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バイロイト音楽祭ーさまよえるオランダ人 [オペラ(海外)]

 今回最後の演目だが、これだけはチケットを買っていなかったのでsucheを敢行。16時ごろから当日券売り場付近に行って様子を見る。かなりカジュアルな服装の人が10名程度、これは安い券狙いだろうか。中には子供にsucheの紙を持たせている人もおり、いい考えというか・・・
 周りの人も含め少し焦りが出始めた開演30分前になってようやくゲット。定価よりかなり安く買えてしまった。ティーレマンは来年はプレミエのトリスタンに移るので、オランダ人は今回で終わりとなる。この辺も人気のひとつかもしれない。(来年はアクセル・コーバー)
 演奏はティーレマンらしく引き締まって良かったが、リングチクルスの後で聴くとなると、音楽もそうだが何より舞台セットがチープに見えて残念だ。(B)
Bayreuther Weinfest
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ワイン祭だがビールもある
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新しいバイロイト音楽祭の観客(地元紙の記事) [ドイツ]

 今年初、限定10演目のネット販売でチケット購入した観客について、8/8以降リング第二チクルスが終わった昨日までの特徴を、地元Nordbayerischer Kurier紙が書いている。導入として、駅近くのホテルWeihenstephanにいる歌手たちに会いにくる観客が、この週はいないという話。
 このチクルス、大きく3つの特徴があると言う。1つは祝祭の観客のうち今回初訪問の人が大幅に増えたこと。毎年延べ6万人の観客のうち、約5%が新人だが、今年はネットで10演目売ったため、さらに15%増と見ると、今年は不慣れなお客さんが多いことになり、実際この週、Blaue Mädchen(ドア係)がギャラリー席、パルケット後方席への入場方法の説明をすることが、多かったと。
 もう1つは観客の年齢層が、若かったこと。といっても10代という訳でなく、30代から50代の夫婦連れが多かった。3番目は、観客の反応が熱狂的だったこと。大歓声をあげ、拍手をし、ブラボーを叫び、床を踏み鳴らしたりすることが、例年になく激しかった。一方休憩時間には、その場で音楽祭のツイッターをチェックする。
 今週のバイロイト音楽祭の様子は、この地域以外の新聞の文芸欄で扱われることは無いだろうから、何より観客の口コミ情報が、リピーターをひき寄せる情報源となる。リピーターになって欲しいという期待と、反対に、インターネットチケット購入者のことを、品を落とす"Kaffeesatzleserei"として排除されるだろうという見方と、新人に容易に席を明け渡す気の無い古参客の存在と、ともあれ今年の音楽祭の新しいタイプの観客が話題になっている。(G)
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バイロイト音楽祭ー神々の黄昏 [オペラ(海外)]

 指輪が終わってしまった。去年の印象と同じく、ペトレンコの黄昏の音はとても明るく、天空にかけ上るような勢いと、透明な光のような音の輝きを感じる。目を反らしたくなるような汚い舞台と、真逆の世界だ。
 昨年の舞台を見て、即座に新演出の意味を理解できた日本人は多くなかったと思う。私自身は、バクー油田も名前しか知らず、旧東ドイツも体験したことはない。テキサスや、随所に出てくるパロディー的なイメージを統合できるほどの、バックグラウンドがなく、目立つ舞台や映像セットに振り回さるのみで、惨めな思いがあった。
 今年になって、気づいたのは、ただ舞台展開を知っているだけで、居心地が良いということ。昨年、この舞台でジークフリートが英雄でないことに皆が気付き、戸惑った。あれから一年、昨年は、石油がテーマだと言われつつも、何か腑に落ちない点ばかり指摘されたが、今年はもはや、石油が指輪だと感じる人はいない。カストルフも満足されているのではないだろうか。観客は見事に成長し、旧東西ドイツの人間の問題まで、考えるに至ったように思う。全ての人から即座に賛同を得る舞台など、むしろ表面的なもので、見る人に考えさせる演出とは、こういうものなのかと、当事者として体験した指輪だった。
 例え、演出家の意図とは違っても、ローエングリンのネズミたちのように、段々と皆に受け入れられる慣れや順応という人間の特性もある。「人間」を知り尽くしたワーグナーが描く登場人物は面白い。(G)
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Chebにて [チェコ]

