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ミュンヘン国際音楽コンクール チェロ部門セミファイナル(ARD Musikwettbewerb ) [チェロ]

 本選に残った3人は、昨年12月八王子のカサドコンクールで2位だったフランス人のTristan君、日本人の横坂源さん、初めて聴いたドイツ人のJulian Steckelさんだった。
 セミファイナルの課題曲のうち、このコンクールのために委嘱されたEsa-Pekka Salinen"knock breth shine”(無伴奏)をTristan君とSteckelさんだけが暗譜で弾いた。ほとんどの人が重厚なピッツで弾き始めた曲を、トリスタン君は流麗なテンポで最後まで、まったく異質に美しく弾き切った。カサドコンクールの時もとても繊細なチェロに感動したが、さらなる大舞台では、以前感じた神経質そうな面は一切見せず、音は小さいが、テクニックはダントツだと思う。
 横坂さんは、すごい人気で、何人もの聴衆がサインを求めに来ていた。彼は漢字でしっかりサインしており、私をピアニストと間違えた地元のおじさんからこれは正しいかと見せられた。
 コンチェルトはトリスタン君はハイドンDdur、他の二人はCdurを選んだ。伴奏はミュンヘン・カンマーオーケストラで、指揮者はいない。従って、コンマスとのコンタクトが大事になる。オケはさすがに素晴らしく、一生懸命ソリストに合わせ、本気で演奏してくれたと思う。
 コンチェルトでは横坂さんだけ雰囲気が違っていた。他の人は室内楽的に常にコンマスやオケと気持ちを共有しようと努めているように伺えたが、横坂さんの場合、殆どアイコンタクトなど無いのに、ぐいぐいオケを引っぱっていく。
 どんなオケでも俺について来い!というような、アグレッシヴな馬力が彼の魅力だと思う。朗々と完璧に弾き切って、オケからもブラボーがでた。
 ドイツ人のユリアン(ジュリアン?)さんはCdurの乗りと音色がとても魅力的だった。ちょっと音程は甘かったが、ソロ曲の暗譜が評価されたのではないだろうか。他の人の「はらはら編」はまた後ほど。
http://www.br-online.de/br-klassik/ard-musikwettbewerb/teilnehmer-cello-2010-ID1277986369006.xml
Gasteig, Carl-Orff-Saal.jpg
ホール中段審査員席.jpg
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