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Fazil Say ピアノソロコンサート [コンサート]

 日本ではトルコ人ピアニスト・作曲家のファジル・サイが、既に有名だったとは知らず、何も予備知識なく、彼のピアノ演奏を聴き、彼の音の美しさ、エネルギー、創造性、芸術性とでもいうのだろうか、とてもピアニストだけで終わる人ではないと、驚嘆した。
 最初のアルバン・ベルクと、次のベートーヴェンでは、全く音色が変わる。体格が良いので、ピアノがものすごく鳴るのだが、急に小さくキラキラしたタッチになっても、音が、一切濁らない。かなり細かくペダルを踏んでいるが、とても雄大で、気球にでも乗って、地球の美しい自然をくまなく見てきたのではないだろうかと思うほど、自然界にある色々な音を聞かせてくれる。
 既に、ベートーヴェンで、独自のアレンジが入っており、チェリストでも、バッハをアレンジしてしまう人がいるので、そんなタイプかなと、まだ懐疑的要素はあった。ピアノに向かって、空いている方の手で拳を握り、指揮し、常に声を出して歌っているので、微妙な意見もあるが、表現力が無限大な気がする。ワーグナーとニーチェという自作の曲は、バイロイトに来るので、ここ2か月で作ったと、舞台で本人が話した。
 カーテンコールは、ひょうひょうとしており、特にニコッともしない。実はシュタットハレの大ホールが満員にならず、3階をクローズしたので、2階の一列目で聴くことができ、音色も響きも、よく分かった。思うに、Steingraeberのピアノも、相当良いのではないだろうか。Steinway よりも、重量に耐える頑強さと、高音の輝く響きは、シュタイングレーバーのホールで聴くときより、よくわかる。大ホールで、シュタイングレーバーのフリューゲルを聴いたのも、初めてだし、この逞しくて繊細な芸術家に、ふさわしい楽器ではないかと、妙なことを考えた。
 アンコールは、自分のアレンジまたは作曲した曲で、ピアノの中の弦を押さえてはじく、名前を忘れたが、そんな奏法もあった。譜面台は置かず(プログラム右端の写真のように)譜面はピアノの中に置く。
 アンコール最後は、ジャズ風の、パガニーニの変奏曲。ラフマニノフの変奏曲とも言えるくらい、ラフマニノフのイメージの上にまた新しい世界を築いたという連続性を感じ、もしかしたら、後生演奏されるヴァリエーションとして、残るかもしれないと思った。(G)
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Richard Wagner. Diario veneziano della sinfonia ritrovata.映画 [映像・放送]

 映画の前に Dr. Frank Piontekの公演が30分あった。ヴェネチアの日記では、初めてのヴェネチアが神話の世界のようだったと強調されていた。ゴンドラに揺られて、沢山のイメージがわき、トリスタン2幕のロマンチックな旋律は、ヴェネチアで得たらしい。
 映画内容はは、解説の通りで、出てくる写真は、URLと同じ。ヴェネチアのコンセルヴァトワールの生徒たちにより、 交響曲第一番が演奏されたとのこと。 最後に交響曲第一番が流れた。(上演一時間) 。ウィーンのムジークフェラインのように、ゴンドラで、ピアノが立てて運ばれる映像が印象的だ。
http://wagnerinvenice.com/
http://www.imdb.com/title/tt2630314/
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バイロイト音楽祭―ジークフリート [オペラ(海外)]

 まるで、ワーグナーがそうさせているかのように、音楽は、ワルキューレより、さらに深く雄大になり、大自然の前で、人が無抵抗になるときのような、自然にー対する畏れにも近い気持ちを呼び起こされた。 グリンデルヴァルトで、アイガー北壁に圧倒された時のことを思い出す。
 調子が気になっていたコッホも、この日が一番良く聞こえ、存在感があった。リヤンはジークフリートの経験は豊かで、3幕でへばることは無かったが、2幕の森の場面は余り歌えていなかったように感じた。セットが巨大なため、歌手がどこで歌っているのか認知できない時があるので、映像を使うのだろう。目障りなカメラマンは出て来なくなった。この調子で、来年はもっと、簡略化していくのではないだろうか。他のプロダクションのように。
 2幕以降の演出に、大ブーイングだった。見ていても訳が分からなかった。
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 ファンファーレは、下で聞くより、奏者の後ろ建物内で聞いた方が、音が散らず、上手く聞こえることを発見
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バイロイト音楽祭―ヴァルキューレ [オペラ(海外)]

