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アルゲリッチ(ラ・フォル・ジュルネ)← 権太楼←宮田大 [コンサート]

 連休初日、幕見で海老蔵の弁慶でも見ようかと思っていたが、結構テレビで團十郎がらみと歌舞伎座開場1周年で露出しており、混雑必至で朝一番から並ぶのもつらいし、電話したら当日券がかなりあるN響(東京文化会館)に行くことにした。
 行ってみたら当日券売場に100人くらいは並んでいたが、4階L1列目を確保できた。そもそもこのカンタービレコンサートとは何なのかがはっきりしない。主催はキョードーとなっているが、クラッシックもやっているのか。ブログラムも中途半端だし、GWの子供向けにしては価格設定が高い。最安券で4,300円。お目当ては皆さん宮田大なのか、1階はほぼ満席なのに、安い5階は誰もいない。
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 さて宮田さんのドボコンだが、音量があり堂々としていているが、力任せという訳でなく、大人の演奏だった。拍手が鳴り止まず、アンコールにバッハを弾いた。前半で帰った人もいた。
 17時で終演、そのまま鈴本へ向かう。途中広小路の交差点に多慶屋が出来ていて、ビールやツマミを揃えるのに都合がいい。
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 鈴本夜の部はGW恒例の権太楼師、この日はネタ出し•猫の災難でストーリーが無いのでやりにくい噺と言いながら、愛すべき酔っ払いを熱演した。他の演者もレベルが高く、楽しめた。歌之介師はいつもの脱線しまくる龍馬物語だったが、一番受けていた。紙切り•正楽師のお題に勧進帳が出たが、歌舞伎座とハシゴの客か。
 次期会長•市馬師は、さすがの安定感。この日は歌わなかったが、連れ合いによれば、噺だけ聞いても眠気を誘う美声だと言う。寝ちゃまずいが。

 20時45分頃終演、山の手線で有楽町ラ・フォル・ジュルネに向かう。アルゲリッチが出るとのことで、前売りを買っておいた。
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 遅い時間(22:15開演)にも関わらず周辺は大変な人出だ。会場は悪名高いホールAで、21時30分開場ということで、40分頃行ってみると1階までしか入れない。ぎゅーぎゅーの大混雑で結局入場できたのは22時。
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 2階の上の方で舞台は遥か彼方だが、PAが優秀なのか自然にはっきり聴こえる。
 前半の春祭ピアノ2重奏版から演奏も素晴らしく、アルゲリッチはもちろん、酒井茜さんは知らない方だが、全く引けを取らなかった。舞台の両側に巨大スクリーンがあり、演奏を映すが、それぞれの奏者を個別に撮ってくれたら良かった。
 後半、 動物の謝肉祭は名手揃いが余裕の演奏を聴かせた。特にクレメルが乗り乗りで楽しませてくれた。フルート、クラリネットは出番が少ないが、素晴らしかった。
 開演が遅れたため終わったが23時半近く、駅まで走って終電で何とか家に辿り着いた。(B)

 アルゲリッチを初めて見、聴いて、オーケストラのような多重の躍動する音に驚嘆した。遥か彼方に望む演奏だったが、角の無い、丸い輪郭の音は、透明感が際立ち、指が鍵盤にタッチする瞬間に、自在にコントロールされる、音の密度と重量感、その連続が生む様々な音の表情が織りなす音楽は、やはり天賦の才能というものなのだろう。色々なタイプの天才ピアニストが存在し、私も何人かは実際聴いているが、テクニックを越えて、身体から出てくる音だと感じたのは、初めての気がする。
 スクリーンに映る手は、大きそうだが、紛れもなく、女性のしなやかな指を持ち、動きもとてもなめらかだ。ピアノのデュオの場合、私はどうしても二人の音色の違いが気になってしまう。酒井さんもテクニックは素晴らしかったが、手の大きさを見るとアレゲリッチより大分小さいようで、重さより力で鳴らす音に近く聞こえてしまうは、仕方ないことだろう。物見遊山で出掛けたが、アルゲリッチにすっかり感じ入ってしまった。(G)
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