SSブログ

新国立劇場ーホフマン物語 [オペラ(国内)]

 2003年プレミエから5回目の上演、その三日目の公演へ行った。オケは過去4回は東フィルが担当し、今回初めて東京交響楽団だった。とはいえレパートリー公演としてもう少しレベルの高い舞台を期待していた。オケは最初の一音から、あれっどうかしたのかという音だった。私の耳のせいかもしれないが、オケのソロのメロディーは美しいのに、Tutti 部分は音ががさついており、本当は透明感のある流れる音楽のはずなのに、終始濁った音色に聞こえた。
 歌の方は、重唱場面はよく練習してあったが、ソロの場面では、日本人の配役が十分物語を語りきれないレベルで、場面ごとに気になった。コロナ禍の時、あれほど情熱を見せてくれた新国立劇場が、いつの間にかコロナ前の未完成公演という日常に戻ってしまったのか。それほど仕事が忙しくなったのなら、それは喜ばしいことだが、再びレベルダウンせざるを得ないなら問題だ。これからチケットも値上がりするし、演目を絞るのは結構だが、ホフマン物語の作品としての価値は分からないが、舞台が綺麗だと思うので、是非残して頂きたいものだ。
 今回のホフマン役は、アメリカ人だが鼻母音が得意のようで、ルックスもよく声量もあった。でも、かつてフォークトが歌った時の様な華やかさは感じなかった。バス•バリトンのシリンスの方が声に潤いがありっていいなと思い、後で気づけば、2022年バイロイトでヴォータン役だった。かつて新国立劇場でアムフォルタスも歌っていた。
【指 揮】マルコ・レトーニャ
【演出・美術・照明】フィリップ・アルロー
【ホフマン】レオナルド・カパルボ
【ニクラウス/ミューズ】小林由佳
【オランピア】安井陽子
【アントニア】木下美穂子
【ジュリエッタ】大隅智佳子
【リンドルフ/コッペリウス/ミラクル博士/ダペルトゥット】エギルス・シリンス
【アンドレ/コシュニーユ/フランツ/ピティキナッチョ】青地英幸
【ルーテル/クレスペル】伊藤貴之
【ヘルマン】安東玄人
【ナタナエル】村上敏明
【スパランツァーニ】晴 雅彦
【シュレーミル】須藤慎吾
【アントニアの母の声/ステッラ】谷口睦美
【合唱指揮】三澤洋史
【合 唱】新国立劇場合唱団
【管弦楽】東京交響楽団
8C63A3DB-2CD1-45FE-AD0E-9B40616B6623.jpeg
FF534228-FA4A-45BD-AA56-0292717C9C03.jpeg
E525CC28-072E-4C43-9C57-8A4CDF7DC50C.jpeg
40F0EEEE-A2BC-466A-8056-977FC1E7BFBC.jpeg

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。