 当日券に並び、4枚出た4人目で、パルケット15列目という、好みの席が回ってきた。 舞台はテキサスのモーテルから、旧ソ連 アゼルバイジャンへと変わった。相変わらず映像を出すスクリーンは登場するが、色々工夫がこらしてはある。舞台設定を説明する映像も流れる。後で調べたら、バクー油田の石油を掘る機械が3幕で、登場し、パイプラインや、鉄道など、かなりリアル。ラインゴルトのモーテルも、ガソリンスタンドがあり、車も動きとても具体的だ。
 座席の良さもあると思うが、ラインゴルトと打ってかわって、ヴァルキューレは、とても堂々した演奏となり、一幕の美しい場面は最高にピュアに、泣けるほど美しく、二幕の、ブリュンヒルデが、初めてジークムントの前に現れる場面も、情感たっぷりで、満足だった。勿論三幕の告別のシーンも、音楽が気持ちを正直に語っているようで、もう終わってしまうのかと、名残惜し気分だった。
 一つ気の毒に思ったのは、歌手が俳優並みの細かな演技を要求され、顔もアップで撮られるので、歌に集中できるのだろうかという点だ。それとも、あの映像は全部録画なのだろうか。カメラを敢えて使うということは、リアル映像なのかとも思い、良く分からない。
 今回高所恐怖症の歌手は、大変だと思う。実は二幕のカーテンコールで、ブリュンヒルデ役のフォスターにブーが出た。私は一応黄昏GPを聴いているので、まだ2幕だし気にならなかったが、上記のシーンで、大きな女性に梯子を降りてきて、柱に捕まって大事なシーンを歌わせるのは、どうなのだろうという気がする。勿論歌手も演技が要求されるのはわかるが、全員俳優並みだ。2幕では、先輩に花をもたせ、彼女は3幕で、本領発揮し、ブラボーを受けた。
 1幕主役のヨハンボータ、アニアカンペ二人とも、素晴らしかった。特にジークリンデの優しさのある声に、一番の拍手が集まった。ジークムントは、体型的に、演技するのは難しいが、歌は素晴らしく、最高水準の一幕だった。ヴォータンも、思えば細かな演技が歌に影響しているのかもしれない。
 これまで、色々見てきた各地の演出の中で、普通に舞台で見てきたものを出さず、個人が自由に想像する場面をカメラ映像で敢えて限定的に提供するという経過になってる。オイル(指環)を有する者が世界を支配するという方向で、話が進んでいくようだ。
 メルケル首相ご夫妻は、ラインゴルトも、ワルキューレもプライベートで、いらしているそうで、私もこの日、2mの距離でご夫妻のご尊顔を拝した。信じられない。
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バイロイト音楽祭―さまよえるオランダ人(初日) [オペラ(海外)]

 プレミエのチケットを持っている時に、赤絨毯の見物人になるのは、これで最後にしようと思う。今年は一列目の場所を取れたのに、非常識な東洋人学生グループ(日本人ではない)が、無理やり手すりを掴んで、体を隙間に入れてくるという力技に抵抗せねばならなかった。失礼だから手を放してと言っても無駄で、食い込んで来る手が二本になり、後ろから押され、肋骨が痛くなり、もう懲りた。
 オランダ人の座席は、パルケットの一番上の扉で端の方の席だったので、オケがかなり響いて、大きく聞こえた。歌が消されてしまう席があるのを体験し、値段にはそれなりの理由があると、納得した。
 新しく変わったと感じたところは、二幕の女性合唱のテンポを落とし、僅かな乱れも起きないよう、しっかりコントロールしたことと、二幕、三幕の、コーラス場面で、女の子や水夫という庶民の歌声を、オペレッタのような弾む音楽にしたような印象を受けた。勿論、イタオペのような、とてもロマンチックで美しいところに、さらに新しい要素が加わったような感じがした。
 先般のLiebesverbot が好評だったので、ちょっとやってみたのか、映画館で放映されるので、本当に美しい音を伝えるより、楽しい雰囲気を演出したのかな、など想像をめぐらすが、私としては、その日、その時提供された音楽を、素直に受け入れたい。(G)
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Das Rheingold 初日 [オペラ(海外)]

