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ウィーン・フィルハーモニー・ クレメンス・ヘルスベルク楽団長講演会-「ヨーゼフ・ハイドンへのオマージュ ―没後200年を記念して―」 [講演会]

 ウィーンフィルメンバーのサロンコンサートとでも言おうか、とてもくつろいだ室内楽を聴き、これぞ癒しの時間だった。先日のチェロのタマシュ・ヴァルガ先生のお話にも出たように、毎日オペラの演奏をしていると、自然と歌うような演奏ができるようになるのかもしれないと思ってしまった。
 本気の室内楽の演奏会ではないのが、かえって良かった。一人一人が自由に心のままに歌い、楽しみ、お互いのどんな歌にもぴったり寄り添う、素晴らしいアンサンブルだった。女性初のコンサートマスター・ダナイローヴァさんが大活躍で、彼女だけは相当のプレッシャーもあっただろう、緊張しているような空気が伝わってきたが、ウィーンののんびりした雰囲気は、何かを楽しむ余裕があるということなのかもしれない。もし、ベルリンフィルだったら、お互いに何かを仕掛けながら、打てば響く反応を楽しみ、美しい調和を見せてくれるような、そんなイメージの違いを感じる。
 団長のクレメンス・ヘルスベルク氏の講演テーマはハイドンの凄さだったが、日本オーストリア修交140周年に関連して、幸田露伴の妹がピアニストでオーストリアに留学していて、プッチーニがマダム・バタフライを書いているとき、彼女に相談したというような裏話もあった。(G)                  
《曲目》
・ハイドン :ディヴェルティメント ト長調 Hob. IV-7
・ハイドン/ザロモン編曲 :交響曲第104番ニ長調 Hob.I-104「ロンドン」 (フルート五重奏編曲版)第3、第4楽章
・ハイドン :バリトン二重奏曲 ニ長調 Hob. X-11 (チェロ重奏)
・ベートーヴェン :セレナーデ ニ長調 op. 8 から第4楽章
・モーツァルト :弦楽四重奏曲 ハ長調 K465「不協和音」から第2楽章
・ハイドン :弦楽四重奏曲 ハ長調 Hob. III-77「皇帝」から第2楽章、他
《出演》おはなし(ドイツ語)/ヴァイオリン: クレメンス・ヘルスベルク
・ヴァイオリン:アルベナ・ダナイローヴァ、ジュン・ケラー
・ヴィオラ:トバイアス・リー
・チェロ:タマシュ・ヴァルガ、ロベルト・ナジ
・フルート:ディーター・フルーリー、他
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