SSブログ

レーゲンスブルクの 煙突掃除マイスター、物理の実験 [ドイツ]

 ライプツィヒ歌劇場のシリーズも、マイスタージンガーで一段落、リングチクルスまで間があるので、レーゲンスブルの友人宅へ遊びにきた。ここではウクライナからの避難家族を受け入れている。しかし母子4人家族は部屋にこもることが多く、インターネットで母国とは常にコンタクトをとっているが、食事に誘っても下に降りてこないと言う。上のお兄さんは17歳、妹は11歳。でも、何人かウクライナの人たちが出入りしているようだ。
 この家の長男は、たまにしか、家へ帰ってこないので、彼らに一度も会っていないという。彼らの住んでいた地域はロシア語が話されており、ウクライナ語ではなかった。お父さんがウクライナに残っているということは、戦っているのかも知れない。だとすれば、人付き合いするのが、煩わしい思いも想像できる。でも友人家族はとても残念がっている。
 近所でもう一組、ウクライナ家族に部屋を提供していて、そこのお嬢さんは、ウクライナの劇場のバレリーナだったそうだ。ドイツに来て、ニュルンベルクの専門学校に通い、今はレーゲンスブルで勉強しているそうだ。
 レーゲンスブルの家族は、パッチワークファミリーなので、奥様には一卵性双子の美しい娘さんがいる。本当に見た目はそっくりで、一人は女優になって、既にマリーネ・ディートリッヒの一人舞台も演じている。しかし劇団との雇用契約は2年と厳しく、コロナ禍で必ずしも更新が約束されているわけではない。
 レーゲンスブル周辺では、文化施設や展示会なども、毎週末から月曜までしか開催されず、高級レストランも毎晩は営業しない。レーゲンスブルク駅も夜は閉めてしまうそうだ。どこもかしこも人手不足で、飛行機のキャンセルは、パイロット不足が要因で、ドイツ国内では、DBが走っている区間から、フライトをキャンセルしているとのこと。どこもかしこも人手不足で、一体みんなどこへ行ったんだ!と、友人が言っている。確かに、皆コロナ禍で命を落としたわけではないだろうが…現実は厳しい。
 本物の煙突掃除マイスター(Kaminkehrermeister)が家へ来るのを初めて見た。レーゲンスブルでは、1年2回煙突掃除をせねばならない。Kaminkehrerは、昔からGlücksbringer の一つで縁起が良い。
 午後はレーゲンスブル大学の物理学研究室で、友人が私一人の為に、弦が共鳴し、音が見える実験を見せてくれた。そしてテルミンをいじらせてくれた。彼はレーゲンスブル大学の物理学のドクターで、いくつもの研究室を担当して、沢山の学生の世話をし、今はズームでの講義をしている。やはり、ズームだと学生の反応が見えないので、面白くないと言っている。
 まず、弦楽器音程が変わる三つの要素は何かと聞かれた。弦の長さ、張りの強さ、弦の太さ。一応正解だった。その三要素をコントロールすると、弦の振動波形が変化するのが見て分かる。
 次に弦の太さだけ変化させるため、周波数をどんどん上げて行くと波の数が増えるのだが、例えば、実際バイオリン表面で、どのような振動が起きているかは、普通見えない。それを可視化する試みとして、鉄板の上に細かい砂を撒き、軸を回転させ磁場を作ると、砂鉄が、様々な模様を作る。
 板の形を変えると、派形も変わる、実験は平面だが、楽器の表明のように、膨らみがある形の物を用いれば、楽器の表明の振動を可視化出来るという原理だ。物理は日常にあるという例。
6D68EE60-3ACE-40C9-856E-7546C1518FD2.jpeg 
C5BFE7FB-37DD-4C56-929A-9E79208BDCE5.jpeg
D5665D9A-B357-498A-AD0C-CBFB3FC73962.jpeg
BCC11C77-926F-4186-AE4F-D8E1A10DF229.jpeg
663DE289-4F47-4DDA-AF3A-5A9D220086ED.jpeg
FA94E457-526C-498B-AAC2-9FB38DCA8D5D.jpeg
B513E81F-1880-4223-9A42-A4690404E15B.jpeg
C47BDFCD-239A-4143-80B3-BF39E3B6FC9D.jpeg
ECEC603C-0346-45A7-9D5C-7F86FB4C8F21.jpeg
テルミン試奏中
71420207-2839-47BE-9867-09DA35A909D7.jpeg
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。