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日本ワーグナー協会 第1回Zoom例会 [講演会]

 ワーグナー協会例会のYouTubeへのアップは始まっているが、双方向のZoom例会は初めての試みなので、最優先で参加することにした。普通、土曜午後はオーケストラの練習に行くことが多いが、東京の緊急事態宣言発令のため、またもオケ活動が中止になってしまい、例会の時間に在宅することができた。マイクもカメラもoffにし、聴講のみのZoomに参加するのは初めてだったが、会場より聞き取り易いくらいだった。参加者数は合計42名。
 テーマは祝祭劇としてのマイスタージンガー。6月の聖ヨハネ祭、夏至の祭りの場面が舞台になるマイスタージンガーは喜劇とされいる。台詞の中の韻の説明、人々の会話の中のコミカルなやりとり、劇中で聖書に関係ある場面についてなど、作品に接する上で、とても役にたつお話を伺うことができた。
 マイスタージンガーは台詞が長く、ただ、台詞を読んで、音楽を聴いているだけでなく、もっと内容を理解して、聞き取れるようにならねばまずいと感じはていたが、ワーグナー協会で実際リブレットそのものについての講義は少ないので、貴重な機会だった。
 講義後、質問は出なかったが、対面だったら、何となく皆で感想を言い合ったりするが、リモートだでは、果たして、自分が正しく内容を理解したのかどうか、ちょっと不安と言えば、不安だ。
 初めて聞いた話は、ザックスの歌とヴァルターの歌が呼応していること。一幕のFanget an!で始まる資格試験の歌の時点から、ザックスはヴァルターの才能を見抜いており、物凄いエネルギーを持った人物として認めている。2幕のザックスの仕事歌に、3幕初めの朝の夢解きの歌が呼応しているなど。
 2幕最後に民衆の乱闘事件が起こるが、この作品の最高潮場面は、3幕5場のWach auf 「目覚めよ」の 市民全員の合唱のところだ。新国立劇場で初演の時にはこの一節だけ、一時間練習したという。
 今年の東京のニュープロダクションはこの言葉の真髄に迫ることができるだろうか、楽しみだ。
演題:ニュルンベルグのマイスタージンガーと祝祭の諸相
講師:山崎太郎
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