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ライプツィヒ歌劇場  Der Fliegende Holläander (Wagner22) [オペラ(海外)]

 久しぶりに、幽霊船を見た。三幕の大掛かりな幽霊船は、スタッフも両サイドから船を支えており、まるで人力で動かしているかのような迫力があった。以前はどんな幽霊船が出てくるのかというのが、普通に楽しみの一つだったが、いつからか、ストレートな演出はなくなり、幽霊船も舞台から消えた。 
 プレミエは2019年3月27日、Wagner22に向けての新演出。
 舞台は古風で、1922年の舞台に戻ったと、何人か現地人がコメントを残していた。
 三幕の巨大な幽霊船が、赤い帆をたなびかせ、舞台からオケピットの上まで出てきて、さながらディズニーランドのスペクタクルのようだ。幽霊船のコーラスはオケピットの中でマスクをして歌った。 HPやFBに写真がたくさんある。
 結局、この作品では、どんな幽霊船を見られるかというのが、お客さんの大きな関心ではないかと、今回感じた。所詮おとぎ話で、必要以上の意味づけは、ライプツィヒのような一般客には興味が薄いのではないかと。
 最後は、ゼンタがマストから飛び降り、全員が舞台に背を向けて、その様子を呆然と見るというところで、動きが止まり、幕切は、舞台中央に後ろ向きにたっていたオランダ人の肉体が消滅し、衣服だけがクシャクシャと、折り畳められるよう床に残り、手品のようだった。
 一つ驚いたのは、ゼンタとオランダ人がベットを共にしている部屋に、エリックが来たこと。これは以前どこかで見た、簡単にオランダ人に騙されてはいけませんという教訓話の類かもしれない。
 怖いオランダ船の話は、たまに見ればどこか古風で懐かしいと思うのは、既に時代に取り残されているのかもしれない。或いは作り手と観客の意識に差があるのかもしれない。製作者側は、常にkreativであろうとするが、観客の好みは様々で、全ての作品の新演出に、新たな意味を見いだせるかどうか、難しいと思う。とは言え、20年前に、今の私世代の多くの日本人が、スーツ姿のオペラは見たくないと言っていたのと、同じような心理かもしれない。少なくとも、ライプツィヒの観客は、幽霊船に大喜びだった。こちらでは写真撮影禁止など野暮なことは言わないので、皆さんばんばん写真を撮っていた。
 今日はオランダ人もパブリックビューイングが劇場前広場で開催され、スポンサーポルシェの車が、10台展示されている。ずっと工事中みたいだったが、開催準備だったのだ。
 昨日も今日も夕立があったが、雨の中ゼンタは元気に歌ったというようなSNSの記述を見た。色々なコメントが、どこからかやってきて、面白い。
LEITUNG
Musikalische Leitung Ulf Schirmer, Inszenierung, Bühne Michiel Dijkema, Kostüme Jula Reindell, Licht Michael Fischer, Choreinstudierung Thomas Eitler-de Lint, Dramaturgie Elisabeth Kühne, Chor der Oper Leipzig, Komparserie der Oper Leipzig, Gewandhausorchester

MITWIRKENDE
Senta
Elisabet Strid
Mary
Karin Lovelius
Der Holländer
Thomas J. Mayer
Daland
Randall Jakobsh
Erik
Vincent Wolfsteiner
Der Steuermann
Sven Hjörleifsson
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FBより
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