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ミューザ川崎シンフォニーホール開館15周年記念公演「グレの歌」 [コンサート]

 この歳になっても、ナマ演奏初体験の作品には、わくわくするものだ。グレの歌は今年の春に聞き逃しており、気になっていたところこの公演を教えてもらった。
 予習として、ラトル・ベルリンフィルを聴いたが素晴らしい。原語がデンマーク語なので、歌われるドイツ語訳は、難しい言い回しも無くてわかりやすい。第一印象としては3幕が強烈で引き込まれる。最後唐突に朝日が差し込んで終わると、光が有難い北欧の風景が残像に残り、どんな悪夢も朝の光とともに覚めるというポジティヴさとしては、聴きやすいと思う。
 歌手陣は世界最高レヴェルのヴァーグナー歌手で、ドーメンもほんの短い役のために来日してくれた。ヴァーグナーを歌う姿を重ね合わせてつつ、一幕は影の無い女が思い浮かんだり、二度 Die Zeit ist um.とくると、やはりパルジファルが頭をよぎる。
 ジョナサン・ノットはやはり凄いと改めて思う。団員全乗りに加え、外部からも助っ人を入れているのだろう、大オーケストラをまとめあげ、緊張感を絶やさない素晴らしい演奏だった。シェーンベルクの初期作品ということで、初めてでも充分美しい響きを堪能できる。
 座席は、舞台横2LAなので、一歩前に出て歌うケールの声は聞こえにくかったが、正面席の方は、良く聞こえていたとのこと。座席相応の満足感ということだ。

出演
指揮=ジョナサン・ノット
ヴァルデマール=トルステン・ケール
トーヴェ=ドロテア・レシュマン
山鳩=オッカ・フォン・デア・ダムラウ
農夫=アルベルト・ドーメン
道化師クラウス=ノルベルト・エルンスト
語り手=サー・トーマス・アレン
合唱=東響コーラス
管弦楽=東京交響楽団
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