SSブログ

バイロイト音楽祭―ヴァルキューレⅡ [オペラ(海外)]

 人気演目で当日券も1枚しか出ず、朝5時から並んだが入手できなかった。sucheしている人も多数いたが、成功している人はいないようだ。最後の手段で友の会に泣きついたところ、可哀そうに思ったのか、交通渋滞で開演に間に合わない人のチケットを1枚回してくれた。ヴァルキューレは人気が高い。結局、私(B)が1、3幕、(G)が2幕を見ることになった。席はパルケ6列20番と最高、歌手の細かい動きまで良く見える。
 ラインゴルトと違って、演出は随分おとなしくと言うかまともになった。ロシア(ソ連)の油田らしい相変わらずリアルなセット。1幕ジークムント役ボータは、歌はともかくいくらなんでも太り過ぎで動きが鈍い。対するジークリンデ・カンペはいつもどおり演技派で、大変結構だ。拍手も多い。
 2幕の間は、ホテルに戻ってしばし休憩、万全の体調で3幕へ。演出は相変わらずひねりが無く平凡。ラインゴルトの毒気は無い。ゲネプロはヴァルキューレだけが非公開だったそうで、未だ練れていないのか?来年以降に期待。
 さすがバイロイト、ヴァルキューレたちに、ひとりの穴も無かった。ペトレンコの手腕は、大したものだが、弦楽器を際立たせ、金管や低音楽器を抑えて、全体のバランスを重視する方向性に、違和感を覚える人もいるかもしれない。(B)
 二幕は、第一チクルスより、歌手も慣れている感じがして良かった。複雑な舞台の立ち位置にも慣れたのだろうか。第一チクルスの4場で歌詞がおかしかったと言われたフォスターも、今回は自信に満ち溢れ、拍手喝采だった。二幕最後”Geh’!”の場面で、カメラがパンしてフンディングを撮ったとき、ピット内のペトレンコの姿が一瞬スクリーンに映ったのがはっきり見えた。(G)
DSC03933.JPG  実は、ヴァルキューレを幕ごとに交代して見るなどということは、全く考えていなかった。一幕後にもsucheするつもりで、外のベンチに座っていると、綺麗なドレス姿の女性が一人近くに座っており、一応suche Karteのカードを見せると、自分も無くて、友達と幕ごとに交代で見ると言う。結構そういう人は居るとのことだった。私はもう見たので、夫が見ていると話すと、交代で見たらよいと、勧めてくれた。夫もそのことに気づいたのか、二幕で交代しようと言われ、まさかの喜びだった。
 さすがに3幕になると外は暗くなり、外で待つのは冷える。Steigenbergerのカンティーネを覗くと、片付けが始まっており、でもお客さんがまだ一人座って、新聞を読んでいた。なので、私もまあ、入ってみようとテーブルに着いた。お掃除の人がだんだん迫ってきて、終演まで中に居るなら、扉の鍵は閉めないと親切に言ってくれた。新聞を読んでいた女性が、いっしょに居ましょうと、こちらに移ってきて、雑談が始まった。何とその女性の名はIsolde、お父さんがワーグナー好きで、付けた名だそうだ。ボン在住の洋服の布地の柄をデザインしているそうで、日本の着物も持っているそうだ。バイロイトにも一度は行かねばと、やって来たが、ワルキューレのチケットはとれず、やはり友達と交代で見ているとのこと。読んでいた新聞はMarkgrafen書店の祝祭期間用の新聞だったようで、リングのあらすじがとても分かりやすく書いてあるので、読むと良いと親切に教えてくれた。チケット売り場で待っていると通りかかる人もそうだが、おば様方は、結構おしゃべり好きだ。
 交代で見ると言う点では、いつだったか、大きな日本犬のような白い犬を連れて来て、幕ごとに代わっていたご夫婦もいた。ご主人様が出てくるのを待ち焦がれているように、座ってお出迎えするワンちゃんの姿が微笑ましかった。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0