 Das Rheingold 初日、3枚のラインゴルトと2枚のジークフリートのチケットが出て、三番目の私は、ラインゴルトのみゲット、そそくさとその場を離れてしまったが、その後かなりの人がチケットを戻しにきて、チクルスを揃えた人もいたという。やはり、本番まで突入できる服装で、チケット争奪戦に参加せねばいけない。一番のフランス人は、朝6時、二番目のドイツ人は9時ごろ、私は10時に並び、15時半の窓口が開く時までに来たのは10人程度だった。
 席は、Mittelloge2列目に、3人並んで座り、その隣に、日本人の指揮者が見えた。この席、寸前に来たんじゃないのというようなことを言われた。
 ロジェは、パルケットより、少し音が籠るのではないかと思う。当然ながら、ギャラリー席より、音量は小さく聞こえる。でも、ペトレンコの音は黄昏の印象と同じくとても明るく軽やかだった。黄昏で、ひとつだけ気になる、音階をかけ上がるパッセージが、初めてだと感じたのだが、ラインゴルトでは、至るところに現れ、そういえば、モーツァルトでこのかけ上がる感じを良く聞いたのだと思い出した。
 ワーグナーが軽快とは何事ぞという意見もあると思うが、ペトレンコの軽快さは、よくあるスキップのリズムでなく、本当に綿密で厳正なのに軽く、しかも音が透明で明るいのが特長だと思う。やっぱり、人柄なのだろうか。巨人族のあたりは、もっと重い方が普通だと思うが、この演出に、重たい音楽は合わないと思う。
 新聞に出ていた、金色に輝く4名の立派な方々の顔は、出てこなかった。ほとんど、モーテルの一室で起こっていることを、カメラでスクリーンに投影する手法。あんな狭いところに、あえて、全員押し込んで、カメラを回すなら、余分なセットを省略しても、実際に動く人間を見せたらいいのではないかという気もするが、あのような、普通のセットもノスタルジーがあって良いのかもしれない。カメラを使う演出はどこかのパルジファルだったか、見たような気がする。黄昏も、何ヵ所は、大写しでスクリーンを使う場面はあり、それは特に違和感がなかった。ラインのプールも、使い方は違うが、シュトゥトゥガルトを連想する。
 カーテンコールで、なかなか指揮者が出て来なかった。ただ着替えにてまどっていただけならよいけれど、オケの皆さんのおかげですという、ジェスチャーで、胸を押さえていた。当日券に並んだ左右の男性は、ブラボーを叫び続けていた。指揮者の先生から、お疲れ様でしたと言われてしまったが、お気に召さなかったのだろうか。
 歌手が目立たない舞台という気もするが、ヴォータン役のコッホは、ちょっと弱い感じで、ファーゾルト役のグロイスベックが、タンホイザーのヘルマン方伯を聴いて以来、よい印象で聴いている。プログラムはチクルスで一冊。
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バイロイト音楽祭開幕 [オペラ(海外)]

 メルケル首相が、開演7分前に到着。何時もはかなり歩き回ってくれるのに、すぐに建物内に入ってしまい、写真を取れなかった。
 その代わりに••••
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バイロイト音楽祭―Götterdämmerungゲネプロ [オペラ(海外)]

 席が一番上のギャラリー4列目なので、細かい音の粒は聞き取れないが、響きがとても明るく、軽やかで、あちらこちらにぱっと花が咲くような、一小節ずつ十分考えて尽くされた音楽だと感じた。 音楽が物語ってくれるので、つい目を閉じて音楽に集中したくなる。ペトレンコの指揮は、ベルリンのコミシェオパーでも、どんな舞台演出であっても、気にならないほど、いつも音楽の方が優っていたが、バイロイトでも、同じ印象だった。ティレーマンのようなうねりとは違い、さらさらといつも浅瀬を流れているような気分を保ちながら、深い淵が頻繁にやってくる。物凄く丁寧な演奏なので、この音楽を特に好きでない人には、苦行になるかもしれない。暑かったせいもあるが、1幕の間に、ギャラリー席から、3人バタバタと出ていき、幕が進むごとに、空席が増えた。
 主役の二人にはもう少し要求したい気がするが、他のノルンや、ヴァルトラウネ、ギービヒ一族、合唱も皆良かった。演出は、廻り舞台だが特に音はたてない(最上階までは聞こえなかった)ので、音楽を邪魔することはないが、個人的に動く映像にはどうしても気をとられてしまうので、目をつぶって音楽の方を聴いた。
 バイロイトで初めてリングを聴いた貴重な体験だったが、やはり、全曲聴いてみたい。できればパルケットで。
 舞台装置はシュトゥトゥガルトをちょっと、連想してしまう感じ。(G)
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開幕2日前 [ドイツ]

 開幕3日前に、祝祭劇場に行ってみたら、東側のレストラン シュタイゲンベルガー前の入り口近くにまで、ワーグナーの人形が押し寄せていた。台を外したのか、外れたのか、芝生で腕立て伏せするワーグナーを写真に収めている人もいた。
 7/22のkurierに、指輪の演出家Castorf と、ブリュンヒルデ役のフォスターのインタビューが載っている。演出家は今現在のリングを演出するとのこと。フォスターは以前助産婦さん、今は子供とドイツで暮らし、ご主人はずっとイギリスとのこと。初めは言葉にもずいぶん苦労されたようだ。
 7/23のKurierには、見開きで、指輪の舞台写真が掲載された。DDRが舞台らしい。指環の価値はこんにちの石油に匹敵すると、演出家の言。ラインゴルトでは、黄金に輝く石油採掘だろうか。実はこれらの写真来年のカレンダーの写真で、7/15から、発売されているとのこと。
 ワルキューレのゲネプロは非公開だったとのこと。何か驚くような仕掛けがあるのかもしれない。
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日曜日朝の散歩 [ドイツ]

