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新国立劇場ーラインの黄金② [オペラ(国内)]

 初めてZ券に当選した。何故か第3希望日だ。貴重な土日公演日なのに、第1第2希望を合わせても32人に満たなかったということか?ラッキーだが、オケの練習をサボることになった。
 4階Lの舞台に向いている席では一番前の壁側の席で、下手側半分は見えない。ローゲのグールドが下手で歌うことが多く、ちょっとストレスあり。そのグールドがさすがの歌唱で、余裕の美声かつ見た目も貫録十分で、完全にヴォータンを食った感じ。この面子の中で頭抜けている。ただ、バイロイトのトリスタンと同じというか、全体の印象が被っている感あり。
 初日緊張と力みのあったフローとドンナーの日本人は、かなり普通になったし、席によるのかもしれないがオケのバランスも大分改善され、アルベリヒの高笑いもはっきり聞こえた。
 ただ、演出がつまらないというか何も無い。殆んどセットの無い広い空間を持て余し気味の歌手。と思えば、ニーベルハイムはかなり過剰でキッチュな造りで一貫性がない。ローゲやファーゾルトの性格付けなど、元の演出ではもっとはっきりしていたのだろうが、何せ古くてご本人もいない訳だし。一部の役の衣装がボクサーとか道化師とか消防士のコスプレになっているのも、意味があって本当は演技なりで表現しなければならないのだろうが、もう時代に合わないということか?
 アルベリヒの手首を切り落として指輪を奪ったり、妙にリアルな部分もあれば、最後のヴァルハラ入場の時間を持て余したような動きもあり、初演当時と違ってしまっているのだろうが残念だ。
 ヴァルキューレ以降が心配だが、骨格だけ残して、大幅に現代感覚を取り入れるよう改変した方が良いのでは?無理な話だが...(B)
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