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東京国立博物館ー日本国宝展 [美術・博物館]

 正倉院の宝物展示最終日に、国宝展へ行った。小学校の教科書に載っていた、玉虫厨子 、鳥毛立女屏風は思っていた以上に、古さを感じた。昔見た写真が撮られた時代から、劣化していないのだろうか、国宝を未来永劫保存するのは、可能なのだろうか。 楓蘇芳染螺鈿槽琵琶の装飾の美しさには感激した。使った形跡のある、修復可能な仏像は有難い。いつの時代も、大切なものは、何度も復元されてきた。
 自分が年をとって、どんな体験も、これが最後のチャンスかもしれないと思うことが多くなってきた。
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新国立美術館ーチューリヒ美術館展 [美術・博物館]

 3ヶ月前オルセー美術館展へ行ったとき、チューリヒ美術館展の広告を見つけ、友人がまた誘ってくれた。現地では3回行ったことがあり、10年前の12月、ゴッホのサントマリーの白い小屋の夏の海の色に憧れを抱いた。2年後復活祭の時期に見たときは、もう春だったため、前回ほどの感動は無かった。
 そして今年日本へ来てくれた。すると、会場で売っているあらゆるグッズに、この絵が使われており、やはり人気があるのだろう、私個人の絵への思いは、封印した。印象派から20世紀半ばまで、美術館の代表作を本気で持って来てくれて、有難い。
 チューリヒ美術館には、モネの睡蓮の部屋もあり、今回は明るい方の絵が来ていた。シャガールもなぜか現地で見た時のことを思い出す。美術館全体の雰囲気まで、日本へ運んで来てくれたのだろうか。
 オルセー美術館展は、会期最後の週末で、地下鉄の改札を出たところで、入場券を販売していた。
http://zurich2014-15.jp/
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オルセー美術館展 国立新美術館 [美術・博物館]

 開催最初の日曜日、フランス仲間と二人で観に行った。HPでも分かるとおり、マネ、モネ、ミレー、ルノワール、セザンヌ、日本人がよく知っている印象派絵画が来ており、もしかしたら現地倉庫に保管してある作品と抱き合わせなのかもと話しながら、84点の作品をじっくり一往復半歩いて観賞できた。テーマ別になっていたり、画家達の人間関係が図解されていたり、よく工夫されている。日本まで来てくれるなら、何度でも観たい。
 記念に絵葉書が欲しくなるが、葉書サイズでは映えなかったり、逆に小さくなると好きになる絵もあり不思議なものだ。音楽も絵画も、占有できる幸福感は、自分の心の中だけに留まるものだ。
http://orsay2014.jp/highlight.html オルセー美術館展
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ミケランジェロ展 国立西洋美術館 [美術・博物館]

 招待券をもらったからと、友達が誘ってくれた。フランス仲間で、接点は一人旅、彼女はローマにも行ったことがあり、システィーナ礼拝堂を見ている。一方、私は、フィレンツェのダヴィデ像止まり。
 実は、ミケランジェロの顔(肖像画)を初めて見た気がする。彫刻家、建築家、画家、天才は職人気質の一匹狼、工房を持たず、デッサン等は焼却してしまう、顔のシワは気骨の現れか。メディチ家に守られた万能の芸術家だ。
 展示品は、習作が主体で、几帳面な直筆の書簡もある。大理石の彫像は来ていないが、浮き彫りの"階段の聖母"は、ダヴィテ像を見た時と同じく、その人間らしさに感動した。
 システィーナ礼拝堂は、実際は薄暗く、天井画も、最後の審判も、はっきり細部まで見えないそうだ。天気が悪ければさらに、礼拝堂の中は暗いだろうと。奥行きが40m、幅14m、天上も柱や曲面が多く、描き方も、下から見上げて最適なように、大きさや距離感、立体感など、錯視を利用して描いてある。最後の審判の人物が全部裸体だったので、没後弟子が加筆して布を着せたそうだが、ダヴィデ像も他人の断念したものを引き継いで制作されたし、人に頼まれてミケランジェロがデッサンしたものが、他人の彫像になったり、芸術に複数の作者の手が加わることはよくあったのだろうか。現代では、想像できない。
 ともかく、フレスコ画は、現地に行かないと体験できない。ローマには元気なうちに行かねばならない。(G)
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ルードヴィッヒ二世の展示 [美術・博物館]

 工事中のヴァンフリートで、ルードヴィッヒ二世がらみの展示をしている。多分ここはお墓正面の広い書斎、窓もそのままだ。
 展示物としては、家族写真が面白かったのと、ノイシュヴァンシュタインの、計画されたが、実現されなかった、チャペルや、イスラム風の部屋などのCG、ローエングリンの洞窟のCGもあった。
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Richard-Wagner-Stätten Graupa [美術・博物館]

