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ザルツブルク音楽祭-マクロプロス事件(プレミエ)  [オペラ(海外)]

 ヤナ-チェックのマクロプロスという作品自体良く知らなかったので、CDを買い、あらすじを読んで登場人物だけは把握してきた。ヤナーチェクらしい音楽だった。以前読んだ記憶ではヤナーチェックはひとつずつの音にとても意味を持たせていたというか、自然界の中から音を探って音符にし、音楽を作るような、かなり周囲からは不思議がられた作曲家ということだった。
 ヤナーチェックの曲は昔シンフォニエッタを演奏した経験があるが、その印象は強烈で鮮明に覚えている。一つのメロディを複数楽器でつなぐこともよくあって、ウィーンフィルの演奏は自然な流れが特別だと思った。どんなやかましいところも、ウィーンフィル流に美しい音になる。つまりテクニックに左右されず、自分たちの流儀を貫くところがウィーンフィルなのかもしれない。勿論、難所で人並みに音がつぶれたり、叫んだりという瞬間はあったが、やっぱりウィーンフィルは余裕の演奏だった。
 マルターラーの演出は、中央奥に法廷、手前に多分弁護士事務所を置き、左手にいくつかの小部屋のドア(養護老人ホームか精神病院みたいな・・・)、右手に日本の病院の待合室のような長椅子を置いている。
 演出でプロローグがついており、ガラス張りの病院の喫煙室のようなところで、若い女性と老女が一服しながらマクロプロスの裁判の話をする。どうせ聴衆も筋を知らないだろうから分かりやすく見せるという字幕のところで笑いがおきた。
 残念ながら、途中で席を立つ人がかなりいた。話の筋が特に面白いというわけでもないので、多分何を見ているのかどうでもよくなってしまった人たちだろう。でもヤナーチェックのこの作品の制作意図があるはずだから、とりあえず、出されたものは見て聴いてみる。オリジナルとそんなに乖離していないと思うのだが、どんな批評が出るのか楽しみだ。(G)
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良く晴れて、満月
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