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バイロイト音楽祭2016ートリスタンとイゾルデⅠ [オペラ(海外)]

 "人の口に戸は立てられぬ"というが、いくらティーレマンがBR-KlASSiKのインタヴューで、ネルソンズの練習時に何も言ってないと言ったとしても、その場に居た人たちが、いつか本当のことを語るのではないかと勝手に思っている。ティーレマンは、トリスタンで最高の演奏をするしか、自己を正当性を訴えることは出来ないと私は思う。
 この日のトリスタンは、一分の隙もない、圧倒的な支配感があった。トリスタンの音楽に身も心も捧げる心地良さを超え、音楽に支配される自分を感じた。Gouldは最後まで余裕があり、凄かった。Langは思った以上に声が柔らかく、何か一味足りない気がした。昨年のHerlitziusは金切り声が不評だったが、今となってはどうなのだろう。Zeppenfeldは本来はマルケ1役だったわけで、グルネマンツ、フンディングと3役を本当に上手に歌い分けていると思う。すっかりファンになってしまった。
 この日、今年初めて下手側の席だったので、Ⅰ幕後の休憩に、ヴァルハラレストランの方へ、初めて散歩に行った。すると、駐車場方面からピクニックバスケットを持って、戻って来る人は、バスケットを開けさせられ、隅々までチェックされ、普通のお客さんのほんの小さなイヴニングバックでも、開けさせられている。私達も勿論開けてみせた。こう厳しいのは、翌日のパルジファルにメルケル首相が来るからかもしれないと話していたら、何とこの日のトリスタンから来ていたと、後でニュースで知った。

Tristan Stephen Gould
Marke Georg Zeppenfeld
Isolde Petra Lang
Kurwenal Iain Paterson
Melot Raimund Nolte
Brangäne Claudia Mahnke
Ein Hirt Tansel Akzeybek
Ein Steuermann Kay Stiefermann
Junger Seemann Tansel Akzeybek

Musikalische Leitung Christian Thielemann
Regie Katharina Wagner グールドが圧倒的だった。最初から最後まで、全く隙無く美声を聞かせた。飯守先生がいらしていたので、休憩時間に思い切ってお声掛けしたら、「現在世界最高の歌手のひとり」と仰っていた。秋のヴァルキューレが楽しみだ。(B)
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