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新国立劇場ー魔笛(楽日) [オペラ(国内)]

 新国立劇場でのみ、当日のZ券を販売するシステムになってから初めて、当日券の列に並んだ。いつもは発売日に地元のチケットぴあで、屋外に朝6時過ぎから、完全防備の出で立ちで、椅子持参で、震えながら並ぶ。それに比べると新国立劇場の環境は天国だ。何時に建物が開くのか、7時45分にはもう建物内にかなり長い列ができていた。席を立って劇場内のベンチで読書する人、テーブル席でくつろぐ人、これならどんなに早く来ても楽チンだ。出遅れた私たちの3人前で当日券は終わってしまい、帰るのかと思ったが、連れ合いがS券を買うという。まあたまには、売り上げに貢献しても良いかと正規チケットを購入し、楽日の魔笛を聴いた。
 何度かこのプロダクション見ているが、いつの間にかオール日本人キャストになっていた。ところどころ台詞に日本語が加わり、お客さんを飽きさせない工夫があり、演出を全部覚えているわけではないが、最後パパゲーノとパパゲーナの子供たちは出てこなかった。
 序曲が始まると、やけにカサカサと潤いの無い音だと思ったが、事故もほとんど無く進んでいった。
 ザラストロ役松位浩さんは、2008年にザールブリュッケンのトリンクス指揮ローエングリンでハインリヒ王を歌った人だった。端役はともかく、皆ドイツ語のジングシュピールのところも一生懸命演技していて、嬉しい気がした。タミーノ役望月哲也さんは、イタオペのような張った粘りのある声はとても良いが、早口なのか、個々の単語が団子になって聞こえる気がした。同日の夜、NHK教育の放送で、東フィルのグレの歌にも出ていて、やはり、言葉が聞き取りにくい印象だった。一般的にバスの方がテノールより言葉は聞き取りやすい。
 パミーナ役砂川涼子さんは、とても細身で非力かと思ったが、後へ行くほど調子を上げ、声量もあった。夜の女王安井陽子さんは台詞の時はかなり低い声で歌声とキャラクターが随分違う感じがした。とにかく、1階席なので、歌も言葉も良く聞こえた。会場は満席で、魔笛のプロダクションも人気演目に定着して何よりだ。
 演劇の方の公演が、役者が来ないとかで中止になったそうで、いっしょに朝から並んでいた方、心中お察しいたします。(G)
エスカレーターが完成していた。開演30分前ごろから動かしたようだ。到着した13時過ぎには、客は大分来ているのに動いていなかった。
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