 休演日ということで、バイロイトから一番近いチェコの町Cheb(ヘプ)へ行ってみた。狙いは勿論チェコビールだ。
 バイロイト駅からローカル線を2回乗り継いで、のどかな風景の中約1時間でヘプ駅に着く。2回目の乗り換えより、車内放送はドイツ語とチェコ語併用となる。駅前は広いが、かなり殺風景で、たらだら下る道を5分も歩くと旧市街の入り口だ。真夏なのに寒いほどの気温。
 旧市街の中心は、これもなだらかな下り坂になっている細長い広場で、周りを中世風の建物が取り囲む。まずは広場に面したiに立ち寄り、朝っぱらから地場のビールはどこで飲めるか聞くが、高校生くらいにしか見えない窓口の女の子は、自分はビールは飲まないから知らないと、愛想がない。
 広場をぐるりと回ると、やっと日が高くなり多少暖かくなってくる。広場の端っこにシュパリーチェクという可愛らしい歴史的建造物があり、その向かいが博物館になっているので、取り敢えず入ってみる。
 かなり大きな博物館で展示も充実しているが、ご多聞に漏れずお客さんは殆どおらず、係員は先回りしてビデオをセットしておいてくれたり、頼まれもしないのに説明役をやってくれて親切だ。
 彼が特にお勧めしたのは、城主が暗殺されたという寝室で、槍と血の付いた衣服が当時の位置で展示してある。別室にはガラスケースに槍が陳列されていて、これぞ本物だと言っていたが本当だろうか?
 その後、川を渡り一旦旧市街を出て、こぎれいなスーパーに入ってみる。(周囲にはホームレスもいたが‥)ビール売り場は無造作に箱を積み上げてあるだけだが、現地のものだけでさすがの品揃えだ。2Lのペットボトルビールがあって驚いたが、さすがにヴァイツェンは見かけない。
 戻って城跡に行ってみると、建物は殆ど残ってなくて、入り口の塔に登って市内を眺めるくらいなので、早々に広場に戻っていよいよビールだ。広場に面して眺めの良さそうな食堂のテラスに座る。ちょうどお昼で気温も上がり、お客も増えてきた。
 ふたりでスープとサラダが付いた定食(豚煮込み、魚フライ)と、ビール計3杯飲んで9オイロ。ひとり分の値段かと思ったが、これで全て、ビール1杯100円くらいの勘定だ。オイロで払えるが釣りは現地通貨。
 折角だからとドイツと同じような朝からオヤジが飲んでいる居酒屋にも行ってみる。ドイツ人観光客が多いのでドイツ語は通じるし、店も街並みもあまり変わらない。通りの看板やメニューが読めないだけだ。ビールはピルスだが、日本のものより重め。
 ここでちょっとハプニング、連れがトイレに行ったまま20分も戻ってこない。聞けば、本来店の人にいちいち鍵を借りる方式だが、たまたまドアが空いていて入ってしまって閉じ込められたとのこと。周りを見ればさすが昼から飲んでいるのはおじさんばかりで、女性は殆どいないので仕方ない。
 のんびりとした町で、物価も安くバイロイトからの半日旅行には最適だ。(B)
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バイロイト音楽祭ージークフリート [オペラ(海外)]

 指環も後半戦に入って、去年盛大にブーが出た演出だが、今年、私の周りは、足を鳴らして拍手する人ばかりで、演出は慣れるものだということが、よく分かった。ワニが何匹出ようと、周りは気にしない。(今年は子ワニが1匹増えて、3匹となった。)
 カラシニコフ乱射の場面も、観客は何が起こるか知っているので、去年のような猛烈な拒否反応は表には表れなかった。
 一方で音楽は常に新しく、2幕の森のさざめき以外でも、あんなに繊細な音がでるのかと、音を選んで紡ぐ、指揮者の耳に驚嘆した。3幕は、勿論この上ない美しさで、ブリュンヒルデの目覚めの部分では、Vnもここぞとばかり、聞かせてくれた。
 ジークフリートのライアンは長丁場で大変だが、凄いスタミナで、少し崩れた歌い方と演技で、どうしようもないチンピラのこの演出でのジークフリートを、良く演じていたと思う。
 終演後ビールを呑みに行ったが、遅いので暖かい食事は無かった。(B)
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バイロイトの街中で [ドイツ]