 新年にGraupaのローエングリンハウスを訪れたとき、近くのJagdschlossが大規模改装され、13日に新しいワーグナーミュージアムとしてオープンすることを知った。先日Richard-Wagner-Staettenの新しいHPが出来、展示内容も公開された。コンセプトとしては、ワーグナーを敬遠せず、恐れず、体験してみようという、ワーグナー理解者の裾野を広げる町おこしではないかと思う。自筆譜などオリジナルのものは殆ど無いけれど、展示内容は分かりやすいようだ。コンサートホールで音楽会や講演会もあり、生誕200年を期に、文化学術ともにワーグナーを総合的に捉える場となることを目指している印象。http://www.wagnerstaetten.de/
 現地で買ってきたElbhang Kurierというこの地方の情報誌(1月号)によると、6月28-30日第23回Elbhang Festに、オランダ船を模した赤い2階建てバスがお目見えし、中で色々催しがあるらしい。開幕コンサートにRene Pape、閉幕にはElbhang出身のAnnette Jahns他、Camilla Nylund, Anton Saris , Peter Robertの名が出ている。ワルキューレ、オランダ人、ローエングリンから抜粋で歌うとのこと。
 Graupaへの行き方の一つは、ドレスデンからSバーン1でPirna下車、G/Lという循環バスで、Tchaikowskiplatz下車、同じバス停にはピルニッツ宮殿を通り、ドレスデン市内に向かう63番のバスも通っている。(G)
Jagdschloss
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Pirna駅バスターミナル
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ベルリン・ドイツ技術博物館 Deutsches Technikmuseum Berlin [美術・博物館]

 初めて行ってみたが、規模の大きさに驚いた。特に鉄道部門に関しては、大宮の鉄道博物館の比ではなく、倍以上の規模だろう。正月早々で人も少なく、巨大な車輛が無造作に見渡す限り並べてある様子は、一種不気味ですらある。
 その他乗り物関連では、船舶、航空機、飛行船まであるが、何故か自動車だけはない(何台かはあり)。ドイツでは私企業の博物館にお任せなのだろうか?BMW、ベンツ、ポルシェの博物館は南ドイツ側なので、ベルリンからはなかなか行けないだろうが。
 ミュンヘンのドイツ博物館に比べ施設自体大分新しいのか、近代的ビルにの中にあり、動線も分かりやすいが、それでも全部見るには相当の時間が掛かりそうだ。(B)
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ワーグナー生誕200年開幕とWagner 2013. Künstlerpositionen [美術・博物館]

 2013年はワーグナーとヴェルディの生誕200年記念の年。日本国内では断トツにヴェルディ派が多いと思われるが、ドイツで早速ワグナーの年を実感した。
 たまたま見かけた新年の週刊新聞2紙で、一面にワグナーの顔写真が掲載され、5~6ページの特集が組まれていた。die Zeitでは、ワーグナーを振る外国人指揮者ということで、サイモン・ラトルとアンドゥリス・ネルソンズにインタヴューしている。
 ワーグナーの音楽には精神科医が必要だという見出しで、音楽に麻酔性があること、音楽に逆らって指揮せず、流れに身を任せないと、響きを損なってしまうなど、強烈な作曲家であることが強調されている。
 リングと切り離せない反ユダヤ思想と作品について、ラトルはノーコメントだった。ラトルはバイロイトで振っていないが、ヴォルフガングとは何度か会ったことがあり、反りが合わなかったようだ。
 ネルソンズが言うには、パルジファルだけは、祝祭劇場用に書かれているので、スコア通りで問題ないが、他の作品は多かれ少なかれ苦労が伴い、奈落での大音量で耳をやられることもあるそうだ。ローエングリン第三幕前奏曲で金管が思いっきり鳴らそうものなら、指揮者は、全世界を肩に担うギリシャ神話の巨人アトラスのようで、でも会場の助手からは、もう少し音量出しても構わないと言われたりすることもあるとか。
 確かに客席では決して大音量には聞こえない構造になっているのだが、ピット内はすごいことになっているらしい。二人ともドイツ人でないのにワーグナーを振る重圧を感じていることが伺える。1978生まれのネルソンズは、過去の歴史にとらわれず、苦しみながらも純粋にスコアーの音楽を表現して、2016年にはバイロイトで素晴らしいパルジファルを演奏してくれそうな気がする。ラトルは、社会的存在としての意識が強く、社会情勢を視野にいれた音楽家だと感じた。
【Wagner 2013. Künstlerpositionen】
 ベルリンでは大物のオペラ演出家たちが、ワーグナーの演出について、各自ブースをつくり展示しており、友人に案内してもらった。普段公演プログラムなどに、演出意図が書いてあることは稀で、観る側が考えなければいけない。この展示にはHP上に各人のレジュメが掲載されているので、一応全部目を通して会場へ行ったのに、読んだこととリンクできる人はごく少なかった。見るならとことん見ねばならないが、これは、本当に知っている人がなるほどねと思うような芸術的領域だと思い程々で退散した。2016年からバイロイトのパルジファルを演出する、1970年東京生まれのJonathan Messeの描いた絵を見てすごい演出になりそうだとため息が出た。
 こうやってワーグナーの演出家の展示が、地味に一堂に会するって、さすがベルリンだ。(G)
展示は2月17日までAkademie der Künsteにて(U9、Hansaplatz駅) http://www.adk.de/de/projekte/2012/Wagner/Wagner_Ueberblick.htm
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ワーグナー博物館とウェーバー博物館、ピルニッツ宮殿 [美術・博物館]

