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読響・第585回サントリーホール名曲シリーズートリスタンとイゾルデ [オペラ(国内)]

 先週のP席から今度はLA席に移り、見え方も聞こえ方も大分変わった。やはり、オケの演奏している様子が見られると、気持ちが高ぶる。危険な香りを放つ"トリスタン"には深入りしないように、自分を制してきた。疑問が湧いても追究せず、聴いているその時だけ、考えるようにしてきた。でも実際、ヴィオラとチェロが活躍する様子を実感してしまうと、もう他人事ではなくなり、あらがえない。
 舞台正面で聴いておらず、全体像は分からないが、舞台脇座席での印象では、先週より演奏に余裕があり、揺らぐ感じが加わって良かった。歌も良く聞こえ、イゾルデ役のレイチェル・ニコルズは、純情なイゾルデを演じ、声も通っていたように思う。アッティラ・ユン(マルケ王)の声量は凄い。2013~2914 年バイロイトでハーゲン歌っていたが、サントリーホールでは狭すぎる。東京文化の五階席まで、十分表情が伝わると思う。ブランゲーネ役のマーンケは、バイロイトのフリッカ、得な役と損な役があるが、衣装を着けなければ、可愛いらしい女性だ。素の歌手の人柄が垣間見える点でも、演奏会形式は良い。特にトリスタンに舞台は要らないと、いつも思う。先週、カンブルランは、指揮棒を持ったり、置いたりしていたが、この日はずっと握ったままだった。どちらが、本来の姿だったのだろう。指揮者が、棒を握れなくなるほど練習をつけることがあるのだろうか。余計なお世話だが、全員が一週間休んだことが功を奏した、良い演奏会だったと思う。
 今週はフライングでブラボーと叫ぶ人はおらず、観客も落ち着いていたようだ。幕切れでは、舞台を暗転させ、再び明るくなってから、拍手するよう策が講じられた。
 これで、やっと夏が終息した。さよなら"トリスタン"、来月は新国"ラインの黄金"だ。
2幕終了後
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