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チロル州立劇場-オルフェオとエウリディーチェ [オペラ(海外)]

 ホテルWeisess Kreuzとは白い十字という意味、とても歴史が古くGastuhofとして1465年から開業している。1769年に、モーツァルト父子も泊まったことで有名。十字から水が流れ出ている。
 朝食は上品で良かった。パンの種類が多く、少しずつ味わえる。フルーツもミューズリーも贅沢な品揃えだ。がつがつ食べなくても並んでいる物を見ただけで満足できるのは、嬉しい。どうせそんなには食べられないので、満たされた気分になる。
 朝食堂に入るなり、黄昏のラインへの旅がかかっていて、ウォーと思ったら、オペラの名曲抜粋の有線かCDか、2度繰り返されて、別ヴァージョンになった。全体に、とてもセンスのよいホテルだと思う。
http://www.weisseskreuz.at/
↓ホテル食堂の入り口

 私の部屋は最上階の屋根裏部屋だったが、同じフロアーに洗濯場があり、はじめサウナかと思ったくらい広く、クリーニング屋さんのような、大きなスチームがあった。とにかく、タオルが真っ白で清潔感がとても気持ちよい。前日のホテルでは、雑巾のようにすりきれ、色もくすみ、足拭きマットには髪の毛がたくさん付いていた。テレビのリモコンも壊れていて一方向しかチャンネルが変わらなかったし、朝食のコーヒーはぬるいし・・・とこんな具合だった。 

 ミュンヘンへ戻る列車は10:37インスブルック発だった。往復とも席を予約してあったはずなのに、何と往路だけ別の車両で、二席別のチケットが打ち出されてあったことに気づき混み具合が心配で、寸前にOBBのカウンターに行った。
 もう遅いけれど、問題ないと言われた。朝7時ヴェローナ発のÖBBの列車は本当にガラガラだった。
 とても天気が良く、車窓からの風景を2時間堪能した。今回、のんびりした時間が少なかったような気がする。何も考えず、ボケーッとするのは車中が一番だが、DBに乗ったのはベルリンからハンブルグの往復と、ベルリンからドレスデン、そしてミュンヘン、インスブルックの往復だけで、晴天に恵まれた今日は最高だ。
 インスブルックでは山の空気がとても気持ちよかった。20年振りに訪れた街だが、観光地なので、人当りがよく、皆おっとりしている。
 他の街では会話に発展しないようなことが、コミュニケーションになる。劇場では、歌手を確認しようと、掲示を見たとき、チラシと照合しても指揮者も歌手もトリプルキャストで、めんどうくさくなった。椿姫のBesetzungだけ欲しいと言ったら、2Rangの係の女性は終演後にこの掲示した紙をあげると言ってくれた。3Rangの方が明るかったので、再度歌手をチェックし、もういちど、そこの女性に配役リストを所望したら、消火器置き場の扉を開けて、"特別よ"と余っていたのか一枚渡してくれた。クロークの女性も感じよかった。
 椿姫終演後、たまたま目をこすりながら、クロークへ行ったら、泣いていると思われたようで、係のおばさんから”schoen na”(すてきでしょ・・)と言われた。
 パン屋のおばさんも声のかけ方からして、”さあ、何にしましょう”という口調で、私が買おうとしたものを、これは昨日のだから、こっちにしろと言われた。それなら置いておかなければいいのに、不思議だ。
 インスブルックは自然食品の店がたくさんあり、テレビでも結構コマーシャルを見た。私はパンしか買っていないが、なるほど美味しかった。蜂蜜専門店もあったが、もう荷物は増やせないので我慢した。
 スーツケースの荷物と言えば、ドレスデン空港でピッタリ19.9キロだった。20キロの重さは体感学習済みなので、ベルリンを発つとき、かなりのものを思い切って捨ててきた。
 それから、お土産用に思わず買いすぎたチョコレートも5日間で計500グラム食べて減らした。そのまま、体が500g重くなったのだろうか・・・
 実際のところ、インスブルックのオケはお粗末だが、予算はかなり取っているのではないかと思う。プレミエのオルフェオとエウリディーチェは、オペラ/バレーというのでどんなかと思ったが、あれくらいのバレーはどんなオペラにもついているし、また、話が単純なので、別に舞台に凝る必要も無い。
 一番がっかりしたのは、音楽をじゃまする演出であることだ。序曲の間から、舞台上で死者の集団ががやがや話すシーンが入り、音楽がかき消される。更にもう一度そういう場面があった。
 また、舞台上を歩く時のきしむ音もかなり気になった。指揮者は左きき、最後カーテンコールでは斜めになって足打ちしてとびはねたりして、愉快なキャラだった。
 とにかく1stVnが下手。演出にはたくさんのブラボーと、大声のブーが飛び交った。(G)


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