 ペトレンコ発見。辺境伯劇場の前で、取り巻き数人と話していたので、早速サインを貰う。その後談笑しながら歩き出し Markgrafen書店の角を Maximilianstraßeへ曲がっていった。
 ちょうど昼時で書店では歌手のサイン会をやっていて、観光客もずいぶんいた(日本人半数)が、誰も気づかなかった。
 Gastarbeiter風の服装と、泥棒髭(?)で、オーラが全く無いからか?(B)
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バイロイト音楽祭ータンホイザー [オペラ(海外)]

 演出が人気無いということで、今年で終了のタンホイザーだが、本公演は全ドイツの映画館でライブ中継されるので、前日のヴァルキューレの日から劇場横に中継車がスタンバイしていた。当日は臨時の中継用テントが設けられ、フォークトがタキシード姿でウロウロしていた。
 街中のショッピングセンター、ロートマインセンター横のシネコンでも上映されるようで、ポスターが貼ってあったが、お膝元で見に行く人はいるのだろうか?
 思えば2011年のブレミエから、翌年で指揮も主役も代わってしまったし、去年はまた指揮者交代、今年は開幕演目なのに舞台破損(ヴェーヌスブルクを表す檻が壊れた)と、ケチが付きまくった。
 TAff手配の舞台上の観客も、例年なら当然毎公演入れ替わるが、今年は本公演を主体に映像化して売るため、ゲネプロを含めた全公演を録画してあとで切り貼りするので、全て同じ人が同じ席に同じ服装で座るそうだ。
 肝心の舞台は、洗練されてきたというかきれいに観やすくなって、その分毒気が抜けた。休憩時間も舞台上で演技は続いており、昨年まではそれに対するブーも出たが、今年は中継のせいか観客も優等生になってしまって大人しく、目出たしというところか。(B)
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バイロイト音楽祭ーヴァルキューレ [オペラ(海外)]

 1幕はジークムントのボータとジークリンデのカンペが、相変わらず素晴らしい。聴いていて熱くなる歌唱だった。ただボータは、「冬の嵐」のところで舞台セットが1/4回転する時に、20mほど歩くだけで、それ以外のところは、半径3mの範囲で立ったり座ったりするだけ。まあそこに居るだけで存在感は抜群だが。
 階段を上がったり下りたり、舞台狭しと動き周り、ノートゥングを派手に振り回したりと、アクション部分は全てカンペの担当だ。
 2幕、ヴォータンのコッホが押し出しが良いので、マーンケのフリッカがどうしても劣勢に見えてしまい、いまいち説得力が無い。(歌も見た目も)
 3幕出だしの騎行でトランペットが派手に落ちる。これは珍しい。終盤に掛けて、コッホとブリュンヒルデのフォスターは十分に健闘していると思うが、周りの映像やら大道具の意味の分からない動きがどうにも気になって集中出来ない。立ち回り部分も室内の動きを実況映像で映していて、狙いは良いが見ていて疲れるだけで、目を閉じて音楽だけ聴く。
 黄金のような群像劇では、舞台上の歌っていない役まで細かい演技を付け、全体として緊張感溢れる舞台となっているが、ヴァルキューレとなると殆ど1対1で歌う場面なので、演出家として打つ手無しなのか。昨年も感じたが、ヴァルキューレ以降の演出が奇を衒い過ぎで、はっきり言って落ちる。
 内容の改善もあまり無いようで、ヴァルキューレたちの動きなど、昨年よりおとなしくなっていて、かえって残念だ。(B)
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バイロイト音楽祭ーラインの黄金 [オペラ(海外)]

