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東京交響楽団・岡本侑也&郷古廉ーブラームス:ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲 [コンサート]

  素晴らしいブラームスのドッペルコンチェルトだった。この曲はチェロが聞こえにくく、ヴァイオリンとのユニゾンが多いのに、二人の音程がピッタリ合う演奏を、ライヴではめったに聞くことがない難曲だと思っている。
 でも、岡本さんのチェロは、まるで、近くで録音したかのように、全ての音がくっきり、細かい音も雑音で消されることなく美しく響き、難しい旋律も音楽的だ。郷古さんとも息がピッタリ合い、ユニゾンも完璧。お互いを聞いて合わせられる余裕が素晴らしい。コンチェルトなのに、いかにもブラームスらしく、冷静で綿密に作られた作品だと思う。
 発表されたソリスト二人のアンコール曲は、マルティヌー:二重奏曲 第2番より 第2楽章 アダージョ
 郷古さんと岡本さんは、スダーン指揮で仙台フィルと2017年に、ベートーヴェンのトリプルコンチェルトを共演しており、指揮者に二人とも気に入られたのだろうか。演奏後スダーンが、岡本さんの頬を撫でたのが印象的だった。ソリスト二人は一歳違いだが、想像するに、岡本さんの方がかなり若く見えてしまうので、思わず撫でてしまったような、温かいお人柄を感じる。
 シューマンのラインは、マーラーの編曲版で、自分の知っている楽譜とは大分違っていた。ゆったりとした古風な演奏で、何か懐かしい。指揮棒を持たず、指揮台も使わず、近くでアンサンブルに溶け込むような指揮者のタイプに見受けられた。
 休憩時間に気づいたのだが、終演後のカーテンコールの写真撮影OKの掲示があった。プログラムにも載っており、この話題は知っていたが、実際に見たのは初めてだった。前半のカーテンコールは撮影禁止とのこと。
指揮:ユベール・スダーン
ヴァイオリン:郷古廉
チェロ:岡本侑也
メンデルスゾーン:静かな海と楽しい航海 op.27
ブラームス:ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲 イ短調 op.102
シューマン:交響曲 第3番 変ホ長調op.97「ライン」
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