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ウィーン国立歌劇場ー影の無い女 3. [オペラ(海外)]

  25日のプレミエから4回目の公演、私としては3回目だが驚くような歌手交代があった。開演前、支配人らしき人が登場、5/30から、3回公演を行い、舞台のいろいろなものが壊れてきたと、ユーモアをまじえ、3人の歌手交代に伴い、経験豊かな歌手だが、いきなりノーカット版は歌えないので、カット版のオーケストラ譜面を調達し、ティーレマンも初めてfassen する(平たく言えば、指揮する、表現するというニュアンス)とアナウンスがあった。
 私としては3回目の公演で、やっとバルコン正面で舞台全景が見える席だと喜んでいたら、まさかのカット版。目で見てはっきり比較できないの情けないが、休憩時間の調整があったのか、終演時間が、10分早まり、その後拍手を遮るように開演前と同じ男性が登場、二日前に発表された、ニュルントがKammersängerin(宮廷歌手)になった表彰があり、舞台で華やかに証書と花束が手渡された。ニュルントの経歴が話され、ニュルントからもお礼の挨拶があった。
  Kammersängerinという単語自体良く知らず、室内楽向けの歌手?と思っていたが、Wikipediaによれば オーストリアの宮廷歌手の称号は、名誉だけでなく、生涯に渡り、年金が付くそうだ。ネトレプコも2017年に受けている。
 交代陣の乳母役リンダ・ワトソンは、声に抑揚があり、凄みがあり、演技も良く、バラクの妻 Rebecca Nashは、多分初めて聞くと思うが、やはり演技も上手で、素晴らしいドラマチックな声だった。二人とも、貫禄があり、理想的な配役だったと思う。ヘルリツィウスとリンダ・ワトソンは、バイロイトのイゾルデ役でも、比較され、好みがわかれる分かれる声質。マーンケの声は地味なので、この二人の代役の突き抜けるような、躊躇ない全開の歌唱は、度肝を抜かれる。こうなると、音が下がりめの声質のコッホ(バラク)が、物足りなくなって来る。一つの公演で、歌手の声質のバランスは、意外と大事かもしれない。
 席が良くなったのと、リブレットを良く読んできたせいもあり、今回は舞台に引き込まれて、長さを感じなかった。2幕がかなり違うのではないかと思う。今日はチェロのソリストが違い、ソロも短い気がしたし、カイザリンが、一人幕の外舞台際で歌うところが、音楽だけになっていた気がする。カットなしに比べて、しつこく感じる時間が無かったのは、良かったのか、もったいなかったのか、 前二回の公演が、身体をねじったり、乗りだしたりで、気分が良くなかったため、私にとっては、3回目でようやく、影の無い女に、はまった感じ。翌朝目がさめると、頭の中で、美しいテーマが鳴っていた。
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