 いよいよ第2チクルス開幕となり、アルベリヒ役の交代を無断で行なったとして、昨年のヴィンクラーの演技力を評価していたらしい演出のカストルフが、雑誌で批判したことが話題になり注目していたが、結果的には違和感なかった。今年のOleg Bryjak(オレグ・ブリヤークと読むのだろうか?カザフスタン生まれ)は、アルベリヒを得意としているそうで、見た目も怪異で声もドスが効いていて、太っている割りに動きも良かった。
 その他ドンナーとファーゾルトが代わっていて、グロイスベック(ザルツブルクでオックス男爵出演中、確かにギャラも役柄もそちらが魅力的)の交代は残念だが、ドンナーもハンマーの振り回し方のもったいぶったところなど、今年の方が良いと思った。
 この演目ただでさえ登場人物や場面転換が多いのに、今回演出は各人が室内外上下激しく動く上、歌っていない時もカメラに撮られており演技し続けなければならず、役柄の交代は大変だろうが、昨年より自然な動きになった。見ている方が馴れたせいもあるが。
 他の歌手ではヴォータンのコッホが、声に貫禄が無いが見た目•演技で合格。ミーメのウルリッヒもさすがで、大きな拍手を受けていた。
 ペトレンコの指揮は去年の印象と同じで、精緻で生き生きとしており、演出の疾走感と良く合っている。演出は私は好きだが、去年は演目が進むにつれ尻つぼみになっていったのでこれからだ。
 因みに前述のグロイスベック、ドイツのオペラ専門誌夏の音楽祭特集の表紙を飾っており、競技用自転車を抱えたマッチョなユニフォーム姿で、一瞬自転車の専門誌かと思った。本文でも数ページに渡り特集されていて、写真で見ると映画スター並の扱いだ。(B)
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家ネコいるのでイヌ禁止
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バイロイトの地ビール [ビール]

 バイロイトにはマイゼルというでかいビールメーカーがあり、 ヴァイスビアをマイゼル、ピルスをアクティーエンブランドで出している。街中の飲み屋では主にこれが出てくるが、今回は地元の Brauereiに行ってみた。
 場所はロートマインセンター裏の小川を1キロほど遡ったところ、気持ちの良い散歩道でジョギングや散歩している人も多い。途中市民墓地でワーグナー家やリストの墓参りをするのも良い。
 醸造所はごく近い場所に2つ、BecherbraeuとGlenkbraeuがある。どちらも朝から近所のおじさんたちが集まって、ビール片手にカードとかやっている。静かな住宅地の中で、のどかな風景だ。Glenkで聞いたところ、製品は近所のスーパーでは売っているそうだ。(B)
http://www.becherbraeu.de/
http://www.glenk-braeu.de/
Becherbraeu
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Glenkbraeu
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バイロイト音楽祭ーローエングリン [オペラ(海外)]

 良くも悪くもフォークトの一人舞台だった。オケや合唱の中から、声が一人だけ突き抜けて来て、他の歌手は完全に彼の引き立て役に回った。演技も自信に充ちて、終幕の場面など本当に絵になり、劇場中の視線が彼に集中する。声に違和感を覚える人はやはりいるだろうが、カーテンコール20分のうち、半分は彼が受けていた。観客の反応は足を踏み鳴らしたりして、本当に熱狂的。
 今回指輪以外の3演目のうち、ほかの2つの評判があまりにも悪く、相対的にローエングリンの人気が高まってきた。もちろんフォークトのおかげもあるが。
 ネズミ軍団の合唱団は、重い衣装を脱いだり着たりそれだけでも大変なのにすごい迫力で、席が3列目とかなり前だったこともあり、細部まで十分見ることができた。
 昨年と比べたら動きが洗練されたというか、少なくなったような気がする。(B)
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成田にて [旅行]

1B20A99E-01FE-4C8E-8FF7-760E8BDCCE59.JPGA4A8085E-1B4C-4BF6-A1D0-F463DC0B556C.JPG ラウンジで一番搾り2杯、ゼクト2杯飲んで、既に足に来た。
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TAFFフォークトのインタヴュー [オペラ(海外)]

