアクセスしようとしたが出遅れたため、購入サイトにログインができない。幸いPCでは途中画面が止まりつつも、何とか初日の8:30の入場券を購入できた。
 当日開門5分前に到着。東京国立博物館は8:30時間通りオープンし、順調に館内に入ることができた。甲巻を見る「動く歩道」は、良くできていた。適度に距離を取って乗るように、一定の間を開けて、「足元に注意してお進み下さい」というようなアナウンスが流れ、その音声を聞いて乗り込むので、係員は無言で監視するだけでよい。また歩道の速さを体験することで、その後の観覧行列での、絵を見る速さも何となく刷り込まれる。
 上野駅から東博にかけての上野公園も、東博敷地内も、ベンチの間隔を空けての使用禁止を促す、例の大きな×のマークは無かったように思う。それだけで、とても自由な気分だ。館内では、休憩スペースのテーブルに飲食禁止の貼り紙がある程度だ。
 2007年サントリー美術館の題名は「鳥獣戯画がやってきた」で、そこでは作者や作品の目的についての未知のロマンが語られていた。何年か前の平成館での鳥獣戯画展とは雲泥の差で、今回は「鳥獣戯画のすべて」と銘打つだけあり、現在まで解明されてきたことの集大成を見せるという意気ごみが感じられる。当初、展示物は途中で交換する予定だったが、コロナ禍で中断したため、6月からは一挙に全てが展示されている。断簡、摸本の研究が進んだことで、原型がより明らかになってきた。今も昔も、欲しいものは欲しいという原理は変わらず、断簡の絵の方が魅力的かもしれない。摸本から想像できる失なわれた絵が、どこからか発見されることがあるかもしれない。ロマンは続く。
https://gruen.blog.ss-blog.jp/2007-11-21(サントリー美術館1)
https://gruen.blog.ss-blog.jp/2007-12-06-1(サントリー美術館2)
https://gruen.blog.ss-blog.jp/2015-06-04(2015年)
 コロナ対策で図録の内容を確認できる見本は置いていない。強気だ。休館中に通信販売網も拡大されたようだが、重いのを覚悟で購入した。
 90分を目安に鑑賞するよう書いてあるが、断簡と摸本の展示をじっくり見て、最後にもう一度甲巻の動く歩道に乗り、2時間ちょっとで会場を出た。
 平成館に接する本館をたっぷり観てから、冷房から逃がれ外に出てみると、爽やかな初夏の空。敷地内は静かでプライベートの公園のように気持ちよく、ベンチも豊富にあり、飲み物と軽食と二つのキッチンカーが出ていた。鳥獣戯画展のチケットで、総合文化展を見られると書いてあるのだが、それはつまり本館、東洋館、法隆寺宝物館の展示全てを見られるということで、内容は膨大だった。
 外観の美しい法隆寺宝物館と大きな東洋館は、私の中では比較的新しい建物という認識で、今回初めて入った。東洋館にはエジプトのミイラまで展示されている。中国のお墓では初めて見る類のものもあった。
 鳥獣戯画から「動物めぐり」というテーマで、絵画、彫刻、出土品など、動物に関係ある展示物には、青い目印が付いている。
 まるで旅に出たような解放感の中、東博に7時間滞在してしまった。
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1.8Kgを超えるA4版図録 ほぼ原寸サイズの写真が嬉しい
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甲巻に出てくる酒壺と同様の壺
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甲巻に出てくる双六と同様のもの
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群馬東国文化 [美術・博物館]

