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シュターツカペレ・ベルリン-メータ・マーラー3番 [コンサート]

 ベルリン最後の晩は、コンツェルトハウスでメータ指揮、ベルリンシュターツカペレのマーラーの3番を聴いた。前の晩はフィルハーモニーでの演奏だったが、コンツェルトハウスの方を選んだ。席は3階奥の角。2階奥が素晴らしいそうだが、取れなかった。でも一応、自分の上を音が通りすぎることなく、響きをキャッチできたのではないだろうか。
 改めて、楽譜通り演奏するだけでも、難しい曲だと痛感した。めったに生では聞けないが、凄く上手だった訳ではなく、あちこち綻びも裂け目もあった。
 メータは、歳とともに、痩せてきた。まずコンミスのVnの音色が、キンキンしているのが、個人的には、好きでなかった。8本(この日は9人)のホルンは圧巻、1楽章の最後、まず一回目素晴らしく盛り上がった。何となくあれ、ズレたかと思いながらも、音楽は躊躇なく進む。3楽章ポストホルンの長いソロは、初めはとても綺麗にだったが、段々とオケとの音程が乖離してきて、最後にはアマチュアオケのようになってしまった。各楽器ソロ三昧の中で、ホルンが一番安定しており、素晴らしかった。ダムラウのソロもコーラスもつつがなく終わり、最終楽章になると、音域のせいか、コンミスの音が太くなっていて、とても良い感じに鳴っていた。最後は、打楽器と金管、ホルンの皆さん、弦楽器も掻き消されることなく、猛烈に弾きまくり、大団円を迎えた。観客も大満足。カーテンコールで、ポストホルン奏者は楽器を持って出て来た。ちょっと照れていたのは、不本意な演奏だったからだろうか。
 ベルリンで3つのオケを聴いたわけだが、指揮者の違いもあり、目指すところが違っていて面白かった。もしベルリンフィルが、マーラー3番を演奏するなら、起伏ある完璧な演奏をするだろう。ドイチェシンフォニーオーケストラベルリンの常任指揮者ソヒエフなら、破綻を避け、きっちりと、客席が安心して、聞ける演奏をするのではないだろうか。シュターツカペレは、歌劇場オケ、まず各自が目一杯歌い、噛み合わなくとも、適度につじつまを合わせて進んでいく。凄い実力行使だ。他人に合わせるより、存分に個を表現することが優先されるようで、意志の強さ、我が儘さが、妙に愛しい。

Staatskapelle Berlin
Zubin Mehta Dirigent
Okka von der Damerau Alt
Damen des Staatsopernchores
Kinderchor der Staatsoper

Gustav Mahler
Sinfonie Nr. 3 d-Moll
DSC09712.JPG
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