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バイエルン国立歌劇場ーヴァルキューレ [オペラ(海外)]

 ケント・ナガノのヴァルキューレを聞いた。 出だしのテンポは、自分の中でのイメージを越えてとても速かった。かといって、軽々しいという訳でもなく、クリアな音で、小走りに、美しいシュプールを描いて逃げているという感じだろうか。音楽が軽やかなら、歌手も同じ雰囲気が合うのだろう。
 フォークトの歌うジークムントは、ローエングリンと変わらない印象だった。でも役柄としては、ジークムントは感情を込めて語るわけで、その部分については、フォークトは、余り特徴が無い感じがする。ただ冷静に自分の声をチェックしているような、真面目な人なのだと思う。得意の高音域で美声を披露するところは、いつも本当にうっとりするが、語る場合は、聴き手を納得させる何かが必要なのだ。難しいことだ。ヴォータンのThomas J.Mayerも、エッセンでは気にならなかったが、かなり軽い声のバスだった。
 3幕冒頭、かなり長く感じるほど、ダンスが挿入され、ヴァルキューレの騎行を待ち構えていた聴衆から、ついにブーイングが出て、やがてweiter!の声、対抗する拍手など飛びかった。
 ヴァルキューレは、本当に台詞が多いなあと改めて実感した。サバサバして、あまり訴えるものを感じないのは、自分が黄昏れてきているせいだろうか。(G)
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