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Richard! Mein Leben! [演劇]

 プレミエを観てきた。今年のワーグナーのコメディは、ワーグナーがコジマと出会ってからの周囲との関係を語ったもの。ワーグナーは一つ所へ留まることなく、いつもSchaff Neues! と一人でどこまでもつき進んでいこうとする。舞台設定は、祝祭劇場の舞台天井裏、始まりは、コジマとジークフリートが、これが最後の上演なので、またどこかで新しい生活を始めよう、アフリカか、日本か..といきなりびっくりした。劇場を建て替えるとか、新しい大きくするとかいう伏線なのかなと後で思った。
 コジマはハンス・フォン・ビューローの妻として、リヒャルトの伝記を執筆し、秘書のように立ち働いている。勿論、リヒャルトとは特別な関係だ。日本的に言うと、リヒャルト"我が命"ということで、身も心も我が人生全てを捧げている。後年コジマはバイロイトでの落ち着いた生活を望んだが、その間もワーグナーは本当にチョロチョロ各都市を歩き回っていたようだ。そこでも、次は、アメリカ?東京?と台詞が入り、日本人がいかにバイロイト好きかうかがえる。せっかちなワーグナーが言葉巧みにお金の無心している様は、想像をかきたてられる。
 そもそも、日本の演劇で、ワーグナーの生涯が取り上げられることは、あったのだろうか。舞台上には、他にミンナ、ヴェーゼンドンク夫人、リスト、ニーチェ、ルードヴィヒ2世(他)も登場する。ヴェーゼンドンク夫人とは、向かい合ってトリスタン2幕の歌詞を語る。飲み物を渡され、彼女に、先に飲んでみろというあたりは、色々連想できる。俳優の外観もキャラクターもイメージ通りなので、本当にこんな人達だったのかもしれないと思ってしまう。最後、子孫も登場し、カテリーナ・ワーグナーのしゃがれ声も、本人そっくりだった。落ちは、子々孫々へSchaff Neues! というメッセージだった。
 例年、テーマはワーグナー作品の登場人物のパロディのようで、去年はタンホイザーとバイロイトをかけたTannreuyherだった。ワーグナー生誕200年を前に、本人を描いたということなのだろうか。この舞台では、ワーグナーの音楽は、オペラの場面を想像させるようなところで、微かに流れる程度だった。(G)
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