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奇跡のチェロアンサンブル2023 [コンサート]

 この一年で、皆さん音楽家としての活動が落ち着かれたのか、皆余裕を持って、それぞれの個性を見せてくれたと思う。
 去年までは、辻本さんと、伊東さんのオケ奏者だけが忙しいと訴えていたような印象だったが、気のせいか皆プロ意識が高まり、潔く、多忙であるという愚痴は一切出なかった。
 伊藤さんが「ラフマニノフ考」を執筆され、ラフマニノフTシャツをつくり、アレンジャーの小林さんは、高額なチェロアンサンブルの楽譜(ラフマニノフ2番、序奏とロンド・カプリチオーソ)を出版された。上野さんは5月にサントリー大ホールで、邦人作曲家の無伴奏リサイタルを、岡本さんは、3月にペンデレツキ他トッパンホールで現代曲の無伴奏の演奏会を開催、そして皆さんのCDが並び、色々花開いた一年だったようだ。
 昼間のプログラムは、前半がソロを四重奏で伴奏する形で、若い順に全員のソロを聴いた。その個性を踏まえた上で後半のアンサンブルを聴くと、一つのメロディーのリレーでも個性が表れ、しかも皆がその各々にピッタリ付けているところが素晴らしい。お互いソリストの立場で、尊重し合えるところが魅力的だ。今後も企画を充実させていくとのことで、若者の華やいだアンサンブルから、次のステップへ、例え年末の息抜きであっても、全員の圧倒的な実力を見せつけるチェロアンサンブルとして、来年も楽しませていただきたい。
 夜の部は、昼間に比べ、精緻さのレベルが下がり、ちょっと学生さんのアンサンブルのような危うい場面もあった。昼夜集中力を保つのは、やはり難しいことだ。

岡本さんの無伴奏リサイタルは、3/10 トッパンホール
https://www.toppanhall.com/archives/voice/bn_094.html

(チェロ):辻本玲、伊藤悠貴、小林幸太郎、伊東裕、岡本侑也、上野通明 (歳の順)
【昼の部 曲目】
パーセル:アリア

ポッパー:アルバムの一葉
フレスコバルディ:トッカータ
ブロッホ:「ユダヤ人の生活」より祈り
ショパン:ノクターン 第2番
メンデルスゾーン:無言歌op.109
ドヴォルザーク:我が母の教え給いし歌
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ポッパー:演奏会用ポロネーズop.14
フンパーディンク:歌劇「ヘンゼルとグレーテル」より前奏曲
ラフマニノフ:交響曲第2番 第3楽章アダージョ
サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ
【夜の部 演曲目】
パーセル:アリア
ポッパー:ハンガリー狂詩曲
グリーグ:組曲「ホルベアの時代から」
サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ
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ピアソラ:ブエノスアイレスの四季

アンコール(昼、夜) 上着を脱ぎ ラフマニノフTシャツ姿で演奏
ピアソラ: 現実との3分間
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