 Hofgarten で、朝10:15から、バイロイトのオケの演奏があると言うので、行ってみたら、以前聴いた市民オケだった。まだステリハ中で、お客さんたちは、並べられた椅子を、どんどん木陰に移動させ、自分の場所を確保している。
 近くから見て、オケにはお年寄りが多かったことを知った。でも弦楽器のお年寄りは、結構指が回っている。オケの音程は?なので、ステリハだけ聴きその場を立って、Hofgarten の中を散歩した。今年初めて、wahnfriedの正面へ行き、お墓参りもした。建物は工事の册で囲まれているが、お墓周りのスペースは確保されている。
 一回りして戻ってくると、オケの音が聞こえてきた。離れた公園のベンチに座って聞いている人もいるが、私としては立ち止まらずに風に吹かれながら、何処からか聞こえてくる程度で丁度よかった。綺麗なお花と緑一杯の景色の中でのコンサートは羨ましい。(G)
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 金曜日から、町の中心のマキシミリアン通りで、アフリカーカリブのお祭りをやっている。金曜夜に通りかかったら、生バンドが歌っていて、人が一杯だった。さすがに日曜日午前の人出は少ない。
 毎日天気がよく、直射日光を浴びると、ジリジリ肌が痛む。でも木陰は本当に気持ちがよく、涼しい風が吹いて、すぐに汗も乾き、理想的な夏だ。
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Leubald ワーグナーの最初の演劇 [演劇]

 ワーグナーが13~15才の時に書いた、最初の劇で、ほとんど上演されていない。Steingraeber の Barockgarten とはどこだろうと思ったら、中庭での野外公演だった。
 ロイバルトが次々人を殺してしまうという、非道な話だが、ここでは喜劇仕立てで、登場人物のキャラクターが、とてもはっきりしており、分かり安く、安心して笑える雰囲気だった。時代設定も衣装も古めかしく、どんな場面も、本当によく、庭の風景と調和していたと思う。使った道具は、居酒屋風の木製のテーブルと椅子、ロイバルトが殺人に使う刀、小道具の石くらいだ。魔女の化粧と杖は、とても良くできていた。役者と客席との距離が50cmぐらいまで近づき、激しく走り回るので、舞台の中心になっている、庭の高い木からすももくらいの大きさの果実が、ポトポト落ちてきて、当たったら怪我しそうなくらい、緊迫感があり、役者の体力に拍手を送りたい場面もあった。
 背後にワーグナーの音楽が使われ、ドアをあけはなした、屋内のピアノで、それぞれの場面に合った音楽が演奏される。それだけでも、心地がよい。途中から、ロイバルトの剣が、ジークフリートのノートゥングのような大きいものになり、ハムレットとともにジークフリートとイメージがダブってくる。
 最後恋人のAdelaideも刺してしまうが、その死を眠りに重ねて、彼女の死によって、眠りという最高の魂の安らぎを得るという、救済の意味がこめられているようだった。幕切れの音楽は勿論、Liebestod 。20時開演で、上演時間90分、終わるころちょうど薄暗くなり、月も顔を出し、ワーグナーの余韻たっぷりの、夜の始まりだった。(G)
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高校生の三文オペラ [ドイツ]

 ギムナジウムの生徒が、ブレヒトの三文オペラをやるという記事を見つけ、行ってみた
 さすが演劇の国、若い人は多少早口なので、勿論全部は聞き取れないが、演技も役づくりも立派で、所々に、笑いネタを挟み、無料では申し訳ないくらい楽しかった。
 音楽は、ピアノ、フルート、クラリネット。ピアノがとても音楽的で、劇をすごくリードしている。他は、歌も楽器も調子っぱずれなのだが、そこがまた、気だるい雰囲気を作るので、いい感じだ。わざと、下手に歌っているのかもしれない。
 観客は、ほとんど身内。一緒になって喜んでいたら、あなたも子供が出演しているのかと聞かれてしまった。(G)
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 バイロイトの町の所々に出現した、ワーグナーのインフォメーション。これを読むと、少しずつ、ワーグナーのことがわかっていく。
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ワーグナー関係の展示始まる [ドイツ]

 ワーグナー関係の各種展示会が始まるので行ってみた。
1.市立図書館 で主にパリのPau Boulet氏(1884-1971)のコレクション(~8/27)
パリで初めてタンホイザーを仏語訳したワグネリアンの記事や、オペラを題材にしたスケッチなどがある。
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2.Opern Str. の Sparkasse で、切手、ハガキのコレクション(~8/17)
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3.市役所で、トーマス・マンの熱烈な記述(~8/28)
音楽を聞きながら、トーマス・マンの熱烈な言葉が聞ける。楽譜の展示も少しある。