 高崎「群馬の森」という26haある公園内に、県立近代美術館と県立博物館がある。後で調べたら、ここ一帯は、かつて陸軍の火薬工場があった場所とのこと。そんなこととは露知らず、今年初めての森林浴気分を味わった。しかし森の中であっても、ここは公園、ウォーキングする人も当然マスク着用だ。一年前は周囲に人がいなければ皆マスクを外していたが、今は、入園時のお願いとして、マスク着用となっている。というわけで、森の中に差し込む光を浴びながら、新鮮な空気を吸うことはままならい。
 県立博物館入館は予約制で、2020年9月国宝に指定された、綿貫観音山古墳の出土品を見学した。立派な国宝展示室があるが、コロナのためあまり人も来れずもったいない。
 古墳時代から奈良時代にかけて関東地方で栄た文化を東国文化といい、群馬県内に13,000基を超える古墳があり、綿貫観音山古墳(6世紀の97mの前方後円墳)は、1967~8年に未盗掘、ほぼ埋葬当時の状態の横穴式石室から豪華な副葬品が発見された。岩の崩落で入口が塞がれたことが、盗掘をまぬかれた要因だろうとのこと。石室前に並んでいる埴輪は復元されると、かなり大きい。金属製の帯、馬具など、輝いているのが何とも不思議だ。コロナ禍以前は石室に入ることができたそうだ。石室全長約12.5m、玄室(棺を置く場所)長さ約8.2m、幅3.8m、高さ2.3mとかなり大きい。
 もう一つ、榛名山麓にある保渡田古墳群の八幡塚古墳(5~6世紀102m前方後円墳)からは、様々な埴輪が出土されており、現在古墳の周りには、調査に基づく配列で埴輪が並べられている。
 埼玉県にも、家の近所にも小さな古墳はたくさんあるが、群馬県にこんなに立派な古墳があり、東国文化の中心であったとは、勉強になった。是非古墳を訪ねてみたい。
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The UKIYO-E 2020 ─ 日本三大浮世絵コレクション [美術・博物館]

 午後に上森さんのバッハ演奏会があり、その前に東京都美術館も見られたらと思い、まだ11時10分の予約に空きがあったので、前日にチケットを購入した。
 いつの間にかJR上野駅公園口が新しくなっていて驚いた。東京の春音楽祭が中止になり、上野駅も半年以上来ていなかったが、公演は無くなっても、マイスタージンガーの発車メロディーは健在だった。
 時間に追われる観覧は苦手なのだが、予約入場のみだったので、待ち時間は無かった。普通は人の流れが一定の速さになるものだが、いつものように「立ち止まらないでください」というアナウンスがないので、皆さん思いっきり、ゆったり見学していた。せっかくなのに、私たちは午後のコンサートの開演時間が気になってしまい、前の人を追い越してしまったり申し訳なかった。
 質、量ともに凄い作品の数々。初期の作品に比べると、浮世絵の構図も人間描写も、時代を追って華やかになり、人物の描き方が変わっていく。描かれる女性は次第にスタイルが良く表情豊かになり、西洋画が入ると一気に目が大きくなったようだ。また紙をつなぎあわせ画面が大きくなると、絵の内容がより雄大で複雑になるが、どの時期でも、当時の風俗が複合的に垣間見える、一瞬を切り取った傑作はあるものだ。その場面の人の声が聞こえそうで、とても生き生きと感じられる。
 個人的には豪華な団扇絵に魅力を感じ、身近に置くならこのサイズが好い。
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コートールド美術館展 魅惑の印象派 [美術・博物館]

 巨大台風19号襲来前日、友人に誘われコートールド展を鑑賞した。コートールド美術館改修工事の間、出稼ぎに出された印象派とポスト印象派名画たちは、全体的にしっとりと落ち着いた雰囲気だった。コートールドの美術館や自宅の写真パネルが展示され、お城のような空間に溶け込むように名画が掛かっているのが素晴らしい。コートールドはフランスから英国への移民で、彼自身が一つ一つ作品を選び、自宅に十分展飾ってから、美術館に展示したらしい。英国に印象派を紹介したことになる。展示作品すべてにコメントが付いているのは珍しい。また、絵画購入の領収証や、美術研究所の教材、試験問題も展示されていて、コートールド美術館の空気を少しでも伝えたい意図が伝わってくる。
 最初の展示部屋には、少し日本的作品として、ゴッホの、桃の花咲き誇る日本の山郷のような風景、松島を連想してしまう、モネのアンティーブの海沿いの一本松があった。
 セザンヌの穏やかなサント・ヴィクトワール山、ドガの踊り子、ルノアールの桟敷席、ゴーギャンまでもが、おとなしめの上品な感じの作品揃いで、こういう中庸な感じの作品を選んだのは、コートルド氏自身の好みなのだろう。芸術家は大概、生き抜いた晩年の作品が強烈すぎたり、理解不能になったりする場合が多い。それぞれの作者の、これだけ穏やかな雰囲気の作品を揃えたのは珍しい気がする。食い入るように見るより、むしろ少し距離を取って眺めることで、絵に入りこめるような、控えめな芸術もいいなと思う。スーラーの点描画も小さめサイズで、部分的に人物や風景を小さなキャンパスに描く、完成作か習作か素人には見分けがつかない作品もあった。たまに、ごく初期の掘り出しものだから購入できたような収集家は居るが、コートールドは、敢えて地味な作品を集めたように思えてならない。
 素人的にはセザンヌのカード遊びをする人々が、あたかも絵の中の人の声が聞こえるようで、気難しいセザンヌが意外と人の心の内を見ていたのだろうかと気づいたり、ゴーギャンのネヴァーモアには自分の印象と違う、作者の丁寧さ穏やかさを垣間見た気がした。
 宣伝写真のモネのフォリー=ベルジェールのバーは、本物を見るのは初めてだが、確か中学の美術の授業で、先生が見せてくれた絵の一つだ。試験の時、毎回先生が何枚か絵(コピー)を持って各教室をまわり、作品名や作者を答案に書かせた。後年チューリヒでゴッホの海の絵の実物を見て、先生のコメントを思い出し感動したことがあった。が、それも今は昔だ。
東京都美術館 企画展示室
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レオポルド美術館、美術史美術館、分離派会館 [美術・博物館]

