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東京交響楽団ージョナサン・ノット「ルル」組曲他 [コンサート]

 考え抜かれた選曲のプログラムなのだろうと興味津々で臨んだコンサートは、初めて聞く「ワルシャワの生き残り」に、一番強烈に心を掴まれた気がする。「ルル」組曲は、もっと刺激的な演奏もあるし、期待していた緊張感まで到達しなかった。多分自分にまだ、ベルクにときめく感性がないのだろう。頭痛と目眩に翻弄される身を、つい、かばってしまい、神経が鈍感なのがわかる。
 誠実な指揮者というノットの印象は、変わらなかったが、ドイツレクイエムは、程々のエネルギーだったように聞こえた。合唱の人数の多さには驚いた。東響コーラスの合唱は、演目ごとに、オーディションで人選しているらしい。合唱団員募集のチラシも過去に見たことがあったが、実際そうと意識して聞いたことはなかった。アマチュアで暗譜の演奏は立派だと思う。
 もう5年以上前だが、パーヴォ・ヤルヴィ、hr交響楽団、スウェーデンの合唱で聞いたドイツレクイエムの印象がまだ残っており、少人数だが声量が豊かで、響きも綺麗、また冷静で没頭する熱演とでも言おうか、ベルリンフィルの路線を目指しているのか、マシンのようなオケに共感した。演奏は個々の指揮者の音楽表現と思えば、聴く側にも色々な好みがあって良いと思う。このところ、エネルギーをコントロールした、整然とした美しさを求めているようで、上手く自分の好みに出合えたときは、嬉しいものだ。
http://gruen.blog.so-net.ne.jp/2009-10-20-1
指揮:ジョナサン・ノット
ソプラノ:チェン・レイス
バス・バリトン&語り:クレシミル・ストラジャナッツ
混声合唱:東響コーラス
シェーンベルク:ワルシャワの生き残り 作品46 ~語り手、男声合唱と管弦楽のための
ベルク:「ルル」組曲
ブラームス:ドイツ・レクイエム 作品45
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