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新国立劇場 ニュルンベルクのマイスタージンガー② [オペラ(国内)]

 二度目は、4日目の公演、3階席だったので、舞台の中の動きがかなり見えた。やはり、この劇場のキャパシティに適した舞台演出があるのだ。マイスタージンガーのように個々の登場人物を見たい場合、4階席で肉眼では、自分には難しい。ずっとオペラグラスを覗いていなくてはならない。できれば、これくらいの距離で見たいものだ。しかし、¥17,820散財するのは苦しい。日本は芸術活動に対する公費補助が少ないので、オペラチケットがとても高い。
 席の関係なのか、音楽は先週より格段に良いと感じた。特に静かな場面の表情は美しい。大音量になると、やはり音が汚い感じがしてしまう。
 3階席からなら「観劇」したと言える気分だ。マイスタージンガーは人間像が伝わって来ない席ではつまらない。例えばザックスとエーファが、歌だけで思いの全てを表現できる域に達するのは難しい。やはり演技も見たい。
 一つ大事なことが視界に入った。3幕最後、ベックメーッサーはシュトルツィングが歌っている間、自分が盗んだ歌詞が書かれた紙を見て、なるほどとうなずいていた。そこに敵意はなく、参りましたと言った感じだった。
 劇中劇のアイデアが利用しやすかったところは、二階に道具部屋や、化粧部屋を設定できたことくらいだろうか。これは4階席からは見えない。2幕若い二人が身を潜めてザックスを見ている場所が道具部屋であったり、3幕お祭りの衣装を持って出て行った後、確かに劇場なら身支度する楽屋があるのが自然だ。
 4階からは見えないマイスターたちの写真、2幕最後の大きな月も見えた。だんだん欲深くなり、そのうちドレスデンで、舞台の動きが自然に目に入る距離で見てみたいと思った。この金額を出せば1階最前で、風格あるザックスや、心惑うエーファが見られるはずだ。
 でも、とにかく困難な状況下で、公演が成立したこと、エレート始め、海外から歌手陣が遥々日本へ来てくれたことに、感謝している。
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