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マイニンゲン雑感 [ドイツ]

 7月第一週の週末、マイニンゲンではスポーツイべントがあった。ドイツで一番活動的な町を目指し、競っている。オペラ開演前にも、デモンストレーションがあり、体を動かそうということで、座席から立ちあがったり、サッカースタジアムのウェーブのように、パルケット一列目から、3階に向かって波のパフォーマンスをやった。
 土曜日朝9時に、イヴェントスタート、帰り道ジョギング集団と行き合ったり、道路にネットが張られ、テニスコートになっていたり、かなり盛り上がりそうだった。果たして、目標達成できたのだろうか。(G)
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マイニンゲン歌劇場-恋愛禁制 [オペラ(海外)]

 マイニンゲンで恋愛禁制を観て、これでワーグナの妖精以降の全作品を、一応生で体験したことになる。ここでのdas Liebesverbot はシェークスピアのMass fuer Massをワーグナーがオペラにしたという扱いで上演されている。
 小さなオケで、チェロは4人、田舎の楽隊みたいなところが、この作品を初体験するには、むしろ適していたと思う。マイニンゲンに来たのは3回目で、やっぱり好きなんだと思う。どんなに道のりが遠くても来てしまう、魅力ある町だ。
 イタリアぽいブンチャカチャッチャの音楽に乗せて、テノールにドイツ語で歌わせてしまうのが楽しい。打楽器も効果的で、音楽として楽しめると思う。今日の指揮者は女性Elisa Gogou。
 舞台は、場面通りすっきりと、回り舞台と上下の空間移動で進んでいった。一つ気になったのは、舞台が回りながら歌うと、合唱がオケと大きくずれる。舞台裏に合唱指揮者がいるのか、モニターなのか、距離感の問題か、ここは改善して欲しい。或いは、アシスタントの指揮者だったからということもあるかもしれない。特に音楽に起伏があったわけではないが、音程、リズム、テンポを束ねて、収束へ導いた美しい指揮者だった。
 演出は、ワーグナーの政治参加意欲みたいなものが見えて、シェークスピアの中の人物像を越えて描いた、強い女性イザベラの救済を感じ取れる方向だなと思った。しかし、幕切れは、ショッキングだ。人が死なない話なのに、どうしてまたここでも殺人が起こるのか。意図するところは、プログラムに載っていたが、観客の入りが今一つの訳は、ここにあるのかもしれない。(G)
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ハンナシュヴァルツ マスタークラス [ドイツ]

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 バイロイトに着き、まず、7月のイヴェント冊子を開くと、何と、ハンナシュヴァルツのマスタークラスをシュタットハレでやっている。遅い昼食を中断し、急いで向かった。怪しい空模様と競争で、午後3時少し前に到着、聴講は無料なので、そっと入ると10人ほど人がいた。
 魔笛の夜の女王のレッスン中で、タイミングよく雷が鳴った。ハンナシュヴァルツの、ひきしまった声のめざすところを、指導してゆく。生徒が変わり、ブラームスの歌曲になると、言葉の意味にふさわしい声があることがわかった。誰に何を語るかが、大事なのだ。きわめつけは、クンドリが、パルジファルの母親のこと語る場面、これは厳しかった。ワーグナーを歌う生徒は、素直に"はい"とは言わない。違いがわからないなどと平然と言うので、会場の雰囲気が重苦しくなってくる。あなたは、どんなクンドリなのか、音楽と言葉だけで、この場面の言葉一つ一つの意味や、それを語らねないクンドリの気持ちまでも、表現せねばならないと、ハンナシュヴァルツ。例えばドレスデンの爆撃の悲惨さをイメージできるかとか、クンドリの昨今の人物像の演出を、どう思うかも聞かれた。あなたの考えを、全人格で表現しなさいという主旨だと思う。最後は、すごくよくなりましたということで終わり、やれやれだった。(G)
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バイエルン国立歌劇場ーヴァルキューレ [オペラ(海外)]

