新国立劇場 ニュルンベルクのマイスタージンガー① [オペラ(国内)]
新国立劇場では2005年以来のマイスタジンガーのニュープロダクション。ザルツブルグイースター音楽祭とドレスデンSemperoper、コロナ禍で8月中止になった東京文化会館の共同制作で、ようやく日本での実現に漕ぎつけた。
配役交代もたくさんあったが、ヘルデンテノールのStefan Vinkeが、代役で日本に来てくれたことは嬉しい。私には一番多くの回数を聴いた、ジークフリートだ。
バリトンのThomas Johannes Mayerにとっては、初のハンスザックス役、東京がデビューの地となった。2010年にはStephan Gould が新国立劇場でトリスタンデビューを果たしている。是非今後もロールデビューには批判の少ない東京をご利用いただきたい。
Vinke のジークフリートは、どちらかというと、太い声で、苦しそうに歌い上げるタイプだが、シュトルツィング役の高音域には難儀していて、何だか申し訳ない。調べてみるとドイツでは10年前までしか、シュトルツィングは歌っていない。やっぱり、声質の違いで、Vogtの高音がいかに美しいかということなのか。以前はVogtと言えばローエングリンだけだったのに、バイロイトのコスキー演出でたくさん聴いたせいだろう、耳に残っているシュトルツィングの声もいつの間にかVogtになっていた。
歌手陣は皆さん良かった。ダーヴィット役の伊藤達人さんが健闘していたと思う。
座席は4階一列目、舞台の奥の方はいつもどおり見えないが、今回は舞台上方も見えなかったのが残念、肖像画が並んでいたのも知らなかったし、2幕の二階物置らしい場面も殆ど見えなかった。オペラグラスは使っているが、劇中、手に取っている肖像画の判別もできないし、歌手の表情も部分的にしか分からない。
このプロダクションは、全体的に優しい雰囲気の、マイスタージンガーだと思う。見たのは2回目の公演日。ザルツブルグ音楽祭とドレスデンSemperoperでは既に上演されており、ドレスデンのビデオクリップで舞台を見ることができる。劇中劇でSemperoperが舞台になっているのだが、ほんのちょっと見ただけで、諸々差が出てしまうが、日本のプロダクションも優雅に育って行ってもらいたい。マイヤーのハンスザックスはカッコよいが、深みはまだない。その点、経験豊富なエレートのベックメッサーは、このプロダクションにも出ており、遠目にも素晴らしく、やはりもっと近くで観たい。
初めて、プログラムにザルツブルグとSemperopeの両広告が入っていたのは、ヨーロッパと東京のオペラの距離が縮まったようで、何となく嬉しい。
オケの第一印象は、4階席での音はがちゃがちゃ騒がしい感じがした。好みの問題だが、出だしから、予想していたより音が汚いと感じてしまった。
【指 揮】大野和士
【演 出】イェンス=ダニエル・ヘルツォーク
【ハンス・ザックス】トーマス・ヨハネス・マイヤー
【ファイト・ポーグナー】ギド・イェンティンス
【クンツ・フォーゲルゲザング】村上公太
【コンラート・ナハティガル】与那城 敬
【ジクストゥス・ベックメッサー】アドリアン・エレート
【フリッツ・コートナー】青山 貴
【バルタザール・ツォルン】秋谷直之
【ウルリヒ・アイスリンガー】鈴木 准
【アウグスティン・モーザー】菅野 敦
【ヘルマン・オルテル】大沼 徹
【ハンス・シュヴァルツ】長谷川 顯
【ハンス・フォルツ】妻屋秀和
【ヴァルター・フォン・シュトルツィング】シュテファン・フィンケ
【ダーヴィット】伊藤達人
【エーファ】林 正子
【マグダレーネ】山下牧子
【夜警】志村文彦
【合唱指揮】三澤洋史
【合 唱】新国立劇場合唱団、二期会合唱団
【管弦楽】東京都交響楽団
【協力】日本ワーグナー協会
幕間のビュッフェ屋外で再開
プログラムの広告
資料室の展示
配役交代もたくさんあったが、ヘルデンテノールのStefan Vinkeが、代役で日本に来てくれたことは嬉しい。私には一番多くの回数を聴いた、ジークフリートだ。
バリトンのThomas Johannes Mayerにとっては、初のハンスザックス役、東京がデビューの地となった。2010年にはStephan Gould が新国立劇場でトリスタンデビューを果たしている。是非今後もロールデビューには批判の少ない東京をご利用いただきたい。
Vinke のジークフリートは、どちらかというと、太い声で、苦しそうに歌い上げるタイプだが、シュトルツィング役の高音域には難儀していて、何だか申し訳ない。調べてみるとドイツでは10年前までしか、シュトルツィングは歌っていない。やっぱり、声質の違いで、Vogtの高音がいかに美しいかということなのか。以前はVogtと言えばローエングリンだけだったのに、バイロイトのコスキー演出でたくさん聴いたせいだろう、耳に残っているシュトルツィングの声もいつの間にかVogtになっていた。
歌手陣は皆さん良かった。ダーヴィット役の伊藤達人さんが健闘していたと思う。
座席は4階一列目、舞台の奥の方はいつもどおり見えないが、今回は舞台上方も見えなかったのが残念、肖像画が並んでいたのも知らなかったし、2幕の二階物置らしい場面も殆ど見えなかった。オペラグラスは使っているが、劇中、手に取っている肖像画の判別もできないし、歌手の表情も部分的にしか分からない。
このプロダクションは、全体的に優しい雰囲気の、マイスタージンガーだと思う。見たのは2回目の公演日。ザルツブルグ音楽祭とドレスデンSemperoperでは既に上演されており、ドレスデンのビデオクリップで舞台を見ることができる。劇中劇でSemperoperが舞台になっているのだが、ほんのちょっと見ただけで、諸々差が出てしまうが、日本のプロダクションも優雅に育って行ってもらいたい。マイヤーのハンスザックスはカッコよいが、深みはまだない。その点、経験豊富なエレートのベックメッサーは、このプロダクションにも出ており、遠目にも素晴らしく、やはりもっと近くで観たい。
初めて、プログラムにザルツブルグとSemperopeの両広告が入っていたのは、ヨーロッパと東京のオペラの距離が縮まったようで、何となく嬉しい。
オケの第一印象は、4階席での音はがちゃがちゃ騒がしい感じがした。好みの問題だが、出だしから、予想していたより音が汚いと感じてしまった。
【指 揮】大野和士
【演 出】イェンス=ダニエル・ヘルツォーク
【ハンス・ザックス】トーマス・ヨハネス・マイヤー
【ファイト・ポーグナー】ギド・イェンティンス
【クンツ・フォーゲルゲザング】村上公太
【コンラート・ナハティガル】与那城 敬
【ジクストゥス・ベックメッサー】アドリアン・エレート
【フリッツ・コートナー】青山 貴
【バルタザール・ツォルン】秋谷直之
【ウルリヒ・アイスリンガー】鈴木 准
【アウグスティン・モーザー】菅野 敦
【ヘルマン・オルテル】大沼 徹
【ハンス・シュヴァルツ】長谷川 顯
【ハンス・フォルツ】妻屋秀和
【ヴァルター・フォン・シュトルツィング】シュテファン・フィンケ
【ダーヴィット】伊藤達人
【エーファ】林 正子
【マグダレーネ】山下牧子
【夜警】志村文彦
【合唱指揮】三澤洋史
【合 唱】新国立劇場合唱団、二期会合唱団
【管弦楽】東京都交響楽団
【協力】日本ワーグナー協会
幕間のビュッフェ屋外で再開
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