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ドイツ語のクラス [ドイツ語]

 以前、レーゲンスブルクのドイツ語学校に、10年連続して、アメリカから毎年2週間だけ、ドイツ語を習いに来ているという男性がいた。当時年に2週間だけ学ぶ意味がわからなかったが、今自分のしていることがそれに近づきつつある。バイロイトに来た時だけ、ドイツ語を学ぶという怠惰なモティヴェーションも、最早、恥ずかしいとも思わず授業を受けている。
 今年のクラスの生徒は、8人、私と一緒に3週間だけ来たヤルダは、イラン生まれ、家族とカナダに引っ越し、シカゴの私学で、生物化学を勉強している。年間5万ドルかかるので、学費無料のドイツの大学で、医学を学びたいとのこと。そのために、ドイツ語の資格試験が必要なのだ。今はKulmbach の知り合いの家に住み、毎日通ってくる。バス代が片道4ユーロ以上だと言ったら、車で来ている他のクラスの人を紹介してもらい、4人乗り合いで、来られることになった。この女性は、話していて、とても頭のいい人だとわかる。理路整然として、常識もあり、何でも一度聞くと完璧に頭に入る。
 ポーランド人28歳主婦スザンナは、自国で情報科学のマスターを取っており、10年連れ添ったご主人は、ドイツの大学を出ている。彼女ももう一度、ドイツの大学で勉強したいので、この二人のモティヴェーションはとても高く、ドイツ語にもごまかしがない。スザンナは納得するまで質問するタイプ。そもそもクラスにバイロイト音楽祭を知っている人はいなかったが、その後、スザンナは興味を持ったようで、なぜチケットが買えないのか、10年かかる訳とか、細かく聞いてきた。一生懸命私も説明したが、私の説明が下手なのかしらと言うと、隣でヤルダが、分かるよと笑いながら加勢してくれた。
 スザンナは4月からここへ通っており、韓国人のホーキョンと仲が良い。他に韓国人仲良し3人組がおり、3人組の一人は、既に日本で2年間日本語学校に通っており、日本人のように話す。日本は物価が高いので、ドイツ語も勉強し、貿易関係の仕事に就きたいと。他の二人はどう見ても無邪気な交換留学生だ。韓国人は、授業中になぜ母国語を話したがるのだろう。もう一人、素敵な日本人がいる。日本に来ていたドイツ人と結婚し2年日本で暮らしたあと、一緒にバイロイトに来た。ご主人は日本語が上手で、家でも日本語で話しているそうだ。
 先生は二人。人それぞれ固有のテンポがあり、去年と同じトルコ人の先生は、評判が余り良くない。すごくのんびりしていて、"間"が長い。だから韓国人がペチャクチャ始めるのではないだろうか。それに、よその国のことを、あまり知らないので、独自の物の見方を、授業中に留学生に話すのは、どうなのだろうと、今年もやはり違和感がある。もう一人厳しい方の若い女性の先生は、とても評判がよい。間髪入れず、質問して来るので、皆授業中気を抜く瞬間はなく、常に集中している。私も何年ぶりかで、先生らしい先生に出会った。生徒も先生も、時間潰しで来ている人と、真剣勝負で来ている人と二分される。(G)
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