 レオポルドミュージアムでは、19世紀のウィーン芸術という、東京と同じような展示を大々的にやっている。シーレ、クリムト以外に、ココシュカの特別展も開催されていた。
 個人的には、ウィーン大学の消失したクリムトの天井画「医学、哲学 、法学」の完成されたものの写真が壁一杯に展示されていたのが、嬉しかった。日本では、下絵と小さな写真の紹介のみで、実は、ウィーンで何か見られはしないかと期待していた。
 シェーンベルクは、東京でも展示されていたが、かなり絵を描いており、個展もやっている。ツェムリンスキーが描いたシェーンベルクの肖像画もあった。
 美術史美術館では、定番のブリューゲル、一枚だけあるラファエロとフェルメールを鑑賞。
 一応Secessionにも行き、本物のべートーヴェンフリースを見てきた。なるほど、複製と比べれば写真とは違い、筆使いが感じ取れて、各々の顔の表情が生き生きしている。平面的な女性の顔が、妙に色っぽく見える。きっと目がコピーと違うのだろう。
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ココシュカの描いた、カザルス、シェーンベルク
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ベルヴェデーレ宮殿ーオーストリア・ギャラリー  [美術・博物館]

 天気が良くなり、土曜午前中、ベルヴェデーレ宮殿にあるオーストリア・ギャラリーに行った。2階にあるクリムトの間に入るのに、かなりの人が並んでいたので、まず上の階から廻って11時半頃2階へ行くと、行列は短くなっており、中に入ると、ゆったり見ることができた。
 現在日本に来ている『ユディトI』の前には、東京出張中の看板がある。
 お客さんは、もう1つの目玉『Der Kuss』を見にきているので、絵の前には楕円形の人だかり、インスタ映えを狙ってか、順番に作品といっしょに写真を撮っており、近くに寄ってじっくり眺めようとする人には、「ちょっとどいて下さい」と声をかけている。
 前回ここで見たときは、日差しの入る部屋に展示されており、日焼けしないか心配になるほど、明るい光の下、極近くで見て幸せを感じることができた。しかし今は、薄暗い部屋で守られおり、絵が暗く小さく見えてしまう。
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クリムト展、ウィーン・モダン展 [美術・博物館]

 クリムトの絵画とオットーヴァーグナーの建築は、2008年ヴィーンに滞在したときに、かなり時間をかけて見てまわった。でも今回のクリムト展には、普通図書館の書庫に保管されているような下絵や、クリムトの家族の作品もあり、何より、原寸大複製のベートーヴェン・フリーズは見事だった。現地では天井近くに展示されされており、細部まではよく見えないが、今回の展示の高さだと、お子さんでも、かなりはっきり見えるのではないだろうか。女の三世代の老婆の手が、自分とそっくりで驚いた。(上野 東京都美術館)
 ヴィーン・モダン展では、入るとほどなく、皇帝ヨーゼフ2世の有名な肖像画がある。どの角度から見ても左足が見る人に向いているように感じるあの絵画だ。オットーヴァーグナーの建築物の写真は懐かしかった。市長の椅子は、素晴らしい。応用美術博物館のヴィーン工房の椅子は現代と同じようだ。フリーゲの肖像のみ、写真撮影OKだった。こちらはクリムトだけでなく、ヴィーンの変遷を一緒にたどるような沢山の作品に出合い、満足して外へ出た。(六本木 国立新美術館)
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ムンク展ー共鳴する魂の叫び [美術・博物館]