 ローエングリンハウスは以前から行きたいと思ったが、ドレスデン市街地からかなり遠いのと、改修工事で休館していたため、今回ようやく念願が果たせた。1846年夏にワーグナーが滞在した場所で、ザクセンスイスの風景から、ローエングリンのイメージを得たのだろうか。
 要塞を見た後、ケーニヒシュタイン駅からSバーンで更にドレスデン方面へ戻り、Pirna駅で下車、ここまで下るとエルベ河畔は大きく広がり、ドレスデン市街に続く街並みとなる。駅前の立派なバスターミナルからG/Lという路線バスに乗りGraupaという集落に向かう。
 最初大きな団地の中を進むが、どんどん山道に入って行き少々焦る。バスは駅から反時計回りの周回コースで、Graupaまで直線ではそんな距離ではないと思うが、30分ほど大回りしてかなり起伏のある道を巡る。Wanderungに適した、いかにもドイツ人の好みそうな地域だ。
 Tschaikowskiplatzという停留所で下車、進行方向に50mほどの右側が目指す場所だ。質素な2階建て農家の2階2室を借りていたそうだ。 入場料の他1オイロ払うと、プライベート使用限定で、館内の写真を撮らせてくれる。中の展示自体は大したことはないが、1月12日に近くのJagdschlossにワーグナーミュージアムがオープンするので、そちらに期待したい。
 ピルニッツ宮殿には、約240年前に日本から来た巨大な椿の木があり、高さが9m近く、移動式温室で大切に守られていると教わり、ローエングリンハウスから更にバスを乗り継いだ。花が咲くのは2月中旬位。満開の椿はさぞ見事だと思う。
 ウェーバーの家も、ピルニッツ宮殿の近くにあり、博物館になっている。こちらは思った以上に展示資料が豊富で、その面ではローエングリンハウス以上だった。(G)
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ウェーバー博物館
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バイロイト博物館めぐり [美術・博物館]

【Freimaurermuseum】
 フリーメイスンは日本では馴染みが薄いが、英国中世の石工と建築士のBrudefschaftが起源と書いてあった。博物館の記述を読んでみて、なるほど、モーツァルトの魔笛がフリーメイスンのあり方を要約している感じ実感できる。
 ノーベル平和賞を受けたアルフレート・フリートもフリーメイスンだったという、特別展示もあった。現代の有名人Bruderの顔写真も展示され、別にカルトでも秘密結社でもない。今年の月刊会報を購入してみた。
【Neues Schloss】
 18世紀の新宮殿は、外観は地味だが、中は一見の価値がある。一階は、Wilhermine の可愛いくて豪華な小部屋が並び、ウィーンやパリのお城のミニチュアを見るようだ。陶磁器でつくった壁の花柄、天使の彫刻、扉の色使いで、隣の部屋の色彩感をチラッと見せたり、本当に可愛らしい。2階は、Friedlich大王の館で、またとても豪華だ。奥まったパーティールームでは、フリーメイスンのミーティングも行われていた。雰囲気が伝わってくる。
【Historisches Museum】
 Stadtkircheの裏にある歴史博物館は、最高に面白い。バイロイトの歴史全てがわかる。7月にジャズフェスティヴァルのあった、St.Georgenにも、Markgrafen の子息のお城があり、人造湖を作って、船を浮かべ興じていた。どこの王様も、同じようなことをし、文化を育てた反面、財政破綻を誘発したということか。お城の周囲に、陶磁器の職人を集め、工場もできた。
 例えば、バイロイトのStadthalleも、初めて見たとき、とてもコンサートホールには見えず、古くて怖い感じがしたが、元は馬術場だったのだ。黒っぽい、石作りの怪しげな建築物こそ、町歩きの楽しみを豊かにしてくれる。(G)
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大倉山記念館 [美術・博物館]

 吉川桃生先生が指導されている木月会という書道展を見に、大倉山記念館へ行った。大倉山公園にひっそりたたずむ古い洋館の周りでは、木立の中を散歩する人、イーゼルを立てて絵を描く人、ぎんなんを拾う人など、静かな時間を楽しんでいる人たちがいた。
 初めて見る先生の書は、正統なかなから、書とデザインの融合した作品まで、どれも香るような美しさがある。基本指導は、古典を順番に先生のお手本で習うこと。奥の細道、方丈記は入門編とのことだが、練習したものは全て和綴じにして、表紙をつける。こうして自分だけの書の歴史となる。平行して創作も習う。好きな詩歌、生活の中の日記、現代詩、新聞に連載された短歌評、漢詩など題材は自由だ。様々な字体や構成、色彩なども、書く題材の内容にあったものを選び、先生が一人一人お手本を書いて下さる。大変な労力だ。目指すところは、題材となる文字(作品)のもつ意味を、書を見て感じることができること、書をやらない人でも、見て楽しめることだそうだが、まさにそういう展覧会だ。
 百人一首を書く、かるたの紙や屏風など、書く土台も手作りする方や、色紙を入れる箱を布で飾ったり、紙の色を染めたり、色々な技術を持った方がいる。お婆さまとお孫さんの合作も何点かあり、先生が提案するアイデアは尽きることがない。展示の仕方もとても美しく、隅々まで心がこもっており、時間を忘れて見入ってしまう。
 先生の作品に接すると、題材となる物や事象に宿っている魂を呼び起こし、書体、色彩、紙質、デザインなどを総合して、生き生きした作品イメージが完成し、語りかけてくるような生命の躍動感を感じる。根底には博愛の崇高な精神も感じる。いつも愛情をもった熱い眼差しで事象を観察されているようで、ご自身で歌も詠まれる。
 最近では、美術雑誌に載った「華」という正方形の書を、ニューヨークではアートポスター展に、ロンドンではシルクに転写する作品として、そして9月にはパリでワインラベル展に出品された。そして、この度、ナポレオンが好んだ超高級ワインとして知られる、ジュヴレ・シャンベルタンのエチケットになった。エチケットになった芸術家はピカソ以来二人目とのこと。日本の書の心をデザインを通してグローバルに表現し、世界各国の人の心に届けることができる素晴らしいインスピレーションと想像を絶する集中力、作品は作者自身なのだと、作曲家と演奏家の関係にも似ていると感じた。(G)
  日仏芸術祭2011 東日本大地震チャリティーワインラベル展で展示される。(11/11~13横浜赤レンガ倉庫一号館2F)
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シュタージミュージアムStasimuseum Berlin [美術・博物館]