 TAFF主催のフォークトのインタヴューがあった。会員限定なので、参加者は20人ほど。進行役の女性は訛っていて、質問はほとんど聞き取れなかった。まず、フォークトの声が、先日のローエングリンを聴いたときの印象と同じく、ガリっと声にひびが入って、ある意味、男声の太さみたいなものがあった。やはり、内輪で、リラックスして話すときは、にこやかに、話題をかわす巧みさも、去年の公のインタヴューとは全然違い、感じよい。
 歌手に転向するとき、相当努力したということを強調していた。初めオペレッタを沢山歌って、そこで演技も勉強したと言う話は、日本でもあった。弟子はとっていないが、各地の音楽祭などで、若い才能を見つけ、しかるべき人に伝えることはしているそうだ。今公演の間の休みは2日で、しっかり声を休めるようにしている。オフの時は、サッカーもするし、ヴァンデリングは好きでよくするとのこと。
 今後のことでは、ジークフリートのオファーが実際来ているのか、はっきり分からなかったが、その時点で検討するという話だった。ジークフリート、トリスタン、タンホイザーを歌うことは勿論夢であるのは確かだけれど・・・無理はしないというスタンスは守っているようだ。フォークトがキャンピングカーで移動しているのは有名な話で、理由をきかれると、お金がないからと一言。今年エルザ役が変わったことについての質問には、折角パートナーとして、上手くやってきたのに残念だが、また、新しい人と組むのも楽しいし、ハラーは共演したことがあり、気心も知れていると、優等生の答えだった。
 特に興味深い話は無かったが、近くでフォークトを見ることだけで、結構皆満足しているかもしれない。途中から、声がかわり、これぞフォークトという、あの軽く甘い声での話し方に変化した。そうなると、声を聞けるだけで、何とも爽やかな気分になる。不思議だ。
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ティーレマンのインタヴュー [オペラ(海外)]

 ティーレマンの約一時間のインタヴューがあった。進行役はいつものJürgen Liebing、聴衆は結構若い学生もいて、200席くらいあった思う。ティーレマンはずっとにこやかにサービストークしてくれて、私にはよくわからなかったが、洒落た受け答えが結構受けていた。
 祝祭劇場の音の広がりについて、舞台下のオーケストラの音は、オケピット覆いに押し返され、一度舞台に上がってから、回って客席方向に届くので、音の時間差に慣れるまで、指揮はとても難しいとのこと。なので、まず歌手を指揮するそうだ。印象に残った話題は、2000何年からか、トリスタンを振っておらず、あえて絶っていて、来年カテリーナ演出でバイロイトで振ることに、かなりの思いを込めていることだ。若い頃はトリスタンが一番好きだったが、今はマイスタージンガーが一番とのこと。ハンスザックスの人柄に共感し、作品のユーモアがいいと。これからも音楽の高みを目指すから、見ていてほしいという、真剣な姿が胸を打つ。あの芸術家特有の、目の輝きというか、エネルギーというか、パワーみなぎる肉体と精神は、とてつもない才能の持ち主だと、間近に感じられた。
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バイロイト音楽祭ーヴァルキューレⅣ [オペラ(海外)]