 ムンク展に誘われた。ムンクと言えば「叫び」があまりに有名で、パロディも沢山見かける。でもそれ以外の作品は殆ど知らず、以前どこか海外の美術館で叫びに似た作品を見たことがあるだけだ。初めて見た本物の叫びは、以外とあっさりした塗りとでも言おうか、幾重にも色を重ねる描き方ではなく、色を並べるような感じだった。カンヴァスではなく、厚紙に描かれいるのだ。他にもパステル画、リトグラフなど、5点叫びは存在するらしい。他にも同じ構図で、色を変えたり、技法を変えたりした作品が数多くある。
 生い立ちからして、貧困は無かったのだろうか。私個人の印象だが、自撮りした写真から自画像を多く描いてたり、滞在地なのか、親交があったためか、様々な色彩感が作品に現れていて、ちょっとくすんだドイツ色になったり、セザンヌ、ゴッホ、クリムトなどが連想されたり、何となくインスピレーションで速描きしているような、何でも来いという余裕を感じる。
 色々なテーマの作品を見てきて、晩年精神的に落ち着いてからの、穏やかな色彩の作品のいくつかに、心ひかれた。
 私は北欧の景色を実際に体験したことがないので、ヨーロッパと違う青っぽい緑や、太陽の白い光は未知の世界で、季節もよく分からない。
 遺言で、ムンクの作品はオスロ市に寄贈され、膨大な数の作品がオスロにある。今回100点近い作品が貸し出されることに驚いたが、油絵だけでも、1000点以上オスロにあるとのこと。
 パロディを受け入れる親しみやすさは大したもので、何故だかピカチューの「叫び」のカードが配られていた。
 平日の午後なのだがすごい人出で、子供もおり、これもピカチューのおかげか。フェルメール展も相変わらず寒空の下に行列ができていた。
場所:東京都美術館
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STRADIVARIUS 'f'enomenon ストラディヴァリウス300年目のキセキ展 [美術・博物館]

 ストラディヴァリウスを21挺集めた展示会(森アーツセンターギャラリー)の評判が高く、何となくHPを繰っていて、マエストロ松下の写真を見たとき、10年前クレモナで初めて体験した、ミストのような、しっとりした空気感が一気によみがえり、是非行ってみたくなった。
 15時からの宮田大さんの演奏に間に合うよう、14時に窓口でチケット購入した時点で、座席はもう一杯でコンサートの入場制限がかかるかもしれないので、早めに行くよう促され、早く来て良かったと思った。エレヴェーターには翌日演奏するVnの三浦さんがいらして、降りたら反対側からちょうど、宮田さんが楽器を背負って到着された。
 会場に入りマエストロ松下にちょっとご挨拶しただけで、先生の作品を見る前に、コンサート部屋に行き、陣取りの為1時間立って待った。そこでは関係者のインタヴュー映像が流れ、その中に松下先生も登場され、どんなに現代の技術が優っていても、200年も途切れてしまった、ストラディヴァリの技術は復活できないというようなお話だった。松下先生の美しいヴィオラがこの場に展示されることは、素晴らしいことだ。
 クレモナではVnの試奏は聴くことができなかったので、楽器ごとの聴き比べができればなあと思ったが、この日の宮田さんは、ご自身が5年前から貸与されているストラディヴァリで演奏され、唯一の展示品のチェロではなく、見た目はそれ以上にとても綺麗だ。選曲は人の声に近い音を選び、白鳥、夢のあとに、ヴォカリーズ、バッハ無伴奏3番ブーレと、優しくて本当に美しい音色だった。お話の中で興味深かったのは、アンサンブルの時に、あまりソリスティックに弾くとストラディヴァリの音色が前面に出てしまい、周囲と音がまじわらないことがあるとのこと。
 もう20年以上前になるが、日本のストラディヴァリウスを集めた演奏会を聴き行ったことがあるが、その当時は楽器の音色より、演奏者の力量不足が目立ち、楽器が泣いている、もったいないと思ったものだ。今思えばその企画は、一夜だけ楽器が貸し出され、演奏する栄誉をを賜るようなものだったのかもしれない。名器を弾きこなすのは難しく、急には弾けるものではない。その後の聴き比べコンサートには行ったことはないが、コンサートプログラムに使用楽器が掲載されていると、しみじみ楽器の音色を味わいたい気持ちにになる。
 名器には、弾き手、楽器調整の技術、演奏される環境など、最高の音を引き出すために必要な条件があるとのこと。ストラディバリウスは、制作年代により、特徴の違いがあることが今回分かった。
 閉館時間までゆっくり楽器を見、過去の音を探求するコーナーで想像力をふくらませ、新しく建築されたクレモナのヴァイオリン博物館の映像を見て、もう行くことのない、この赤いホールで色々な楽器が演奏されているのかと、感慨深かった。クレモナの空気の中に生息するストラディヴァリスを、未来に伝えて欲しいと切に願う。
 とにかく、世界で約600あるストラディヴァリウスの内、東京に21挺集めた事実は私の生涯においては空前絶後ことだろう。
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ストラディヴァリのVnケース
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没後50年 藤田嗣治展ー東京都美術館 [美術・博物館]