 ベルリン2日目、東京でいえば、爽やかな五月晴れの陽気。アレキサンダープラッツよりさらに東にあるシュタージミュージアムへ行ってみた。テレビでちょっと見かけたことがあったが、東独時代の盗撮、盗聴の日常性には驚くばかりだ。
 現代から見れば、恐ろしい監視システムだが、夫婦で何十年も情報を提供し続け、晴れがましく表彰される写真を見るとやるせなくなる。
http://www.stasimuseum.de/en/enindex.htm
http://gruen.blog.so-net.ne.jp/2011-07-05(写真)
 U5アレキサンダープラッツ乗り換えのホームに停車中の車両が全てブティックになっていた。普通の黄色い地下鉄車両なのだが、ベルリンの交通局(BVG)の2日間のイヴェントとして、Fashion Stationと掲げられていた。
 U5は多分かなり新しい地下鉄で明るく綺麗で、なかなか良い雰囲気だった。つり革の手すりに服がたくさん掛かっていた。
 写真は撮れなかったが、地下鉄フランツーズィシェシュトラーセの交差点で、6人ほどの若い男性が向かい合って足でこぎながら屋台のようなものを運転し、角を曲がってくると、ジョッキのビールを飲んでいた。足で漕いで交差点を曲がったようにも見えたが、ありえないだろう、きっと何処かに運転手がいたのだろうが、週末の好天に恵まれ気分は最高という様子だった。(G)
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江戸東京博物館-特別展 五百羅漢 狩野一信 増上寺秘蔵 [美術・博物館]

 恐らく日本史の学習の中で、羅漢のイメージは、何だか無表情で気味の悪い仏教画か彫刻という位で通り過ぎてきた。実際150年前の五百羅漢図が、一般には公開されず、こんな色鮮やかな状態で保存されて来たとは驚いた。解説によると狩野一信の羅漢図は、仏教画の域を超えて相当独創的だったようで、21世紀の今、初対面して、生々しい羅漢の表情や地獄の風景などが、かなり強烈に迫ってくる。もし自分が若い時代に出会っていたら、まず夜中にうなされたと思う。最近思うのは、江戸時代の文化は現代と近さ感じるところが面白い。
  初期の「名相」に出てくる羅漢たちは、今にも動き出し、絵から出てきそうなエネルギーを蓄えているようで、一瞬の表情や動作を捕らえた画面から、あっ、似ている人知ってると何度か錯覚してしまった。
 説法し、討論する羅漢たちの「聴く耳」なのだろうか、大きくて立派に描かれている。中期以降西洋の遠近法を取り入れるようになると、羅漢一人一人より構図の方が優先されてきたようで、10年間渾身の力を振り絞った創作活動の流れを感じ取ることができる。国立博物館の小ぶりの作品とは強さが違い、成田山の作品の中には激しさでなく安らぎを感じた。
 今回は取りあえず全てを公開したことに意味があるのだろう。一部描き方の解説はあったが、どこかでひょっとして作者の人間ドキュメンタリーが発見されないものだろうか。(G)
http://500rakan.exhn.jp/top.html 五百羅漢
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写楽展 東京国立博物館 [美術・博物館]

 謎の多い絵師写楽は1794年5月から翌年まで10ヶ月で140点あまりの作品世に送り出し、その後ぷっつり姿を消したといわれている。ほぼ全作品を世界中から集めて比較展示してあるのはとっても興味深い。私はこれまで、漠然と単品でししか見る機会がなったが、大首絵を数多く見れば見るほど、モデルとなった歌舞伎役者の特長や写楽が捕らえた歌舞伎の場面や型が生き生きと感じられる。確かにそれ以前の役者絵とは、リアル感が違うと思う。
 木版画は世界中に拡散し、保存状態も様々だ。黄ばんで、色褪せているのが、浮世絵とつい思ってしまうが、オリジナルはてても鮮やかな色彩を施されていたことがわかる。
 第二期の全身のブロマイドも、動きがあって、とても魅力的だ。蔦屋重三郎というプロデューサーあっての写楽なので、その作風の変化も見逃せない。(G)
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大噴水改修中
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正午頃の動物園入口、意外と空いている
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No Man's Land-創造と破壊 [美術・博物館]

 金曜夜、たまにはのんびり行こうと、勤務先の西新宿から品川駅行きの都バスでフランス大使館へ向かった。最初僅か3名の乗客だが、途中信濃町や青山三丁目で結構乗降があり、小一時間で天現寺橋へ到着、そこから徒歩数分だった。
 最終日も近く、結構な人出だ。旧大使館と言ってもいくつかの棟に分かれており、内部は結構複雑だ。学校の教室のような小部屋が多数あって、それぞれ個性的な展示がされている。
 夜に行ったこともあるだろうが、香港の魔窟か、秘宝館か、はたまたお化け屋敷か・・、ブレードランナーを思い起こさせる空間もあり、実に不思議な世界である。
 エアフランス、プジョー、シトロエンなど、フランス企業の展示も若干あるが、基本的には内外のアーティストが思うように自分の作品をその場で作って展示している。音や映像を使ったものもあり、訳の分からないヘタウマ?も含めて実に多彩だ。
 日本人若手アーティストの展示のある棟では、作家ご本人がいて説明してもらえる場面もあり、活気に満ちていた。
 どうせ壊すんだから勝手にやっちゃって!という潔さがさすがにフランス人。今日・明日で終了のようなので、結構混むだろうが一見の価値ありと思った。(B)
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Neues Museum [美術・博物館]

