新国立劇場-イル・トロヴァトーレ(楽日) [オペラ(国内)]
とっても久しぶりにヴェルディを聴いた(ような気がした)。半年間、ワーグナーのことばかり考えていたというわけでもないが、直前のアマオケの本番もドイツプロだったし、ドイツ音楽にどっぷり浸っていたのだろう。それだけに、トロヴァトーレは新鮮だった。頭の中を明るい春の風がビュンと短時間に吹き抜けていったように、頭を空っぽにしてくれて新たなスペースができた。
演出家が「死の象徴」役を設定したことで、本来支離滅裂な筋書きに振り回されることなく、歌と音楽を楽しむことができた。どの作品でも一番感じることがだ、ヴェルディのオペラは残酷な場面ほど、音楽が本当に美しい。真ん中に空洞があるような音の印象が軽やかさに通じ、後半、歌もオケも一層一体感が高まったようで、久々にイタオペの躍動感を満喫した。4幕の3重唱も良かった。レオノーラが毒をあおった後、死の直前のコロラトゥーラの軽やかさもヴェルディならではのもの、イタオペが人生の一夜の楽しみとして必要なことを素直に実感した。(G)
演出家が「死の象徴」役を設定したことで、本来支離滅裂な筋書きに振り回されることなく、歌と音楽を楽しむことができた。どの作品でも一番感じることがだ、ヴェルディのオペラは残酷な場面ほど、音楽が本当に美しい。真ん中に空洞があるような音の印象が軽やかさに通じ、後半、歌もオケも一層一体感が高まったようで、久々にイタオペの躍動感を満喫した。4幕の3重唱も良かった。レオノーラが毒をあおった後、死の直前のコロラトゥーラの軽やかさもヴェルディならではのもの、イタオペが人生の一夜の楽しみとして必要なことを素直に実感した。(G)
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