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Wagnerの像 [ドイツ]

 火曜に置き始められた、ワーグナーの人形が、二日間で凄い勢いで増殖し、祝祭劇場に向かう道路の両側で、両手を広げてお客様をお迎えし、またお見送りしている。高さが1m位、よちよち走る幼児と同じくらい背丈なので、子供たちは大喜びで、周囲を駆け回っている。子供のうちに、ワーグナーは友達だよと、印象づけようという戦略か。プラスチック製で、販売もしていると教えてもらった。庭に、ディズニーの小人と並べて、ワーグナーを置くのもいいかもしれない。結構売れるのではないだろうか。町の中に、工房も出来て、大きなRussと、小さなワーグナーが並んでいる。(G)
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Ottmar Hoers は、2004年に Russ(犬)を沢山作って、町中に置いたとのこと、ワーグナーは第二弾、Gartenzwergeには、良いサイズかもそれない。
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http://www.maisenbacher-art.com/
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開幕近づく [ドイツ]

 週が改まって、町の中心にワーグナーの赤い旗が沢山立った。昨年から見覚えのあるデザインなので、もう使い古されてしまったのかと思ったら、これからが出番だった。市役所の歩道には、Wマークが沢山印刷されている。インフォメーションセンターの前に、犬も戻ってきた。
 火曜日には、祝祭劇場の周囲に、沢山の小さなワーグナーの像が置かれた。ちょうど設置中で、トラックから、一体ずつ運び出し、ヴァルハララウンジの方まで、担いでいく。暑い中、ご苦労様です。
 陶磁器工場のワルキューレでは、今年は特別に、ワーグナーに関係したデザインのカップなど、作っている。(G)
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Wagnerと愛犬Russ
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Liebesverbot 恋はご法度―Oberfrankenhalle [オペラ(海外)]

 オーバーフランケンハレの最後の演目、三回目のLiebesverbotの公演を見た。指揮はトリンクス。序曲が始まると、すぐさま前日のティーレマンの音楽がよみがえり、彼だったら、ここはもっと歌うだろうろか、もっと躍動的にリズムだろうとか、弦楽器にがさがさ弾かせはしないだろうとか、頭の中で、ティーレマンの音を勝手に想像しながら聴いた。円熟期を迎えたティーレマンと、将来有望とされている若い指揮者と、比べる意味はないが、あれだけオケとコーラスがずれると、誰のせいなのか、追及したくもなる。
 休憩後の方が、音楽が生き生きしてきて、難しい重唱とは、かなり練習したのだと強調するかのように、自信をもって、邁進していた。
 席は前日より舞台に近く、オケの音が大きく聞こえ、歌をかきけすこともあった。ティーレマンは、絶対に歌を消すこともなく、歌いずらいところを、音楽を優先させ、歌詞を疎かにするようなことは無い。
 この作品を、オペレッタとして見るなら、皮肉を込めた筋書きや、隙間なく敷き詰められ、紡ぎまた出される音楽も、隅々までとても充実していて、素晴らしいと思う。初期三部作は、ワーグナーが作曲したと知らなければ、かなり感動する音楽だと思う。でも本人が祝祭劇場での上演を禁止した心の内も想像できる。たどり着くところは、ワーグナーの音楽は素晴らしいということ。(G)
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宿に戻ると、ジャズフェスティバルも最高潮、奥さんに促され、外で食事した。
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Rienzi ティーレマン ーオーバーフランケンハレ [オペラ(海外)]

 最終回のリエンチ公演を聞いた。シルマーの妖精と比べてよいものかどうか、ティーレマンのRienzi は、数段素晴らしかった。席はほとんど同じ、周囲の体育館観覧席だが、オケピットのような音に聞こえ、絶対に歌を邪魔しない。急いでいない軽快さが、他に類が無いと思う。ピット両端で、音がずれて聞こえることも無かった。休憩時間に、オケピットを見に行ったら、体育館平面に、1m高さ位の囲いをつくり、中は普通のオケのステージと同じくらい、十分な広さだった。
 ティーレマンは、音に対する要求が、ものすごくハッキリしていて、一つの音が生まれて消えるまで、スコア上の全ての音を思うがままに支配し、ミスマッチながら、日本語では、音に"君臨"しているという重みがある。自分はアマチュアだが、オケ側の立場としても、細かく音のイメージをコントロールしてくる指揮者にたまに出合うと、目から鱗が、、、という経験することがある。一度、ティーレマンが、ベルリンで、音大生のプラ1を指導する公開練習を見たが、ほとんど、魔術のように、一瞬の間を教えるだけで、ティーレマンの音になった。でも、ティーレマンは、やはりワーグナーの表現力が特に違うと感じる。今絶好調のティーレマンの指揮で、全曲聴いてみたいものだ。現時点では、無条件に、ティーレマンのワーグナーの虜になっている。(G)
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St.Georgen swiingt ジャズフェスティバル [ドイツ]