 70年ぶりで改装を終えたNeues Musiumに行ってきた。水曜日の11時半入館予約のチケットを買った。
 建物内部は古いところをできるだけ残し修復してある。とはいえ、3階まで行くと展示ケースはベニア板になっており、とりあえず開館したような感じた。シャルロッテンブルグのエジプト博物館のほとんど入り口に居た、Nofreteteは奥まった大きなガラスケースに納められ、一段と気品高くなった。10年位前初めて彼女を見たときは、そんなに綺麗だとは思わなかったが、自分も歳をかさねてきて、今見ると、知性豊かな魅力的な女性だ。ベルリン一の美女と言われるのは納得できる。
 2004年初めてベルリンに一ヶ月滞在し語学学校へ通ったとき、美術館の三日券で週末ベルリン中を回ろうと思ったのに、疲れて3つくらいしか行けなかった。でも今回は100%観光客なので、20日から22日夜まで3日間精力的に歩いた。Neues Musiumも含まれているので、19ユーロの価値は十分だ。何度か行った、ペルガモンは改装がほぼ終わり、解説はヘッドホーンで無線で聞けるようになっている。新ナショナルギャラリーは改装中だったので、絵画館へ二度行き、誰もいない部屋でフェルメールを我がものように独り占めした。
 初めて行ったところは、シャルロッテンブルグ前にあるピカソ美術館、パウル・クレーもたくさんあった。隣のユーゲントスティール美術館、Zooに近いバウハウス展示館、ポツダマープラッツの工芸博物館、世界最大の恐竜の骨が展示してある自然科学博物館、ボーデ博物館など、本当に充実している。(G)
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トリノ・エジプト展-東京都美術館 [美術・博物館]

 上野駅公園口を降りると、東京文化会館の楽屋口に黒塗りの車が並び、チェロをかついだ外国人も入っていった。何とミラノ・スカラ座のドン・カルロ開演15分前だった。チケットを売りたそうな人はいないか見回したが、気配がないので予定通りトリノ・エジプト展へ向かった。
 ステラも彫像も色彩が褪せていないことに驚いた。紀元前のものなのに、レプリカかと疑うほど、破損が少ない。今回の大きなテーマはミイラと死後の世界だ。ミイラの作り方も丹念に説明してあり、内蔵を入れる壷、棺と本物のミイラも展示されている。生の延長に死があるという独特の死生観のもと、オシリス神の審判を受け、生前にやましい行いをしていないと証明できないと、復活することができない。「死者の書」はそこをクリアできるように導く手引書のようなものらしい。巻物のようなパピルスに書かれた絵文字がとても美しい。まだ発掘が続いているエジプトを一度尋ねてみたいものだ。(G)
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「鉄道博物館」再訪 [美術・博物館]

 オープン初日に行って以来2度目の訪問、開場前の朝9時20分に着いたが、連休最終日で既に長蛇の列だ。http://gruen.blog.so-net.ne.jp/2007-10-13
 人気の運転シュミレータなど予約の必要な施設は、開館後すぐに午前の部は一杯になり、10時半には場内満員という感じで、全くご同慶の至りである。
 開館1年経ってみての感想だが、初日に行った時は大きな一眼レフを構えた筋金入りの鉄ちゃんが展示車輌の前で真剣に写真を撮っていたが、今や完全に子供向けの娯楽施設になってしまったようだ。
 低料金の遊園地といった感じで、ともかく子供の数が多い。駆け回ったり結構傍若無人で、この辺がヨーロッパと違うところだ。迷子も頻出している。ミュンヘンのDeutsches Museumも子供が多いが、もっと静かに見ているはず。(施設の規模も大分違うが)
 多分鉄ちゃん垂涎であろうコレクションギャラリーや、図書館などは殆ど人がいない状態。本物の鉄道好きは、ウィークデーにゆっくり見に来るのだろう。
 親子連れは2時間もすると疲れてくるので、今度は椅子などの休憩スペースが一杯になる。どこも大変な騒ぎで、その場所にいるだけでこちらも疲れる。特に屋内は薄暗い閉鎖空間なので、妙な圧迫感がある。
 それと入場時のチケット販売も不思議だ。SUICAを電子チケット自動販売機に登録してから、駅にあるような改札機を通るわけだが、この自動販売機が登録できたかどうか分かりにくく、説明員もいないためその場でうろうろする人や、改札機で止められたり、帰りに払ってないと言われたりする人が続出。そもそもSUICAというICカードに、チャージされた金額と、年令などのデータがあるのに、何故登録という1クッション置かなければならないのか、非常に不思議だ。(B)
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↓これがその機械
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トワイライトチケットで日展へ [美術・博物館]