 フランス通の友達に誘われて行ってみたら、思った以上に大規模で、100点以上の作品が出展されており、二人で驚嘆した。二人とも気になっていたが、藤田作品をこれまで見る機会が無かった。
 展示を見て、一番驚いたのは、日本人の個性を発揮しながら、時代の作風をさらっと取り入れているように見えることだ。日本人は良い意味で真似が上手だと、しみじみ思う。実際には生活苦があったのだろうが、作品を見る限り、丁寧で、世の中に愛情を持って接している感じがする。何度も結婚し、心情の変化を作品の変化で器用に表現しているように感じる。第二次大戦後、フランスに帰化し、クリスチャンの洗礼を受け、自分の教会まで建て、夫婦でそこに眠っている。世界中旅して無事だったことも凄い。チラシに載っているこの作品は、ニューヨークで描かれたものだが、作品を見ながら氏の人生を辿って来て、この絵の前に立つと、良いなぁと思う。
 色々な意味で、感嘆した。
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プーシキン美術館展 [美術・博物館]

 友達に誘われて、上野のパンダ入口の行列を横目に、隣の東京都美術館のプーシキン美術館展へ行った。ロシアが所蔵する印象派やフランスの風景画というのは意外な感じがし、ロシアは日本へ貸し出せるほどフランス絵画持っていることをPRしているのかと、ふと思ってしまう。
 分かりやすく展示された、綺麗なフランス風景画の歴史の初期には、神話と実際の自然の風景をミックスして、意味を持たせていたらしい。モネの「草上の昼食」はオルセーにある大きな断片とは別に、下絵から完成させたものとのこと。左から4番目の男性が全く別人になっている。セザンヌも展示されている二点だけなら、慎ましく美しいと感じる。マティスの風景画は見た記憶が無く、珍しいと思う。パリでジヴェルニーは行ったばかりだし、本当に写真と現実が同じ印象だ。全体的に控えめな展示がほっとする。
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写真撮影用パネル
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国立新美術館ー ミュシャ展 [美術・博物館]

 友達に誘われ、国立新美術館に、ミュシャ展を見に行った。いつもは乃木坂駅経由で行くが、今回初めて、六本木駅で下車し、正面入口から入った。ちょうど草間彌生さんの展覧会も開催されており、庭の木々は水玉模様の装いだった。題名がさすが「木に登った水玉 2017」とは。
 去年の冬プラハを訪ね、スメタナホールのある市民会館でミュシャの天井画も見た。スラヴ叙事詩は、国民楽派スメタナの交響詩「我が祖国」から着想を得たとウィキペディアにあり、成る程と思う。この巨大な絵画全20作品がチェコ以外で展示されたのは、東京が初めてとのこと。パリ時代、アール・ヌヴォーのポスターも展示されていたが、その華やかさは、スラヴの作品の中でも、ほんのり感じる。戦いの後を描いた作品でも、血は流れず、淡い色調に、苦悩をあえて強調しない静寂を感じる。6mx8mという巨大な絵でも、重苦しさ、圧迫感がほとんどない。民衆一人一人が主役であり、実際村人に昔の衣装を着せ、写真を撮り、キャンバスに描き分けたそうだ。
 春を感じた、幾らか明るい空気の作品は、ミュシャの故郷イヴァンチツェで、チェコ語の聖書を印刷した(15c)題材のものだった。
 絵の中から後世に厳しい眼差しを送る人物、テレビ画面から出て来るように、絵の枠から飛びだす英雄、不思議な遠近感。ミュシャの描く時空から、控えめだが、語り継いでいきたいスラヴ民族の確かな愛国心が伝わって来る。
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バイロイトLandesgartennschauとエルミタージュ [美術・博物館]