 8月5日の公演チケットは、インターネットだけで販売されたもの。自分で印刷するオンラインチケットをsucheするも怖いなあと思いつつ、チケットオフィス近くに立った。すると、かなりの人が当日のチケットを引き取りに来る。当日渡すチケットは横長の普通のチケットなのかと思ったら、出てくる人は皆A4サイズの印刷させたチケットを手にしていた。私に声をかけてくれた売り手も、まさにチケットを受け取り、出てきたところだったと思う。一応、本物のチケットかと尋ねると、記名欄を指して自分に間違いないという。印刷させた用紙が厚く、いっしょに封筒もあるので、信用してその50ユーロの席を買った。
 席はバルコン4列目、音はそれなりだが、さっき185ユーロで買った人たちが一列前に座っており、まあ値段相応なのだろうと思うことにした。バルコン席は、音より座り心地を優先する人の席と言えるだろう。
 一つ良かったことは、あの大きな舞台セットを高い位置から眺めたのは初めてなので、意外と奥の方までごちゃごちゃ作ってあることがわかった。見えたからどうということではないけれど。
 第一チクルスのヴァルキューレを自宅のネットラジオで聞いたときは、勝手にヴォリュームを上げていたのか、始まりの迫力が、まさに、"ゲリラ豪雨"のように感じたが、この奥まった席では、出だしは楽譜どおり、まだ音量全開ではなく、二幕までは、ペトレンコの軽やかさと流れる音楽の美しさの方が際立っていた。三幕では、パワー全開の、しかも一糸乱れぬアンサンブルが本当に凄くて、天井高く響きわたる音が、生演奏であることに、身震いするような感覚だった。歌手は二年目なので、フォスターも安定していたと思う。歌手で断トツの拍手は、カンペ。ボータも素晴らしかった。コッホは少し声がかすれるところがあったように感じたが、総じて、自分がこのプロダクションに慣れたことで、視聴覚機能を取捨選択して舞台上の刺激を拾うようになったので、あれこれ気にならなくなった。指揮者に体する拍手は音の質が変わるように感じるのだが、やはり、一番温かい拍手の渦は、間違いなくペトレンコだった。
 昼間は、Vogt のサイン会があった。
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バイロイト音楽祭ーさまよえるオランダ人 [オペラ(海外)]

 今年は、安いチケットしか買わないぞと、堅く心に決めてsuche Karte した。強気の高額チケットばかり売りに来るのだが、何と現地バイロイト友の会事務局の人が、sucheしている一般人に対し、明日のワルキューレのチケットが余っていると、声を掛けに来た。18時まで事務所が開いているからと。額面は、100ユーロ台。でも我慢して、安いオランダ人のチケットを待っていると、フランス人の夫婦が、ギャラリーの25ユーロの席を売りにきて、運よく手に入った。舞台の右1/3程度しか見えない席だが、舞台はもう十分、ティーレマンを聴きたいだけなのだから、ちょうど良かった。
 やはり、ティーレマンは力強く、音の密度が詰んでいる。ギャラリー3列目でも、下でどれほど音が鳴っているか、十分わかる。歌手陣も好調で、ゼンタ役メルベスの優しくも一際突き抜ける声が、素晴らしかった。
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TAFF総会とチケットネット販売 [ドイツ]

 今年の総会の会場は、コアザールで、参加者は意外と少なかった。今年からTAFFがKinder Oper に関与するようになり、チケット割当ても出るようになった。ゲネプロについては、舞台上の出演者の考えや希望も様々なので、善処するとしか言えないようだ。情報が届くタイミングが遅いという苦情にも、来年から善処しますとのこと。エヴァが、音楽祭の運営から身を退くことについて、カテリーナとの不仲説を否定し、妹に任せるが、自分もずっとバイロイトに居ると言っていた。ネット販売により闇チケットはなくなると、カテリーナは自信を持って言っていた。
 が、果たして今後の行方はいかにというところだ。何枚でも印刷できるオンラインチケットは、一般の劇場でも、パスポート提示を求められたことがある。バイロイトのチケットを沢山印刷して販売するなどと、悪いことを考える人はいないのだろうか。もっとも、チケットを購入するまでの手続きが、とても複雑なので、今年これだけ残券が発生したのではないかと考えると、改革の道は険しい。
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バイロイト音楽祭ーローエングリン [オペラ(海外)]

 今回最初に見る演目なのに、客席に座ると、昨年の続きのように感じるのは、なぜだろう。でも、ローエングリンの印象は、昨年と違う。エルザがEdit Hallerに変わり、少し華やかさが薄れた分、舞台上の動きが細やかになり、ネズミちゃんたちの動きの統制が緩み、今回一人一人が自由に、動いていた。    
 フォークトの声が、昨年より太くなったように聞こえ、また声量も、どんな音の中でも、フォークトの声だけが、突き抜けて聞こえた。ローエングリンのキャラクターも少し人間くさい演出になり、アクションも大きくなっていた。最後の、ショッキングな王子は、以前ほどは沢山動かなくなった。
 そんなことより、もっと大事件があった、と思う。2幕 伝令が出てくる前、オケが止まり、音が無くなった。どの楽器か落ちたのかと思ったら、実は伝令役のユンが、舞台に出遅れたらしい。いろんなことがおこるものだ。
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Bernhard Hartog バイオリンリサイタル [コンサート]

