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奇跡のチェロ・アンサンブル2022 [コンサート]

 2016年から始まった「6人の若獅子が集う奇跡のチェロ・アンサンブル」はコロナ禍の映像配信などを経て再開、久しぶりで演奏を聴いた。曲の合間に奏者たちのお話が入るが、最年長の辻本さんが仰るに、ご自身が40歳、一番若い上野さんが27歳になり、いつの間にか、「若獅子が集う」という枕詞が、無くなっていたと。
 コロナ禍で音楽家が飛躍した例はたくさん見てきたが、今日の6人も色々な人生模様があっただろう。
上野さんはジュネーヴの国際コンクールで一位を取ったし、伊東裕さんは正式に都響の首席になり、先日は岡本さんのエルガーの伴奏をしてくれた。6人がお互いの個性を認め合う演奏は、聴いていて楽しい。奏者自身も、楽しくてたまらないと言う。自主公演は彼らにとっては息抜きの場、仕事ではないようだ。聴衆より自分らの楽しみを全面に出すコンサートに物申す人もいるかもしれないが、年末に「奇跡的に集合した6人」といっしょに音楽を楽しむ年忘れは悪くない。
 上野さんの音は明るく響き、辻本さんのストラドの音は重くて、粒が立つ。葵トリオの伊東裕さんは昔から端正なチェリストで、首席として信頼されるだろう。アレンジャーとしての小林さんの存在は貴重だ。伊藤悠貴さんも日本にはいないので久しぶりだ。岡本さんは、やはり安定している。
 アンコールをTwitterで募集したそうで、ポッパーのハンガリー狂詩曲とピアソラの現実との3分が演奏された。6人均等にソロパートを配分しているところが心憎い。
 来年も同じ日に同じところでやるそうだ。
出 演:辻本玲、伊藤悠貴、小林幸太郎、伊東裕、岡本侑也、上野通明
曲目
クレンゲル:賛歌
グリーグ:組曲「ホルベアの時代から」
サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ
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R.ワグナー:歌劇ローエングリンから エルザの大聖堂への行進
ボロディン:中央アジアの草原にて
チャイコフスキー:バレエ組曲「くるみ割り人形」
編曲:小林幸太郎
紀尾井ホール
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