 St.Georgen のジャズフェスティバルで、日曜日、Ordenkirche の Gospel Gottesdienst に行った。以前一度だけ、ニューヨークの本格的 Gospel Gottesdienst に連れて行ってもらったことがあるが、ドイツの田舎まで来てくれる、ドイツではけっこう有名らしい、"Joy in Belief"というグループはどんなものか、興味津々だった。
 ソリストの女性は、ニューヨークの"Glory Gospel Singets"のソリストに影響を受けたそうだ。昨今は、プロテスタントの日曜礼拝で、ポピュラーな曲も歌ったりする。この日も、あくまで、礼拝の一部で、お説教と交互に歌われる、かなりおとなしいGospel だった。ニューヨークのように、夢中になって体を動かすようなことはない。
 ところが、礼拝修了後、それでは、本格的に、黒人のGospel を歌っていいですか?という挨拶で、雰囲気は一変、ノリノリのコンサート会場に一変し、2曲歌ってくれた。Odenkircheのコンサートは初めてだが、バルコニーの3階席で、反対側のオルガン奏者も見え、コンサート会場としても、なかなか、良い条件だと思う。(G)
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 土曜日開演前のランチに、演奏付きの特別ご招待があったようだ。その場にいたので、聞かせてもらった。昨年より、若干規模は縮小されている感じだが、新しく、子供用の広場が出来、入場料は二日間有効の値段になった。
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各国の事情 [ドイツ]

 授業2週目から、イスラエルとパレスチナの男性ジャーナリストが、ドイツ語の研修に来た。一応仲良くしているようだ。
 休み時間の何気ない会話が、結構おもしろい。食べ物の話になり、イスラエル人が、ドイツのアボガドは、高くてまずいという。すると、ポーランド人は、一度ポーランドで食べたことがあるが、別に二度と口にしたいと思わないと。すると、イスラエル人は、自分たちは、アボガドで育ったんだと。
 プライヴェートなパーティー事情について、日本的にいうと、所謂宴会だと思うが、イランは本当に禁酒の国で、すぐに警察が来るそうだ。でも、たんまりお金を払えば、見逃してくれると。公共のホテルもアルコールご法度だそうだ。パレスチナでは、6都市でのみ、アルコールが売られており、ホテルでは提供しているとのこと。
 ポーランドの大学のある都市では、年度末の6月から、新年度が始まる10月までの間、持ち回りで、毎週どこかの大学で、パーティーが開かれるそうだ。勿論学生は無料。(G)
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バイロイトの町で [ドイツ]

 今年は、Wagner生誕200年だけでなく、バイロイトでは、小説家Jean Paul の生誕250年記念の年でもあり、書店、図書館などでは、大きく取り上げられている。
 一年間様々なプログラムに併記されていた、Da steckt Wagner drin! のキャッチコピーも、そろそろ役目を終えたかと思っていたら、突然、骨董品のお店に旗が立った。一番ピッタリくるシチュエーションではないかと、微笑ましい。
 インフォメーションセンターの前のベンチにワーグナーが座っており、一緒に写真を撮ることができる。先日までベンチの左側に、ワーグナーの愛犬も鎮座していたのだが、鎖だけが残り、犬が居なくなった。盗まれたのかと思いきや、建物内部のチケット売り場の前に移されていた。何かいたずらでもされたのだろうか。ワーグナーの隣に座り、写真を撮っている人を、まだ見たことがない。(G)
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Die Feen新聞批評 [ドイツ語]

 また図書館でKurierを見てきた。バイロイトの新聞は、やはりバイロイトで、初めて初期三部作を上演する意味にこだわる。ライプチヒはワーグナーの生まれた場所なので、共同制作のパートナーとして選ばれたことに、違和感はない。でも筆者は、会場が体育館で、演出付きの上演が不可能と決まった時点で、企画は不適格ではなかったかと言う。妖精は、ライトモティーフがまだ無く、後の作品をほのめかす要素が隠されていて、内容を理解するのが難しいと。
 祝祭劇場では、字幕は技術的にも困難で、元々ワーグナーが、舞台に集中して欲しいという考えで、採用されない。でも、滅多に上演されない、しかも演奏会形式の妖精に、歌詞があってもいいじゃないかと。他の2作品ほど、ハッキリした批評はないが、再演があるかどうかと言いつつ、興味はすでに、2週間後のバイロイト音楽祭に向いているようだ。(G)
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Rienzi, Liebesverbot 新聞批評 [ドイツ語]