 会社の年嵩の同僚に日展・彫刻の審査員がいて、皆で早めの4時に西新宿の会社を出て六本木へ向かう。芸術の秋、(会社サボって?)日展審査員の解説で美術鑑賞という、安サラリーマンには夢の企画である。金曜の夜は8時まで開館、それに加えて4時半以降は300円というトワイライトチケットが利用できる。
 日展は昨年より会場を上野の東京都美術館から国立新美術館に移している。都美術館の暗い照明と迷路のような動線に比べれば大分改善された。上野では、誰もいない彫刻フロアでは何か不気味さを感じたほどだが、今回は明るい照明の中で落ち着いて鑑賞できた。フロアが固いコンクリートから木に変わっただけで疲れが違う。
 ただ、地下鉄六本木駅からエレベーターを3つ乗り継いでやっと地上に出て、安っぽい路地裏を行き交う車を避けながら向かう道すがらは最悪だ。パリもロンドンもベルリンもウィーンもこんな場所に国立美術館は無い。この点は上野の環境が望ましい。(ここは貸し館だが)
 美術館から六本木ヒルズに向かう裏道も、抜け道になっているのかタクシーが猛スピードで走り抜け、命がけである。
 とは言いながら、ゆったり美術鑑賞の後、ヒルズ51階のクラブでビールを飲んで、なかなか気分の良い週末ではあった。(B)
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フェルメール展-東京都美術館 [美術・博物館]

 お盆休みに「対決!」といっしょに見に行くつもりで前売券を買っておいたが、あまりの行列でパスし、今回落ち着いたのを見計らって見に来たつもりだったが、さすがに連休で、大変な人出だ。上野はいつも賑やかだ。
 30数点しかないフェルメールの作品が7点同時に見られるなんて、素晴らしい企画。しかも4ヶ月も展示される。長期間展示して集客しないと、とても採算がとれないのだろう。休日に家族と見に行く展覧会は子供たちにとっては強く印象に強く残るものだ。一人で静かに見たい大人は、やはり平日に休みをとってゆっくり鑑賞するのが良いだろう。
 展示室が暗い感じがするのはいつものこと。アムステルダムで見た「小径」は現地ではとても気に入ったが、今回はやはり印象が暗くなってしまった。他の作品も、自然光の下で見ると美しさもひときわだろう。ともあれ、これで16作見せてもらったことになる。いずれは未踏のボストン美術館へ行ってみたい。
 夜は鈴本へ。(G)
↓上野公園では、なぜか佐賀の物産展をやっている
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↓鈴本に並ぶ人々
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対決-巨匠たちの日本美術 [美術・博物館]

 三日連続下町へ出かけた。上野の「対決」。会期が今週いっぱいなので、かなり混んでいた。
 美術史で学んだ巨匠たちの生の作品を一堂に見ることができるなんて、こんな企画が実現される時代になって幸せだ。鑑賞しながら自分のなかで、対決結果を強要されているような気がして苦しい部分もあった。曾我蕭白と伊藤若冲は名前だけしか知らなかったので、二人の個性的な生命感、躍動感のある作風には驚いた。現代に通じるデザイン画の魅力がある。デザイン的という点では野々村仁清の焼き物の図柄や色彩が控えめながら美しかった。
 すべての作品を味わい、自分のなかで消化するには残念ながら時間が足りなかった。(G)
昼ごろの状況、これで40分待ち、名物?日傘の貸し出し
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フェルメールは20分待ち
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深川江戸資料館 [美術・博物館]

 近くに用事があるついでに、江戸の町の家並みがある深川江戸資料館へ立ち寄った。
 両国の巨大な江戸東京博物館と混同しそうだが、こちらは江東区の管轄で、更に古い昭和61年にできたとのこと。
 八百屋、米屋、船宿、長屋、全て住人を想定したつくりになっており、家の中に入って、中にある生活用品に手に触れて良いというのが嬉しい。畳の上で寝そべっている人もいる。
 私は長屋が興味深かった。一間で何から何まで揃っており、押入れの変わりに枕屏風で周りを囲い、布団をしまう。於し津さんの家が気に入った。女性らしく、きちんとしており、化粧台や三味線もあり、すてきな女性が帰ってきそうだ。また父子の男所帯を連想させる家もある。
 展示室に入ると屋根の上で猫(人形)が鳴くのに驚かされる。家族連れの外人グループも来ていた。ボランティアで英語の解説が付くようだ。
 入場料わずか300円で、なかなか楽しめる施設だ。来年は長期改修をするようなので、近場だし行っておいた方が良い。(G)
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バウハウス・デッサウ展 [美術・博物館]

 地下鉄根津駅から、まず根津神社へ向かう。土曜の午前で人もあまりいない。その後、周辺の路地を巡りながら芸大へ、東京とは思えないのどかさだ。会場の芸大美術館には11時前に着いたが、会期も今月中ということで、こちらは既に結構な人出だった。
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↓大名時計博物館、夏は閉館のようだ、怪人二十面相が出てきそうなお屋敷
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 バウハウスと言えば建築とデザインというイメージだが、舞踏などの舞台芸術も扱っており、いくつかの映像も流していた。ハリボテのような衣装で、仮面を被ったりして、下手な(?)バレエのようなものを踊る。単調だが何か惹きつけるものがあり、思わず見入ってしまった。
 やはり建築を扱った部屋が一番の人気で混んでいる。模型や映像なども豊富で、一般の人にも親しみやすいからだろう。
 デッサウのバウハウス、校長グロピウスの執務室の実物大展示は、以前森美術館でのコルビュジェのアトリエと同じ趣向だが、さすがにドイツ、色合いは結構独特だがシンプルで質素である。
↓東京芸術大学大学美術館本館
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 夕方、友人の出演するFAF管弦楽団を、文京シビックホールまで見に行く。指揮は元ベルリンフィルの土屋さんで、曲間に楽しい(?)お話が入る。
 結構個性的な指揮ぶりだが、出てくる音楽は意外と端正というか、あっさりしていた。(B)
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静嘉堂文庫美術館ー国宝 曜変天目と名物茶碗 [美術・博物館]