 祝祭期間中、週末にはマチネのコンサートもあり、祝祭管のコンマスを今年で引退する、ベルリンドイツ交響楽団のBernhard Hartog リサイタルを聴きに、シュタイングレーバーに行った。黄昏の翌朝のせいだろうか、盛況というわけではなかったが、シューベルト中心のこだわりのプログラムを聴くことができた。アンコール二曲もシューベルト、ピアニストはシュタイングレーバーで演奏するSevimblike Elibay.
 個人的には、シューベルトなら泣きそうなるほど美しいか、今回のアンコールくらい自由に、楽器を鳴らした音色が好きだ。奏者のシューベルトに対する思いは、どのあたりにあったのか、いまひとつ、引き込まれなかった。

F. Schubert: Sonate a-moll D385 (1816) für Violine und Klavier. Allegro moderato - Andante - Menuetto, Allegro - Allegro
L. v. Beethoven: Sonate A-Dur op.30 Nr.1 (1802) für Klavier und Violine. Allegro - Adagio molto espressivo - Allegretto con Variazioni
F. Schubert: Fantasie C-Dur D.934 (1827) für Violine und Klavier. Andante molto - Allegretto - Andantino - Allegro vivace - Allegretto - Presto
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バイロイトには到着したが [ドイツ]

 レーゲンスブルクからニュルンベルク経由で昼過ぎにバイロイトへ入った。旅の始まりにトラブルはつきもの。丸一年ドイツに来ていなかったので、ドイツの携帯電話のシムカードが、使えなくなっていた。早速バイロイト中心にある、電話を購入した店に行くと、以前の会社のシムカードは、扱っていないという。実は空港で、単にチャージ切れかと思いテレコムを30ユーロ買い、チャージ出来ない時点で、シムカードの問題に気づいたのだ。テレコムの店にも、シムカードが無く、結局郊外のMedia Markt まで行き、新しい番号を得ることができた。同時に、日本で使わなくなった、ルーターにプリペイドのシムカードを入れると、ドイツでのルーターとして使えるということで購入したが、こちらは、まだ機能していない。
 電話にふりまわされ、黄昏のsuche Karte に間に合わず、最後だけでも見れたらと思い、2幕後の休憩時間に会場まで行ったが、この日は敗退した。
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Regensburg から Sinzing へ [ドイツ]

 レーゲンスブルクの友人一家が、郊外のズィンツィングへ引っ越しちょうど一年、いいところだから、のんびりと遊びにくるよう言われていたが、日程の都合で、ニュルンベルク空港から直行し、一泊だけさせてもらった。
 意外と現地でも知られていないが、ここは、レーゲンスブルク中央駅から、Sバーンで二駅8分、以前の住まいより、駅までの時間は短い。ドナウ川沿いの村の風景が広がっていて、家は7DK、一部屋ずつが、とても広く、なのに家賃は格安とのこと。私としては、毎年洪水の被害が出るような場所へ越すなんて、どうなのかと思っていたが、新しく堤防が出来て、家の地下には出水を溜める専用の地下室が備わっているからと説明された。昨年引っ越して間もなく、洪水があったそうだ。ドナウ川沿いを散歩してみると、とても気持ち良く、堤防外は畑だった。彼らも庭に畑を作っており、カボチャとトマトが実っていた。週末はかなりの人がドナウ川に泳ぎに来るそうだ。
 ご近所とも皆さん親しく付き合っており、居心地よく、毎日がちょっとした休暇の気分とのこと。以前は渡し船があり、大きな漁師さんの館だったそうで、いわば、各部屋ドナウviewだ。
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この高さまで水が来た
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はめ込み式の堤防
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出水を溜める地下室
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小さな市役所
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近所のピザ家さんのビアガーデン
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