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シラー劇場―神々の黄昏 [オペラ(海外)]

 ベルリン最後の晩は神々の黄昏、この日はジークフリートの日に比べ、シャーガーがとても丁寧に歌っていた。大人になったジークフリートという演技なのだろうか。
 1幕2場までは普通に進んできたが、3場はガラッと変わり、演劇のような雰囲気になった。これまで体験してきた3場は、お互いの話が噛み合わない怒りと焦り、諦めのようなやり取りだったので、この場面の良さが分からなかった。どういう訳なのか、ここの舞台では人を諭すように、心の底から語り合っているように受け取られ、これは初めて味わう雰囲気だった。語りに合わせて随分音楽も揺れていた。もう、ここまで来ると、バレンボイムを大仰だとは全く感じない、スウィングする心地良さに身を任せるのみだ。
 2幕のハーゲンは、悪役らしさはなく、人間味あふれる、むしろ好い人だった。やはり声が優しいのだ。このプロダクションの歌手陣は、皆さん好い人の役が似合う人ばかりだ。
 テオリンの絶叫も、後ろから二列目で聞くとちょうどよく、今回音や声についての不満は、皆無だ。舞台からの距離が程よく、周囲にオペラグラスを使っている人は不思議といない。今の自分には、全て大満足のリングチクルスだった。バレンボイムが、代打として混乱しているバイロイトで振ることはないのだろうか…(G)
指揮:Daniel Barenboim
Siegfried:Andreas Schager
Gunther:Roman Trekel
Alberich:Jochen Schmeckenbecher
Hagen:Falk Struckmann
Brünnhilde:Iréne Theorin
Gutrune:Ann Petersen
Waltraute:Ekaterina Gubanova
Erste Norn:Anna Lapkovskaja
Zweite Norn:Ekaterina Gubanova
Dritte Norn:Ann Petersen
Woglinde:Evelin Novak
Wellgunde:Anna Danik
Flosshilde:Anna Lapkovskaja
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