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「世界の演劇の今」Ⅲ-ドイツ [演劇]

 新国立劇場の催しとして、「世界の演劇の今」Ⅲ-ドイツ-講師:新野守広先生(立教大学教授)という講演を聞いて思ったこと。
 ベルリンの3つのオペラの財団運営については、以前たっぷり話を聴く機会があったが、今日でも、演目の競合など、問題は色々あるのが現実だ。
 この日改めて実感したのは、オリジナルと違うと、読みかえの舞台演出について、観客がどんなに不満を言っても、ドイツの劇場は社会に対するメッセージを発信する場所である権利を保証されていることだ。
 文化・教育の予算に、国ではなく地方税を使うののも、州の独立というそのままの意味で理解していたが、そこにも、全体主義の歴史への反省が反映されていたのだ。娯楽の提供ではなく社会へ訴える場という個人の観点で、オペラも演出されるのがドイツであり、今後も続くだろうと観念した。
 ベルリンの演劇は、ベルリナーアンサンブルの、ブレヒトの人気演目を中心に6作品ほどしかまだ見たことがなく、涙が出るほど大笑いしたもの、じっくり聞き入ったもの、話のツボが理解できなかったもの、俳優そのものの魅力に目覚めたもの、どれも楽しかった。ウィーンではシェークスピアをかなり見たが、演劇も音楽同様、シェークスピアはセリフを熟知した上で見なければ、ダメだと痛感するにとどまった。つい音楽会の方へ足が向いてしまうが、日本で演劇に慣れたら、ベルリンのドイツ座、フォルクスビューネなどにも、行ってみたい。(G)
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