 Kurier紙の批評を、図書館で見てきた。Zinneckerという人の記事だが、Rienziの方は、シュテークマンの演出がぱっとしないらしい。本来情熱的なオペラであるはずなのに。そもそも今年、あの体育館で新演出で公演すること自体、制約があって、否定的だ。
 一方、Liebesverbotの方は、テーマがはっきりしており、カーニヴァルの仮面舞踏会になっていて、そのまま楽しめ、こちらは評価している。(G)
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オーバーフランケンハレへの近道発見
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妖精Die Feen―Oberfrankenhalle [オペラ(海外)]

 バイロイト祝祭劇場で公演しないとワーグナーが定めた、Fruehwerke (初期三部作)が、今年オーバーフランケンハレという体育館で演奏される。オケも合唱も、ライプツィヒゲヴァントハウス、今日はDie Feenの一回目、指揮者は、ウルフ• シルマー。既に、Rienzi, Das Liebes Verbot は、第一回目の公演は終了している。
 妖精は、演奏会形式だが、ライプツィヒでは、舞台付きですでに公演しているので、十分慣れている感じだった。ライプツィヒ歌劇場は、横幅が広く奥行きが短い。この体育館で、どのように音響を調整したのかわからないが、一番安い端の席でも、意外と音がよく、不満はなかった。ただ、オケが、横に広がっているため、下手のホルンと上手のティンパニーに時間差が生じ、はっきりしたリズムを打つので、その点だけ、ちょっと残念だった。
 音楽自体は、3幕がかなり盛り上がり、ローエングリンのファンファーレ、激しい打楽器の音はオランダ人とイメージなどがわいてくる。帰り道は、なぜかタンホイザー、夕星の歌のメロディを口ずさんでいた。二十歳のワーグナー作品の中に既に、色んな試みが潜んでいるということか。
 歌手は、アーダ役Elisabet Strid が絶好調で、アリアンダル役Arnord Bezuyenは、初めから声量がないと思ったら、最後高い声が出なかった。調子悪いけれど頑張るというアナウンスは、特に無かったが、体育館でご苦労様と、同情的したい気になる。(G)
プログラムは3演目いっしょ10euro
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スポーツパークなので、スケートリンク、プールもある
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Prf. Dr. 75歳の誕生パーティー [ドイツ]

 Prf. Dr. の75歳の誕生パーティーが本人に内緒で計画されていた。この季節お天気がよければ、普通は自宅の庭で開くのだが、75歳は、80歳前の大事な節目でもあり、家族が特別なお祝いを企画したのだ。
 友人のよしみで、シュタイングレーバーの、カンマームジークザールを使わせてもらい、料理持ち込みで、スペイン産イベリコ豚の生ハムのプレゼントもあり、豪華で、気のおけないパーティーとなった。当人は、元バイロイト大学、生物学のPrf.Dr.だが、絵を描き、作詞作曲して、ギターの弾き語りをし、バスクラも吹き、お料理上手、自転車でどこまでも旅し、人生を満喫している。ご子息は、40歳ジャズピアニスト。普段離れているので、是非共演の機会を提供したいという、周囲の、思いが実った。
 準備された方々の、温かくて深い思いを感じる。ドイツ人に限らず、バイロイトで生活している日本人の方々に会うと、どこからこんなエネルギーが湧いてくるのだろうと、不思議なほど、元気で生き生きしている。何だか羨ましい。(G)
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バイロイト音楽祭ーさまよえるオランダ人Hauptprobe [オペラ(海外)]

 オランダ人のHauptprobe、最初の舞台つきオケ合わせを見ることができた。オランダ人は昨年のプレミエで、演出はあまり評判がよろしくなかったが、今年は手直しされて、タンホイザーの時も感じたが、二年目に、演出が簡素化されて、分かりやすくなった気がする。視覚的にも落ち着いた。舞台は、何度か見ると馴染んでくるものだ。ティーレマンのオランダ人は、本当に美しいところが際立って聞こえる。舞台と指揮者のモニターと、両方見ながら、全身で祝祭劇場の音を浴び、バイロイトに来たんだという幸福感を味わった。
 指揮台の横に、電話があり、指揮しながら客席の助手の人なのか、時々やり取りしている。個人的印象だが、エリックのテノールがかなり派手で、イタオペのような感じだった。ユンは去年より、風格が出た感じで、今年のゼンタの方がスッキリ、優しい声で、他の歌手も全員本番のように歌い上げていたと思う。このレヴェルの本番はいくらでもある。本番までに、もっと、もっと完璧になるのだろう。(G)
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未だに工事中のヴァンフリート
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町は7/5~7バイロイト市民のお祭り、Buergerfestで賑わっており、皆ビールを飲んでいる。天気も最高。
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ドイツ語のクラス [ドイツ語]

