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東京・春・音楽祭ーニュルンベルクのマイスタージンガー [オペラ(国内)]

 N響を指揮した後のインタヴューで、オケを褒めるゲスト指揮者をよく見るが、やはりどんな楽譜も正確に音にする技術が優れているのだろうと思う。リングやパルジファルに比べれば、N響にとって、ずっと身近なワーグナー作品で、演奏しやすいのだろうが、きちっとした演奏だった。指揮者ヴァイクレもバイロイトでマイスタージンガーを振っており、N響とはどんなコミュニケーションをとったのか興味深い。
 この日、弦楽器の冷静な演奏と、心かき乱される演奏との違いの一つを体感した。一番わかりやすいのが、ソロや主席の重奏のところだが、ティーレマンやバレンボイムで感じる、音の揺らぎは、一つの音の中に、どれだけの感情や、音楽が向う方向を表現させるか、音の密度ではないかと思う。メロディーラインの長い音の歌い方が、器楽曲とオペラでは違うようで、オペラでは楽器も声のように演奏してほしいという欲求が自然と生まれるのかもしれない。本番の指揮だけでは、音の揺らぎがどのように表現されるのかは、私にはわからないけれど。
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