 二子玉川にある静嘉堂は、三菱の岩崎彌之助父子によって設立され、国宝を7点収蔵している。今、世界に3点しか残っていないという12~13世紀宋時代の曜変天目が展示されているということで、見に行った。この曜変天目は他の茶碗と全く違っていた。黒い夜空に光る流星群のような模様は、まさに宇宙だ。この斑紋は、焼く過程でいつ火を止めるかという、数十秒の間に、釉薬が反応して偶然起こった奇跡なのだ。
 宋時代の茶碗が黒い理由として、当時、白いお茶の泡立ちを楽しみ、泡が消えないよう時間を競う遊びもあったそうだ。16世紀になると、日本からの注文で茶碗が焼かれたり、朝鮮の日用の器を茶碗に見立てたりと、侘び寂びの世界が生まれた。桃山時代になると、千利休の命で長次郎が楽焼を興す。和物茶碗の始まりだ。
 展示は約80点、圧巻だ。所蔵茶碗は200点を超えるらしい。畠山美術館に月一回行くようになり、茶器や書を見る機会が増えたが、これほどのたくさんの見事な茶碗を見たのは初めての経験だ。
 曜変天目は、異国の情緒が漂う作品で、やはり他の名器とは別世界のものだ。ねっとりした黒い地に藍や緑に輝く部分と、螺鈿のように白く紅がかって光る紋様と、見れば見るほど本当に不思議な貴い茶碗だ。
http://www.seikado.or.jp/sub030101.htm 静嘉堂文庫美術館 曜変天目
http://habc123.hp.infoseek.co.jp/tenten.html 曜変天目 写真


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鳥獣戯画展② [美術・博物館]

 鳥獣戯画展を企画した学芸員の展示解説を聞き、展示替えした後半の作品を見た。本来なら全部一度に展示したいのだが、裏打ちが弱く、作品を傷つけないために、前後半を分けたのことだ。
 甲乙丙丁、隅々まで見たが、甲巻がやはり最高傑作だと思う。動物の姿をした人間のような表情が楽しい。12世紀という古さを全く感じない。前半部分は、ウサギ、カエル、サルが遊ぶ風景が主だっがが、後半はそういう場面を周囲から見る野次馬的動物達がさらに豊かな表情で描かれている。
 例えば一番有名なウサギとカエルのお相撲場面では、まず、カエルがウサギの耳に噛み付き、次の場面でウサギがひっくり返る。これは「異時同時図法」と言い、まさにマンガの世界だ。その横では3匹のカエルが大騒ぎで笑っており、一匹は地面を叩いて喜んでいる。こういう場面転換のところには遠景や下草風景が描かれている。http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/2/25/Chouju_sumou.jpg

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サントリー美術館-鳥獣戯画がやってきた! [美術・博物館]

 サントリー美術館は、六本木駅から直結しているので、誰でも迷わずに行かれる。建物内部は吹き抜けになっており、太陽光が入り空間が広く、全体にやわらかい雰囲気だ。

 この前のBIOMBO(屏風)の時も思ったが、企画がずば抜けて面白いと思う。国宝鳥獣人物戯画絵巻を借りてきて並べるだけでなく、欠落部分の研究、模本の役割、御伽草子への発展など興味をそそられ、またサントリー所蔵作品の価値をも見直すような展示効果をもたらしている。
 鳥獣戯画は全四巻で、有名なウサギの絵は甲巻だった。動物たちは、見れば見るほど、生き生きとしてかわいらしい。現代のマンガと比べ、何の違和感もない。一番良い絵の部分を切り取って掛軸にしたくなるのも納得できる。後世の多くの画家達が手本として描き写しており、狩野探幽が縮小してスケッチしたものや、明治時代の田崎草雲という画家が、色付けしてアレンジしている作品は素晴らしかった。鳥獣も人物も躍動感があり、まさに時を越え、巻物に乗って「やってきた!」という感じがする。(G)


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フェルメール《牛乳を注ぐ女》 [美術・博物館]

 国立新美術館で、また「牛乳を注ぐ女」に会えるのは嬉しい。一昨年秋、アムステルダムのリングチクルスの合間に、美術館めぐりをしたことが思い出される。ちょうどこんな小春日和だった。
 フェルメールの数少ない作品の中で、「牛乳を注ぐ女」は傑作だと思う。アムステルダムで見たとき、釘付けになった。時を忘れて、また時を越えて絵に引き込まれた。現地では何時間でも気が済むまで鑑賞することができるが、今回は、例によって「立ち止まらないでお進み下さい」と言われ、ロープ伝いに歩く。ゆっくり見たい人は、少し離れて立ち止ることはできる。そんな制約はあったものの、やはり光輝いていた。
 夕方で人も少なく、何度も並びなおして見た。そして、外にでるや否や、グッズの嵐。黄も青も全然違う色なのに、容赦なく目に飛び込んでくる。あまりの量に圧倒され、本物を忘れてしまい再入場。作品を記憶に留め、名残惜しくもお別れした。
 美味しいものを食べたときも幸せだが、素晴らしい絵を見たとき、帰りの満員電車が苦にならないのは不思議だ。座って聴く音楽より、立って見る絵画の方が感覚に訴えてくるものだろうか。立ち続けて足はしびれていても、頭はすっきりして、満足感故か、何でも許せる気持ちになった。(G)


