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METライブビューイング-神々の黄昏 [映像・放送]

 4作の中で、私は一番気に入った。だんだんと映画に対する要求水準が下がってきたこともあるかもしれないが、オケよりも歌手が全員、とにかく素晴らしい。歌だけでなく、細かい演技や、顔の表情は俳優のレヴェルだ。一人一人が役になりきっていて、グンターや、グートルーネも存在感があり、生身の人間を表現している。ジークフリートの死で、舞台で本当に涙を浮かべる演技は初めて見た。どの場面も違和感を感じるところは無かった。例えば、いつも気になる場面、ジークフリートが刺されるとき、ノートゥングはどうなっているんだろうと思うのだが、舞台上に放置されていたり、舞台端に立てかけてあった舞台も見た。でも今回はジークフリートがノートゥングを振るおうと手にとったが、力及ばず倒れるという風に、腑に落ちる、当たり前のような分かりやすさを目の前で見せてもらった。
 毎度残念なのは、METのお客さんが、舞台転換場面で歌がなくなると、あからさまに咳をはじめることだ。幕が下がる前の拍手もお国柄で、どうも馴染めない。
 ジークフリート役に抜擢されたモリスの声が、早くも嗄れていたようだったが、3幕は滑らかで素晴らしかった。撮り直ししていることはないと思うので、今回全体を通して、ミスの少なさが見事だとつくづく思う。(G)
指揮:ファビオ・ルイージ 演出:ロベール・ルパージュ
出演:デボラ・ヴォイト、ジェイ・ハンター・モリス、エリック・オーウェンズ、ヴァルトラウト・マイヤー
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