 オランダ人の公演日だがチケットを買っていないので、町周辺を散歩することにした。Sankt Georgen地区に宿があるので、朝9時過ぎ出発してエルミタージュ目指して歩く。晴れているが、気温は低く快適だ。
 エルミタージュ通りを曲がって田園風景を行くと、右側緑地が柵に覆われている。キャンプ場かと思ったが、そこがLandesgartennschauの会場で、せっかくだから入ってみるが、10時になるのに人が殆どいない。ブラバンのステージも観客より団員の方が多いくらいだ。
http://www.landesgartenschau2016.de/home.html
 チケットがひとり16ユーロとかなり高く、そのせいで客が入っていないのかと思ったが、我々が入場したのが言わば裏門で、正面入口付近はカフェや売店もあり、かなりの人出だった。
 会場はローターマイン川の洪水調節用の遊水地らしく、小規模な堰もある。起伏のあるかなり広大な土地で、ところどころお花畑があり、造園会社が掲示されているが、ほとんど自然のままだ。遊園地的な遊戯施設は一切無いが、天気の良い日にぶらつくのは気持ちが良い。もちろん要所々々でマイゼルビアも飲める。
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 2時間ほどで中を1周し、最初に入ったゲート付近まで戻った。近くの養蜂の展示を冷かしてから外に出る。なお、腕にスタンプを押して貰えば再入場可だ。
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素朴な手造り遊具はあって、かなりの人気
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 会場を出ると少しずつ上り坂で、アウトバーンの下をくぐり15分ほどでエルミタージュに到着。日差しは大変強いが気温は快適だ。
 まず名物の噴水を見てから、旧宮殿(Altes Schloss)にガイドツアー付で入場(ドイツ語)。参加者は15名くらいで、フランス人親子4人連れがいて、親は質問したりしてドイツ語ペラペラだが、子供(小学生くらい?)もかなり理解しているようだ。さすがだ。
噴水全景
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定時に水が出る
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旧宮殿外観
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祝祭劇場が見えるよう木が切ってある
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旧宮殿内部ガイド
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噴水の部屋
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見学開始
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内部の部屋①
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内部の部屋②
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台所
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仮装
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 夜に花火大会があるとのことで、準備の人がだんだん多くなる。入場は有料だそうでで、ゲートを組み立て始めたので退散することにした。帰りはバス使用で、街中まで10分程度とかなり便利。(B)
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リヒャルトワーグナーミュージアム ヴァンフリート 2016 [美術・博物館]

 去年の夏再開したRWMをゆっくり見ようと、お昼少し前に入った。入館証のシールは一日有効で、何度も出入りできる。カフェもできて、ゆったりした雰囲気になった。ヴァンフリートの地下にインタラクティヴの大きなテーブルのような、本のようにページをめくる装置があり、それがとても面白いと聞き、自分で試しに行った。
 最初はラインゴールドのスコアから始まり、コントラバスとファゴット、ホルンが加わり、スコアが大きくなっていき、演奏されているところのスコアが明るく光る。次のページはモティーフ、ハーモ二ー、響き、と三項目あり、黄昏の最後の部分のスコア上にライトモティーフが示される。ハーモニーはローエングリンのスコアが現われ進行している部分が白く光る。響きはトリスタン和音の説明。
 次のページはオーケストラの映像が出て、タンホイザー序曲、マイスタージンガー前奏曲、ジークフリートのラインへの旅のオーケストラの楽器の音を、ホルン、金管、、木管、Vn,Vla,低弦とハープ、打楽器などTuttiを含め10パート位に分けてあり、音を重ねたり減らしたりして聞くことができる。次のページはマイスタージンガー演奏曲の演奏の違いをフルトヴェングラーからティーレマンまで4人の指揮者を比較できる。最後はワーグナー作品を使った映画の紹介。ざっとこんなところだ。他のお客さんをやり過ごしつつ、1時間くらい居たところで、入り口で会った年配の係員のおじさんが椅子を持って来てくれた。何と親切なこと。
 2階の展示は去年詳しく見たのでまだ覚えていたが、今回はオーディオガイド(英独仏語、日本語版は無い)を借りたので、さらに内容が充実して良かった。身分証と交換で、無料で借りられる。オーディオガイドはスマホなので、写真なども出てきて、あった方が良い。
 地下から上がったところで、あの係員の人に呼びとめられ、見学中の日本人ご夫妻に、ジークフリートワーグナーハウスと、隣のリストハウスも見るよう言ってほしい、また、写真は撮って構わないと伝えてくれとドイツ語で言われた。知らない日本人から日本語で話し掛けられても、旅先ではぴんと来ないこともあるなと思い、リストハウスはちょっと入りにくいが無料ですからと付け加えた。田舎の博物館や美術館の係員の人は熱心だ。マイニンゲンやエアフルトを思い出す。
 そうこうしているうちに、4時半になり、舞台セットを見ようと新しい建物へ戻ると、あのおじさんが待ち構えていてフィルムは見たかと聞かれた。映像なんかあったかなと思ったら、録音のアーカイヴのことで確かに画面で操作するから映像なのかなと思った。これは去年結構聞いたが、タッチはダブルなのでちょっと使いにくく感じた。最後に聞いた、フィッシャーディースカウ指揮のトリスタンとイゾルデ、前奏曲と愛の死が結構良くて、結局6時間位滞在したことになる。
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ラインゴルド
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1920年頃のパルジファルの鐘
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ダリ美術館とリンデンオパーの工事現場 [美術・博物館]