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畠山記念館・BIOMBO・モリゾ [美術・博物館]

 後期になってドイツ語の授業の雰囲気が変わり、前期のように打ちひしがれることもなく、皆午後を楽しめるようになった。友達に誘われ美術館通いを始めると、また、新たな世界に引き込まれた。

 BIOMBOとは屏風のこと。二つの金屏風の絵を一双として組み合わせ、片方を江戸時代海外に贈ったものが、ボストンから里帰りして、一つの作品として蘇った素晴らしい企画もあった。海外でどんな風に使われたのか、保管庫に直行したのだろうか、まっさらなものも、汚れているものもあり、当時のオランダ人の出立ちが目に浮かぶ。(サントリー美術館)
 珍しい、女性の印象派画家モリゾの作品は、今日私達が写真として残す日常の一コマ、娘へ愛情を注ぐ母親の目から見たアングルのものが多く、彼女をとても身近な同時代の人のように感じる。(東郷青児美術館)
 白金の畠山記念館は茶道に関する美術品を収集しており、利休の作品もある。こんもりした庭には茶室があり、静かで心休まる空間だ。掛け軸の表装形態と利休の私信の解説を聞いて、昔練習した「かな」の感触が、急に懐かしく思い出された。(G)

 


鉄道博物館-初日レポート [美術・博物館]

 別に鉄ちゃんという訳ではないが、地元なのでいずれ1度は行っておこうと、9月の下旬に前売券を買いに行ったら、期日指定だと言われた。いつ行けるか分からないのでやめようとも思ったが、14日の分が1枚だけ余っていると言われ、思わず買ってしまった。
 そういう訳で本日オープン日なのだが、もちろん徹夜組もいるだろうし、相当の混雑が予想される。それと今日は午後からオペラパレス「タンホイザー」なので、始発で出発した。

 ニューシャトルの始発は6時なので、暗い中大宮駅から歩く。5時というのに、既に記念スイカ発売で駅に大勢人が並んでいる。

 20分弱歩いて到着、朝5時半段階でこんな状況。大体100名くらい並んでいる。若い人(中学生?)多く、親子連れも・・。

 8時くらいでこんな状況。ニューシャトルが動き出して、人がどんどん増える。

 私のすぐ後ろに並んでいた、大阪から来た人がテレビのインタビューを受ける。

 やっと開場、凄い人とマスコミ。

 タモリ倶楽部でも大評判の「ジオラマ」、10時と同時に30分並んで、たった10分で終了。

タンホイザー用オペラグラスが思わぬところで役立った。

 場内展示はこんな感じ。写真を撮りまくっている人多し。動いていないものを撮って、面白いのだろうか?



タモリ倶楽部でも言っていた超低速ミニ列車

11時頃入場を待つ人

 総じてさすがに各所で混雑には慣れているJR!、当然ながら人は多いが大きな混乱は無かったようだ。メインエントランスを入ったすぐ左側が、日本食堂と運転シュミレータ(電車でGOみたいなやつ)で狭くなっていて、人が交錯し文字通りボトルネックになっているが、空いている時はどうということはないだろう。
 博物館とは言っても、意匠(外観デザイン)は機能と経済性重視で全く魅力が無い。どこかの倉庫のような、要は安い建物。とにかく中身で勝負と言うなら、ソフト面含めて今後是非頑張って貰いたい。(おとなも楽しめるもの希望)
 12時前大宮駅に戻ったら、既に本日終了の張り紙あり、当分は大混雑で大変だ。ニューシャトルの輸送力が心配。(B)

これがニューシャトル


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森美術館-ル・コルビュジエ展 [美術・博物館]

 夜、六本木ヒルズまで歩き、コルビュジェ展へ行った。こちらは、広々としており、ゆっくり2時間夢中で見入った。今年生誕120年、現代住宅建築の生みの親で、はじめて、コンクリート打ちっぱなしで曲線の建物を造った人らしい。本人は絵描きになりたかったようだが、石造りからコンクリートへ移行したヨーロッパの建築の祖として名を残している。
 設計図段階では狭いと大不評、出来上がったら労働者向けとしては良すぎると評された幅4m弱、広さ100㎡の細長集合住宅の実物大モデルがあり、両側が全面大ガラス張りなんて、今の日本でも贅沢だと思った。シンクや棚の高さも人の背丈を基準に独自にサイズを計算している。室内の階段はとても上りやすかった。いくつも世界の都市計画を造ったが、実現したのは、インド(だったか?)一ケ所だけ。
 都市社会の中で人が自然と共存して生活することを理想とした。氏のデザインした椅子も素晴らしい。大勢の人が集まる巨大な公共施設と、個人の生活スペース、どちらも人の感じる心地よさに視点を置いて設計した凄い人だと思った。2006年にやっと完成したコンクリート教会もある。最後の作品、収納と機能性重視の、人が生活するための最小限のスペースに挑んだ住宅は、窓からカリブ海を望む部屋だった。自然があるから、人は狭いところでも、我慢して生活できるのかもしれない。(G)


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