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バイロイト音楽祭ーローエングリン(Ⅳ) [オペラ(海外)]

 いよいよティーレマンの登場、最後の演目となった。第3回目のローエングリンを聞いたベルリン在住の日本人評論家の方がとても素晴らしいと仰っていた。今年のバイロイトは、コロナの影響をうけ、歌手も指揮者も交代があり、それでも、本番を続けることに全神経を集中し、演奏の個性は無かったように思う。でもティーレマンは、そうでは無かった。本当にオケの人数も減らしたままなのか分からないほどの音楽の高揚感があった。バイロイトの劇場は指揮者の音楽の違いがはっきり聞き取れるので、ティーレマンの細かい要求があっただろうことが、音からも想像できる。
 バイロイトに来てから、晴天続きだったが、初めて朝から曇りで天気予報も良くなかった。1幕後の休憩は何とか持っていたが、2幕後の休憩にはかなり土砂降りとなり、三幕前のファンファーレも1階の軒下でやった。
 この舞台はコロナ前に見ているが、ローエングリンに登場する民衆は、羽のある虫になっている。山奥の変電所の周りに住む虫たち。ローエングリンは電気を管理する立場で派遣され、青い作業服で出てくる。音楽は綺麗だが、話の内容は殺伐としている。メルヘンで終わる舞台は昨今ではもうない。
 ティーレマンの音は、妥協のないバイロイトの音だった。やっと最後に、物語を語ってくれる、本当のバイロイトの音楽が聴けて、幸いだった。これで帰国する。

Musikalische Leitung Christian Thielemann
Regie Yuval Sharon
Bühne 、Kostüm Neo Rauch  Rosa Loy
Licht Reinhard Traub
Chorleitung Eberhard Friedrich

Heinrich der Vogler  Georg Zeppenfeld
Elisa von Braband Camilla Nylund
Friedrich von Telramund  Martin Gantner
Ortrud Petra Lang
Der Heerrufer des Königs Derek Welton
1. Edler Michael Gniffke
2. Edler Tansel Akzeybek
3. Edler Raimund Nolte
4. Edler Jens-Erik Aasbø
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