 いつからあったのか、個人の収集したダリの美術館がポツダム広場にある。入ってみると、所謂シュールな大作ではなく、もっとデザイン的なリトグラフなど、家にも置きたいような静かな作品が多かった。ドンキショット、トリスタンとイゾルデ、カルメンなど、オペラ舞台の場面のリトグラフが美しい。有名な白黒映画らしいが、「愛の死」の音楽を使った、美しいが不気味な短編映画が上映されていた。音楽に惹かれて見てしまったが、私のような想像力欠如の者には、難しい映像だった。
 日常的な作品という意味では、1968年のダリがデザインしたオリンピックメダルがあった。またフランスのSNCF(国鉄)の観光キャンペーンポスターだろう、土地の題名のついた、控え目な作品もあった。アルプスのリトグラフが気に入った。
 アップした写真は道路に面して拡大ポスターのように張ってある。蝶が黄色い地面に立っている作品は、SNCFのRoussillon 。
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 ここの作品は私物なので、絵ハガキは作っていない。写真撮影も禁止で、自分の中に印象を留めおくしかない。後でネット検索したら、アルプスの本物は9700ドルだったが、コピーなら、15ドルで買えるようだった。
 次にずっと建築中のシュターツオパーの様子を見に行った。去年は仮囲いで、何も見えなかったが、やっと正面が綺麗に幾分ピンク色がかって、姿を現していた。私は、2013 年に建築現場のツアーに参加したが、今もまだやっており、寄付のつもりで、もう一度、2時間15 ユーロで行く価値があるだろうか。(G)
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モネ展、最後の印象派展 [美術・博物館]

 マルモッタン・モネ美術館所蔵のモネ展で、これまで気づかなかった発見があった。ある意味、印象主義を初めて体感したとも言える。対象を時間や季節によって描きわけたモネの絵画はこれまでも見てきたが、今日の見え方は、今までになく、生き生きと感じられた。展示室の照明など、外的な要因なのだろうか。ジヴェルニーの黄色いアイリス畑は、本当に風に吹かれて花が揺れているように見え、オランダのチューリップ畑も自然の色彩がすばらしい。雪の効果、日没も淡い夕日の朱が、肉眼で見ている風景のようだった。
 また、モネが集めたコレクションが素晴らしい。音楽家が選ぶCDなど、音源が素晴らしいのと同様、芸術家が集めるコレクションは本物なのだ。ブータンもドラクロワも選りすぐりのものに感じられた。ノルマンディーの風景では、日没、ヨットが、離れた右方向から見ると、色彩がはっきり見えてきて、光が眩しい。サン=ラザールの白い蒸気も、右方向から離れてみると、立体的に、はっきり見えて不思議だ。晩年の作品では、日本の太鼓橋が沢山展示されていて、季節、天気、時間、気温や湿度、空気の違いが感じられ、前衛的だ。晩年の作品は、生前に人目に触れなかったと聞くと、生き残った、年老いた天才の孤独を感じる。少し荒い筆づかいに、やるせなさ、怒り、悲しみなどが想像され、極限の印象主義が後世の人の様々な共感を呼ぶ。モネは本当に天才なのだと実感した。
 今回も誘ってくれた、フランス通の友達も、黄色いアイリスが気に入ったという。モネ展が空いており、時間が余ったので新宿へ移動し、損保ジャパン美術館の、"最後の印象派"も見てきた。個人蔵の初めて見る作品ばかりだったが、ヴィクトル・ユーゴー80歳を祝う祭りの絵が印象に残った。最後は、 美術館所蔵のセザンヌ、ゴッホ、ゴーギャンを鑑賞し、印象主義の日が暮れた。(G)
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Wahnfried見学 [美術・博物館]

