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新日本フィルーブルックナー:交響曲第7番 [コンサート]

 9年前、マエストロ上岡/ヴッパータールのオケの演奏を、東京で初めて聞いて以来の生演奏。その間映像では指揮者の姿を見たと思う。
 マエストロが見せてくれるブルックナーの世界は、私のイメージにある、冷静さの中で構築され、じわじわ広がる音楽ではなく、躊躇なく次から次へと人の感情を揺さぶり、まるで腕を捕まれ、音の中に引き込まれるような、抵抗し難い感触だった。コンマスはヴァイオリンを、高く持ち上げ、立てて弾いたり、ひねったり、指揮者に応えるコンマスのエネルギー溢れるパフォーマンスが絶品だった。マエストロの印象は以前と変わらず、ブルックナーなのに、エンターテインメントのようで、一瞬一瞬にエキサイトした。
 出だしのVn刻みは、無から湧き上がるようで、Vcのメロディーは優雅だ。A-Dur ならではの開放感が紡ぎだす響きは、舞台上の音というより、自分の今置かれた空間そものの音、舞台との一体感という言葉そよく聞くが、こういうことなのじゃなあと感じた。
 シューベルトは、オケにお任せで、小節の頭のきっかけを指揮棒で与えた後の歌い方は、コンマス一任という感じ。優しさと温かみを感じる演奏だった。音を投げ出すような指揮ぶりは、嫌いではない。楽しいコンサートだった。
シューベルト:交響曲第4番 ハ短調 D417 「悲劇的」 Schubert : Symphony No. 4 in C minor, D417 “Tragische”
ブルックナー:交響曲第7番 ホ長調 WAB 107 Bruckner : Symphony No. 7 in E major, WAB 107
指揮:上岡 敏之 コンサートマスター:崔 文洙(チェ・ムンス)
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