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Leubald ワーグナーの最初の演劇 [演劇]

 ワーグナーが13~15才の時に書いた、最初の劇で、ほとんど上演されていない。Steingraeber の Barockgarten とはどこだろうと思ったら、中庭での野外公演だった。
 ロイバルトが次々人を殺してしまうという、非道な話だが、ここでは喜劇仕立てで、登場人物のキャラクターが、とてもはっきりしており、分かり安く、安心して笑える雰囲気だった。時代設定も衣装も古めかしく、どんな場面も、本当によく、庭の風景と調和していたと思う。使った道具は、居酒屋風の木製のテーブルと椅子、ロイバルトが殺人に使う刀、小道具の石くらいだ。魔女の化粧と杖は、とても良くできていた。役者と客席との距離が50cmぐらいまで近づき、激しく走り回るので、舞台の中心になっている、庭の高い木からすももくらいの大きさの果実が、ポトポト落ちてきて、当たったら怪我しそうなくらい、緊迫感があり、役者の体力に拍手を送りたい場面もあった。
 背後にワーグナーの音楽が使われ、ドアをあけはなした、屋内のピアノで、それぞれの場面に合った音楽が演奏される。それだけでも、心地がよい。途中から、ロイバルトの剣が、ジークフリートのノートゥングのような大きいものになり、ハムレットとともにジークフリートとイメージがダブってくる。
 最後恋人のAdelaideも刺してしまうが、その死を眠りに重ねて、彼女の死によって、眠りという最高の魂の安らぎを得るという、救済の意味がこめられているようだった。幕切れの音楽は勿論、Liebestod 。20時開演で、上演時間90分、終わるころちょうど薄暗くなり、月も顔を出し、ワーグナーの余韻たっぷりの、夜の始まりだった。(G)
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高校生の三文オペラ [ドイツ]

 ギムナジウムの生徒が、ブレヒトの三文オペラをやるという記事を見つけ、行ってみた
 さすが演劇の国、若い人は多少早口なので、勿論全部は聞き取れないが、演技も役づくりも立派で、所々に、笑いネタを挟み、無料では申し訳ないくらい楽しかった。
 音楽は、ピアノ、フルート、クラリネット。ピアノがとても音楽的で、劇をすごくリードしている。他は、歌も楽器も調子っぱずれなのだが、そこがまた、気だるい雰囲気を作るので、いい感じだ。わざと、下手に歌っているのかもしれない。
 観客は、ほとんど身内。一緒になって喜んでいたら、あなたも子供が出演しているのかと聞かれてしまった。(G)
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 バイロイトの町の所々に出現した、ワーグナーのインフォメーション。これを読むと、少しずつ、ワーグナーのことがわかっていく。
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