 再オープンしたヴァーンフリートを見学した。向かって右のガラス張りの新しい建物が、チケット売り場とオーディオガイドレンタルコーナー。入場料は8ユーロ。
 地下に舞台衣裳と舞台模型が上下3段に展示されているが、ライトは殆どあたらず、実際は展示より、保管が目的かもしれない。奥の窓側に、オーディオコーナーがあり、過去のワーグナー作品の名演を聞ける。一階は、建物の説明。最新技術を駆使した。
 本館は、既に紹介されている通り、特殊技術を使って、当時の壁紙や装飾を再現したのが自慢。部屋ごとに、年代順に展示品が並ぶ。説明は分かりやすい。二階から降りる回り階段が二ヶ所、服飾品と、手紙など手書きのドキュメントの展示室があるが、ドキュメントの展示は、文字が小さくて、見ずらい。よく、拡大鏡がついた展示方法に出合うが、ここは展示より、アーカイブ重視というのが、よくわかる。
 本館左は、ジークフリート・ワーグナー・ハウス、居間が再現されている。アドルフ・ヒットラーとの交際を記録した映像が3箇所にある。
http://www.wagnermuseum.de/
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ベルリン アルテ・ナショナルギャラリー -フランス印象派とドイツ表現主義 [美術・博物館]

 ベルリンに着いた日から、ずっと寒かったが、ようやく夏らしい青空となり、時差にも慣れて、活動開始のサインが出た。ポツダマープラッツのアルカーデンには、壁崩壊25周年を記念して、結構詳細な展示がある。街中に残る壁自体は、取り壊し、過去の歴史として、博物館的に保存、展示しようとしているのかと感じる。
 午前中ポツダマープラッツの絵画館で、ボッティチェリを堪能し、いつものフェルメール、レンブラント、ヴェネチアの風景画を見て、良い気分になって、Stadtmitteへ向かった。ベルギーチョコレートの店レオニダスがあったので、覗いてみた。プレゼントに丁度良いので、適当に撰んで8ユーロ、2個も試食させてくれて、ビックリ、久しぶりでおいしかった。
 ウンターデンリンデンからバスでアレキサンダープラッツに向かっているバスの中で友達から電話があり、うっかり乗り越してしまい、幾つか先の停留所で降りた。何年か前までは、アレキサンダープラッツより東はもう何もないような気分だったが、今はむしろ綺麗になって、落ち着いてきた。駅近くに、ホフブロイハウスがあり、真夏のビアガルテンで、皆さん気持ち良さそうにヴァイスビアを飲んでいた。
 夕方から、アルテナショナルギャラリーへ行き、Impressionismusu x Expressionisumusの絵画を見た。20世紀初めのドイツ表現主義は、主観的に誇張されているが、現代から見れば、程よい誇張のように思える。嫌みがなく、正直でストレートだと思う。Marc、Kirchner、Ury、Noldeは結構見る機会がある。
http://cms.visitberlin.de/de/event/20-09-2015/im-ex-impressionismus-x-expressionismus-kunstwende
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ブリヂストン美術館-ベスト・オブ・ザ・ベスト [美術・博物館]

 今週一杯でブリヂストン美術館が休館して建て直すと、盛んにニュースが流れるので、行って来た。
 チケットを買うのに、外に30分ほど並んだが、中はそれほど混んでいなかった。ただ、普通の展覧会のように、並んで順番に観るというのではなく、動線が混乱し、客が荷物を持った女性が大半なので、何度ぶつかったか分からない。係員は一人だけで会場案内が役目の様子、中には彫刻を触りながら歩いたり、ひやっとするほど、絵に近づいて、人の間をすり抜けたりする人もいて、最後とは言え野放図状態だった。
 エジプト以前から、20世紀まで、改めて、個人のコレクションとしては、見ごたえがあった。青木繁、藤田嗣治、安井曾太郎は、やはりすごいと思う。個人的には、日本の昔の映像が興味深かった。高村光太郎の動画を見たのは初めてだ。
 全体的に、日本人好みの穏やか目線の絵画が多く、ピカソもシュルレアリズムより前の新古典主義の作品が主だった。3往復して、最後はやはり印象派で、美術館とお別れした。今日は、ロートレックの、無彩色に見える、サーカスの舞台裏が一番印象に残った。(G)
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