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モルゴーア・クァルテット第39回定期演奏会 [コンサート]

 最近、雑音の無い弦楽器の音づくりを目指すことの大切さを体感する機会があったが、モルゴーア・クァルテットのクリアな音の美しさは、摩擦音が無いからなのかと気づいた。雑音が無いと、一つの音符に対して音が出ている時間が長いので、音も連続して聞こえる。またこの先生方は当然すごく耳が良いので、一人目の作った音を受け、次々4人で音を回している感じがする。人の音や気配にとても敏感に反応するので、会話を聞いているようだ。技術も楽器も素晴らしく、どの曲も、透明感のある響きだった。
 シューマンのカルテットはとても複雑で、難しそうだったが、3楽章の終わりの方で、二人のヴァイオリンが美しく三度でハモッたとき、その場に光が差したような、特別な空間に感じられた。耳障りな雑音は、気づけばテレビ放送などでもわかるものだ。今まで、綺麗な音に聞こえた演奏は、自分に関係ない、特別な世界の音だと思っていたのは、いわゆる不協和音が美しく響き合う驚きを初めて体験したのが、ベルリンだったからなのか。日本の名高いカルテットの音色を色々聴いてみたくなった。(G)
プログラム
クルト・ヴァイル:弦楽四重奏曲 op.8
ミキス・テオドラス:弦楽四重奏曲第4番「MASA」
林光:弦楽四重奏曲「レゲンデ」
シューマン:弦楽四重奏曲第2番 ヘ長調 op.41-2
荒井英治(Vn)、戸澤哲夫(Vn)、小野富士(Va)、藤森亮一(Vc)
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