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岡本侑也チェロ・リサイタルー佐川文庫 [コンサート]

 水戸にある「佐川文庫」の「木城館」という真新しい建物で岡本さんのコンサートがあった。ピアニストは同世代の阪田知樹さん。
 遠くに山並を望む畑の中に、佐川一信氏のメモリアルホール、佐川文庫がある。氏は水戸市長を3期務め、水戸芸術館の設立と運営に力を尽くした方と知った。佐川文庫では氏の愛蔵書、CDなどを閲覧、視聴できる。月一回一流アーティストを招き、コンサートが開催されている。
 ガラスばりで、階段状の木ホールは、屋外の風景と一体化し、都会の喧騒と無縁の優雅な時間を味わえる、140席程の空間だ。
 これで、音響さえ良ければ、最高なのに・・・というのが一緒に聞いた友人たちと共通した感想だった。老化した自分の耳にそう聞こえただけかもしれないが、絨毯の上のデッドさとは違い、ピアノは丁度よく聞こえるのに、何故チェロの音が飛んでこないのか、天井の構造の問題なのか、気になるところだ。
 この日プログラムはドイツもので、どの作品もその真髄を作曲家と共有しているかと思わせるような、素晴らしい演奏だったと思う。表現者たるもの、どんな環境でもベストの音楽を披露せねばならない、過酷な仕事だと、初めて感じた演奏会だった。あと少し残響があったら、素晴らしいアーティストたちの最高のパフォーマンスを体験できるのにと、ホールがあまりに美しいゆえ、欲張った感想を抱いてしまった。(G)
http://www.sagawabunko.com/doc/index.html
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