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ばらの騎士―ドレスデン ゼンパーオパー [オペラ(海外)]

 ティーレマンのワーグナーと、R.シュトラウスはやっぱり最高だ。音楽の構成力、効果的演奏、一度限りの本番でこれだけ強い印象を残していくのは、特別な才能なのだろうとつくづく思う。この日の私の印象は、まず、一幕で、影の無い女を思い起こさせる、激しさと、各楽器の際立つ音色が、印象づけられ、二幕、繰り返し出てくるウィーンぽい甘いメロディーが、極端にロマンチックに演奏され、三幕、冒頭から、細かい音楽で正気に戻り、音量を抑え、あちこち方向を変え、テクニカルに進み、小さな波がどんどん大きなり、甘いメロディで最高潮に達し、最後また波が遠くに去っていく。
 物語通りだといえば、それまでだが、物語が進んでいく中で、聴衆の気持ちに寄り添って、音楽が進むとき、私たちは満足し、今日の演奏は良かったと感じるのだと思う。
 指揮者が導きだした音にどこまでこだわるか、それが、指揮者の個性かもしれない。ひとつひとつの音が消えるまで、コントロールし、指揮者の意図を、音にどれくらい込められるのか、出しっぱなしの音は、退屈だ。次々と音を発することで、音楽を作っていても、一度出した音が、消えるまで生き生きと保ち、流れてると感じるとき、演奏者と指揮者が融合した奇跡を、私は感じる。めったに無いことだけれど。
 音と音の相対的関係だけで、音楽にはなるけれど、本当に流れている音楽なら、途中例えば金管が一つ二つ、音をはずしたとしても、さほど気にならないものだ。バレンボイムがピアノで音を幾つか弾き飛ばしても、あたかもその音を聞いたように錯覚するのと似ている。(G)
指揮: Christian Thielemann
演出: Uwe Eric Laufenberg
装置: Christoph Schubiger
衣装: Jessica Karge
合唱: Pablo Assante
Dramaturgie : Hella Bartnig
キャスト : 2013年06月16日
Die Feldmarschallin: Anne Schwanewilms
Baron Ochs auf Lerchenau: Peter Rose
Octavian: Elīna Garanča
Herr von Faninal: Martin Gantner
Sophie: Anna Prohaska
Marianne Leitmetzerin: Irmgard Vilsmaier
Annina: Helene Schneiderman
Valzacchi: Thomas Ebenstein
Ein Sänger: Bryan Hymel
Der Haushofmeister der Marschallin: Kenneth Roberson
Ein Notar: Matthias Hennberg
Der Haushofmeister bei Faninal: Tom Martinsen
Ein Tierhändler: Mert Süngü
Ein Wirt: Dan Karlström
Eine Modistin: Nadja Mchantaf
Ein Polizeikommissar: Peter Lobert
Ein Hausknecht: Hans-Ulrich Ohse
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