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都民芸術フェスティバル 佐藤晴真ドヴォルザーク [コンサート]

 緊急事態宣言前に購入した最後のチケットは、佐藤晴真さんのドヴォルザークのチェロコンチェルト。一列目は空け、2列目(最前列)で聴いた。佐藤さんは2019年ミュンヘンの国際コンクールで日本人初の一位を獲得されたが、その後は聴くチャンスが無かった。
 久しぶりで聴いてみて、多少荒々しい感じがするが、音楽がダイナミックで、今、日本の若者の主流と感じる、端正で音程を外さない上手なチェリストとちょっと感じが違う。 
 2010年に聴いたミュンヘンコンクールの時の印象だが、逞しく、活力のあるタイプのシュテッケル氏が一位、その時の二位は横坂源さんだった。あのとき横坂さんは寡黙に凄いエネルギーを発していた。そして三位が繊細な美しい音色のチェリストだった。(下のリンク参照)
 今日の佐藤さんは、10年前のシュテッケル氏の印象と重なる。派手に音をはずすことはないが、思いきりが良い。弾く姿もアピールがある。私の印象では10年前の横坂さんは、かなりガリガリ弓と弦の摩擦音が聞こえたが、佐藤さんは荒っぽい感じがするのに、音が綺麗で情感がこもっている。難所も全部の音が聞こえ、勢い余って小さなミスはあっても、彼のパッションが人を惹きつけ、躍動感に魅了される。自分自身をさらけ出すタイプは今の日本では珍しい気がする。コンクールの音源は聴いておらず、この日の印象でしかないので、これから、もっとたくさん聴いてみたい。
 プログラム後半、ポピュラー過ぎる「新世界」ですら生演奏は久しぶりで、これはやはり名曲なのだと気づく。意外にも、爽やかさな風を感じた。3曲ともチェロ首席・服部誠さんの音がよく聞こえ、大切なお手本を、頂いた気分だ。
東京フィルハーモニー交響楽団
指揮/渡邊一正 チェロ/佐藤晴真
プログラム ドヴォルザーク:序曲「謝肉祭」作品92
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲ロ短調作品104
ドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調作品95「新世界より」
https://gruen.blog.ss-blog.jp/2010-09-01
https://gruen.blog.ss-blog.jp/2010-09-03-1
https://gruen.blog.ss-blog.jp/2010-09-03-2

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