SSブログ

ウィーン・フィル首席奏者によるマスタークラス <弦楽四重奏> [コンサート]

 キュッヒル氏の、クァルテットのマスタークラスを聴講した。オケの練習帰りだったので、遅れて会場に入ると、何となく行きづまった、重たい雰囲気が漂っていた。選曲が難しく、何と、ベートーヴェンの大フーガ。カルテット結成一年未満で、大きな挑戦だった。
 二組目は、朗らかな雰囲気の女性たちで、ベートーヴェンの6番、気づけば、どちらもB-Durだ。こちらの組は、9年目。さすが、音程も弾き方も揃っている。レッスンにも慣れているようで、講師の指示に、即座に反応できる。音は軽く綺麗で、4人で一つの楽器のように聞こえる時もある。が、繰り返すとちょっと退屈。
 自分に酔っているという指摘を何度か受け、思考する緊張した音が苦手のようだった。メロディーを口ずさむように、楽器でも自然なフレーズィングするようにとも言われていた。そのために、フィンガリングもボウイングも自ずと決まって来るという流れだ。楽譜を消化し、自然で変化に富む音楽を奏でる、私もそんな音楽が聴きたい。(G)
DSC04167.JPG
 開場時間の17時20分には到着したが、かなりの人が並んでいた。音大生らしき若い人よりも、年配の方が多いようだ。
 18時を過ぎ場内が暗くなって、まだ舞台に誰も登場しない時に後ろの方で拍手があったので、振り返ってみたら、小澤征爾氏が外国人の方といっしょに入ってきた。(最後まではいなかった模様)
 キュッヘル氏が若い2組のカルテットを指導した。1組目は何と「大フーガ」を選曲、見るからに弾くことに精一杯で、音の出し方(ボーイング)とかアインザッツの合わせ方など、ごく基本的なことの指導を受けていた。
 最初に全曲弾いてからレッスンなのだが、それだけで20分以上掛かってしまい、聴いている方も辛かったし、指導時間も減ってしまうし、明らかに選曲ミスでは?チェロの女性は素晴らしい音だった。
 2組目は全員女性で、同じベートーベンだが初期の作品を選択。手馴れていて自分たちの音楽を表現できていた。バイオリンが対向配置と珍しいが、キュッヘル氏はこれもありだと評価。
 この組に対しては指導もより高度で、かなり厳しい指摘もあった。特にファーストバイオリンの指導力を強調、楽器を取り上げて実演して見せてくれた。参考になった。
 共通して素朴な疑問だが、キュッヘル氏は曲が頭に入っているので、どこから弾きなさいと矢継ぎ早に指示するが、楽譜を見ている奏者がすぐ反応できないのは何故か?
 また、どうせ録画しているのだろうから、その場で楽譜に書き込みしたり、さらってみるのも時間の無駄。2組目が舞台に上がってから中途半端なチューニングをしたのは、その最たるものだ。
 この日は午後に別のパフォーマンス(そちらがメイン?)があったのに、更に夕刻休憩無しの2時間半、熱心に指導してくれたキュッヘル氏に感謝だ。(B)
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0