SSブログ

バイエルン国立歌劇場ー死の家から ヤナーチェック [オペラ(海外)]

 カストルフ演出、シモーネ・ヤング指揮、ヤナーチェックの「死の家から」を見た。勿論この作品自体初めてだ。5/21にプレミエだったばかり。ドストエフスキー原作であり、シベリア収容所の暗い話だが、音楽は美しい。ヴェルディもそうだが、残酷な場面ほど、音楽が美しく、苦しさが緩和される気がする。ヤングの音楽は、いつも感じることだが、優しく、柔らかく弾み、丸みを帯びている印象だ。コンサートより、オペラの方に向いていると思うのは、細かな指示より、流れる雰囲気づくりが良いと感じるからだ。
 カストロフは、Stuttgart のファウストに続き、また出会ってしまった。この複雑な人間達の劇を本当に上手く作っているとは思う。定番の、回り舞台の建物と奥を撮すカメラとスクリーン。個人的には、バイロイトのリングには相応しくなかった気がするが、このような、汚い場面づくりには、俄然燃える人なのだろう。登場人物たちの、人間の根底にある、不本意さのリアルな表現に長けている。とはいえ、この1時間半ほどのオペラに、ここまで没入したい人は、よほどのマニアだろう。見て、耐えて、さっさと帰ったお客様もいた。こういうものに、慣れるのはどうかと思うが、私には拒否反応はもはや起こらない。
C873F622-79A5-470E-B26F-A021018AE438.jpeg
E173467A-A62B-4D59-9F55-C897A268C238.jpeg

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。