SSブログ

高崎芸術劇場 3大コンチェルト [コンサート]

 台風の影響が気になったが、高崎まで岡本さんのエルガーのコンチェルトを聞きに行った。
 後で知ったが、岡本さんがオケとエルガーを演奏するのは初めてらしい。6月にドレスデンで聞いた躍動感のあるガベッタとは対照的で、華やかさとは真逆、渋くて深い精神性を感じる老成した演奏だった。冷静でテクニックは完璧であるのはいつものこと。この作品は暗い印象があり、本気で作品に向き合うと鬱になりそうな気がするが、岡本さんは音楽の真髄をぐっとつかみ、迷いなくその世界に聴衆を連れて行ってくれる。信頼できる演奏家だ。
 ヴァイオリンの新井里桜さんの音色がとても深く豊かで、素晴らしかった。一つの音符で音色が変化していき、音楽が膨らんでいく。ピアノの尾城杏奈さんも、この難曲をミスなく堂々と演奏してくれた。ひと昔前は、チャイコフスキーのコンチェルトは名曲ゆえ、ミスタッチも許される難曲という印象だった。21世紀になって、優れた若者は、どの楽器であっても、音程を外すことがなくなった。素晴らしい進化だ。
 
【曲目】
チャイコフスキー/ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調 op.23 尾城杏奈(ピアノ)
メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 op.64  荒井里桜(ヴァイオリン)
エルガー/チェロ協奏曲 ホ短調 op.85 岡本侑也(チェロ)
大友直人(指揮)
群馬交響楽団 高崎芸術劇場大ホール
D681707D-ABA8-4181-A1CD-D0DFFD061BAE.jpeg
CC07EF99-8C9C-4C5A-B96A-E689E79469DD.jpeg
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。