 ケント・ナガノのヴァルキューレを聞いた。 出だしのテンポは、自分の中でのイメージを越えてとても速かった。かといって、軽々しいという訳でもなく、クリアな音で、小走りに、美しいシュプールを描いて逃げているという感じだろうか。音楽が軽やかなら、歌手も同じ雰囲気が合うのだろう。
 フォークトの歌うジークムントは、ローエングリンと変わらない印象だった。でも役柄としては、ジークムントは感情を込めて語るわけで、その部分については、フォークトは、余り特徴が無い感じがする。ただ冷静に自分の声をチェックしているような、真面目な人なのだと思う。得意の高音域で美声を披露するところは、いつも本当にうっとりするが、語る場合は、聴き手を納得させる何かが必要なのだ。難しいことだ。ヴォータンのThomas J.Mayerも、エッセンでは気にならなかったが、かなり軽い声のバスだった。
 3幕冒頭、かなり長く感じるほど、ダンスが挿入され、ヴァルキューレの騎行を待ち構えていた聴衆から、ついにブーイングが出て、やがてweiter!の声、対抗する拍手など飛びかった。
 ヴァルキューレは、本当に台詞が多いなあと改めて実感した。サバサバして、あまり訴えるものを感じないのは、自分が黄昏れてきているせいだろうか。(G)
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レーゲンスブルク 小学校放課後学習 [ドイツ]

 友人のMilkaが働いている、ヴォルフガングシューレの放課後学習の様子を見に来て欲しいと言われ、喜んで訪問した。普段は担当の生徒が 12人いるそうだが、今日は4人、クロアチア、スロヴァキア、イラク、ドイツの子供だ。ここに来ている子供たちの家庭は複雑で、母がアルコール中毒、父が投獄中など、特別な家庭の子供たちだ。外国人の親の場合ほとんどドイツ語を話せず、子供を介して、意志疎通を図る。最初に親に渡す注意事項は、ドイツ語文法は気にせず、単語の最初と最後の文字だけ正確に書いてほしい、そうすれば、意志は伝わるからというメッセージだった。一見無邪気に見える、11-13歳の子供たちだったが、このうち二人は自閉症で、一人は、姉妹が全くドイツ語を話せず、家を出たまま、どこへ行ったかわからないと聞き、これは大変なことだと思った。
 私のことは、日本から来た友達で、質問があれば聞いていいですよ、と紹介された。教室にある本を読んでいると、30分くらいして、宿題を終えたクロアチアの13才の少年が側によってきて、中国と日本の違いを、強い調子で聞かれた。なぜか、いろんな国からの生徒がいるのに、教室にも、廊下にも世界地図がない。他の子たちも日本に興味あるらしく、集まってきたので、聞かれたことは、黒板に書いて説明した。地図、国旗、文字は昔中国から伝わったこと、漢字の意味がわかることはあるが、言葉は話せないと。筆と鉛筆どちらを使うのか、縦書きなのかという質問には、筆はカリグラフィで、本は、普通縦書きだが、日常の仕事、雑誌や、アルファベットが混ざる内容は、横書きが多いと一応答えた。
 モハメッドという名前の子は、"こんにちは"を知っていた。スロヴァキアの女の子からは、箸の使い方を教えて欲しいと鉛筆を2本差しだされたので、皆で持ってみた。ベルリンの寿司屋で、同時に100人の外国人が上手に箸を使っていた話をつけ加えた。
 次は、忍者、侍、芸者。芸者のイメージは間違っているようなので、芸はKunst者はPerson、踊りなどの芸を提供する女性だというと、ミルカももう一人の先生もいっしょに驚いていた。中国人、韓国人とは、外見が似ているので、言葉も分かると思われることがよくある。ともあれ、私の訪問が邪魔にはならず、彼らにも私にとっても、ポジティブな出来事となって良かった。(G)
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