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バスチーユオペラ-マーラー3番(バレエ版) [コンサート]

 マーラー3番のシンフォニーを演奏するオーケストラをオケピットに入れ、なおかつ舞台でバレーを躍らせることができる巨大な劇場はバスティーユ以外にそうはないだろう。しかし、芸術の都パリで創られるものに、疑問符はつかない。
 一楽章は男性だけの踊りだった。組体操のような、アクロバットのような、ボディビルダーのような、初めて見る世界だった。20人以上同時に舞台に上がれる男性の踊り手がいるということだけで、驚きだ。
 男性バレーダンサーの活躍の場として、強烈なマーラーのシンフォニーは未来ある職場かもしれない。どんな音楽でもそこで何か表現しようとする気持ちがある限り、あらゆる可能性が広がっていくのだろう。
 衣装は男性はタイツだけで、上半身は何も身につけていない。主役の男性だけ、肌色のタイツなので、他と区別できるのだが、この主役だけダントツに上手い。一楽章は、皆と全く同じように踊るので、その差が歴然とする。殆ど、宙づりになっているかのような軽やかさと、優雅な身のこなし、そしてボディビルダー並の筋肉は遥か遠くの最上階の席からも見て取れる。この人は本当に最高に美しかった。
 プログラムを買っていないので、話の筋や作品の意図については、全くの想像だが、社会に受け入れられない人間の孤独がテーマではないかと思う。外からやってきた主役の男性が、その社会に融けこもうとして、皆といっしょに踊る。でも結局一楽章の終わりで、拒絶される。
 二楽章からは女性も出てくる。三楽章以降は、その社会の女性と親しくなるが、他の男性にダメだと言われ、女性は連れていかれる。歌手もオケピットの中で歌う。次に、その社会の中では浮いているタイプの女性と心通わせが、結局、その女性とは別の道を歩むことになる、という筋ではないだろうか。
 一楽章のおどろおどろしい雰囲気以外は、本当に極限まで美しいマーラーの3番を聴いた。(G)
↓モンパルナスタワーから
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モンパルナスタワー2.jpg
↓モンパルナスタワーの窓拭き
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↓窓掃除の機械
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↓モンパルナス駅
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↓モンパルナスのマルシェ
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マルシェ2.jpg
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