 以前、レーゲンスブルクのドイツ語学校に、10年連続して、アメリカから毎年2週間だけ、ドイツ語を習いに来ているという男性がいた。当時年に2週間だけ学ぶ意味がわからなかったが、今自分のしていることがそれに近づきつつある。バイロイトに来た時だけ、ドイツ語を学ぶという怠惰なモティヴェーションも、最早、恥ずかしいとも思わず授業を受けている。
 今年のクラスの生徒は、8人、私と一緒に3週間だけ来たヤルダは、イラン生まれ、家族とカナダに引っ越し、シカゴの私学で、生物化学を勉強している。年間5万ドルかかるので、学費無料のドイツの大学で、医学を学びたいとのこと。そのために、ドイツ語の資格試験が必要なのだ。今はKulmbach の知り合いの家に住み、毎日通ってくる。バス代が片道4ユーロ以上だと言ったら、車で来ている他のクラスの人を紹介してもらい、4人乗り合いで、来られることになった。この女性は、話していて、とても頭のいい人だとわかる。理路整然として、常識もあり、何でも一度聞くと完璧に頭に入る。
 ポーランド人28歳主婦スザンナは、自国で情報科学のマスターを取っており、10年連れ添ったご主人は、ドイツの大学を出ている。彼女ももう一度、ドイツの大学で勉強したいので、この二人のモティヴェーションはとても高く、ドイツ語にもごまかしがない。スザンナは納得するまで質問するタイプ。そもそもクラスにバイロイト音楽祭を知っている人はいなかったが、その後、スザンナは興味を持ったようで、なぜチケットが買えないのか、10年かかる訳とか、細かく聞いてきた。一生懸命私も説明したが、私の説明が下手なのかしらと言うと、隣でヤルダが、分かるよと笑いながら加勢してくれた。
 スザンナは4月からここへ通っており、韓国人のホーキョンと仲が良い。他に韓国人仲良し3人組がおり、3人組の一人は、既に日本で2年間日本語学校に通っており、日本人のように話す。日本は物価が高いので、ドイツ語も勉強し、貿易関係の仕事に就きたいと。他の二人はどう見ても無邪気な交換留学生だ。韓国人は、授業中になぜ母国語を話したがるのだろう。もう一人、素敵な日本人がいる。日本に来ていたドイツ人と結婚し2年日本で暮らしたあと、一緒にバイロイトに来た。ご主人は日本語が上手で、家でも日本語で話しているそうだ。
 先生は二人。人それぞれ固有のテンポがあり、去年と同じトルコ人の先生は、評判が余り良くない。すごくのんびりしていて、"間"が長い。だから韓国人がペチャクチャ始めるのではないだろうか。それに、よその国のことを、あまり知らないので、独自の物の見方を、授業中に留学生に話すのは、どうなのだろうと、今年もやはり違和感がある。もう一人厳しい方の若い女性の先生は、とても評判がよい。間髪入れず、質問して来るので、皆授業中気を抜く瞬間はなく、常に集中している。私も何年ぶりかで、先生らしい先生に出会った。生徒も先生も、時間潰しで来ている人と、真剣勝負で来ている人と二分される。(G)
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バイロイト到着 [ドイツ]

 日曜日にバイロイト着、今年も、いつもの民宿に泊まっている。市内は相変わらず工事中が多い。いよいよ週末より、初期3部作開幕だ。(G)
仮囲い
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宿のワンちゃんDSC03297.JPGDSC03302.JPG
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マリオネットテアター タンホイザー OPERIA [演劇]

 バイロイトのマリオネットテアターの今年の演目は、タンホイザー。
 この日、東日本大震災で、住まいをなくした、岩手の身障者の子どもたちのための、チャリティー公演があり、私も参加させてもらった。
 人形も勿論、よくできているが、使われたCDが素晴らしい。バレンボイム指揮、ベルリンシュターツオパーの演奏で、ザイフェルトがタンホイザー、ヴェーヌスがヴァルトラウトマイアー、ルネパペ、ハンプソンなど、皆声が若々しく、私はまだ、ワーグナーを聴いていない頃の演奏で、とても感動してしまった。勿論カットして、半分位になっているが、PAも素晴らしいので、全曲聴きたいという衝動に駆られる。押し寄せる波のような音楽の起伏が、「心を鷲掴みにする」という言葉が当てはまる気がする。当然今のバレンボイムより、ずっと若々しく感じられ、何故か羨ましい気がする。
 休憩時間には、飲み物と美味しいちょっとしたものが出るので、気持ちもお腹も満たされ、とても楽しいところだ。祝祭期間にも公演はあるので、是非覗いて下さい。(G)
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