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2019年バイロイト音楽祭報告ータンホイザー [講演会]

 オペラ演出とタンホイザーの演出家トビアス・クラツッアーのについて、森岡先生ご専門のジェンダーの問題を中心にお話があった。
 今年のタンホイザーの舞台を実際生で見ていないので、初めて聞くジェンダーの話が新鮮だった。この演出は、これまでバイロイトに来ていない人たちを取り上げ、もっと芸術は自由であるべきという位のことしか気づかなかったが、劇中のサーカス団一行という、バイロイトでは気にもとめられない人たちの間にも、格差が存在することを訴えていたのは気づかなかった。
 一幕後の休憩時間に、ル・ガトー・ショコラが劇場下の公園で歌い、オスカルはボートを漕ぎ、ヴェーヌスは踊る。ユーチューブ動画で部分的に見ただけだったが、タンホイザーの中の曲も歌っていたのにはとても驚いた。私自身が、彼らをヴァーグナの世界から外して見ていたのだ。また、音楽祭のお客でない、通りすがりの観光客の方がこの場面に熱狂しているように見えた。
 グラーツでオペラ演出のコンクールをやっているという話は興味深い。課題作品を決め、審査員は劇場のインテンダント、作曲家、演出家、ジャーナリストなど、応募した演出が認められれば仕事と直結する、面白そうなコンクールだ。
講 師:森岡実穂(中央大学准教授)
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劇中のスローガンと裏にパフォーマンスの案内、プログラムに入っていたとのこと
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