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新国立劇場 ーばらの騎士 [オペラ(国内)]

 新国立劇場は、「ばらの騎士」を元帥夫人役以外、日本人キャストで上演できるようになった。アネッテ・ダッシュはロールデヴュー。入国後何日隔離期間があろうとも、日本で歌いたかったに違いない。終わってみて、どんな感想を持たれたか、感想を聞いてみたい。
 最近は日本人歌手故の違和感など、感じられないほど皆さん上手だ。声が出ていて姿もよく、オクタヴィアンの小林さんは適役だったと思う。妻屋さんが海外でオックスをどれくらい歌ってきたのか知らないが、日本では初めて主役が回ってきた印象だ。欲を言うなら、ゾフィー役安井さんの動きが、小間使い風、お人形風(オリンピア風)で、ちょっとお嬢さん風ではなかった。せっかくの貴重なコロラトゥーラなので、演技ももう一工夫していただけたらと思う。海外アーティストに頼っていたこの業界は、コロナ禍で特に日本人の才能が開花し、躍進した分野ではないだろうか。
 日本人にも出来るのだということに、聴衆も誇りを感じており、今後も日本人歌手、日本人指揮者を進んで受け入れていくと思う。
 2幕、3幕のドタバタ場面は人を減らした演出になっていて、もしかしたら、演出が簡素化されることで出番が減り、士気が下がるような弊害が出るのだろうか。でもwith コロナ時代の新しい舞台に慣れていかねばならない。
 オケでは、歯切れのよい冒頭のホルンに圧倒された。オーボエもすばらしい。指揮者は見えず、うねるような方向性の演奏ではないが、音にはメリハリがあり、4階4列目中央あたりの席では楽器の分離もよく、これという不満は無かった。でも多分こちらの聴力が衰えてきており、本当の音は聞こえていないだろうから、すべて個人の印象でしかないが、最後の三重唱は美しく聴きごたえがあった。
【指 揮】サッシャ・ゲッツェル
【演 出】ジョナサン・ミラー
キャスト
【元帥夫人】アンネッテ・ダッシュ
【オックス男爵】妻屋秀和
【オクタヴィアン】小林由佳
【ファーニナル】与那城 敬
【ゾフィー】安井陽子
【マリアンネ】森谷真理
【ヴァルツァッキ】内山信吾
【アンニーナ】加納悦子
【警部】大塚博章
【元帥夫人の執事】升島唯博
【ファーニナル家の執事】濱松孝行
【公証人】晴 雅彦
【料理屋の主人】青地英幸【テノール歌手】宮里直樹
【帽子屋】佐藤路子
【動物商】土崎 譲
【合唱指揮】三澤洋史
【合唱】新国立劇場合唱団
【児童合唱】多摩ファミリーシンガーズ
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団
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